ギンモクセイの育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ギンモクセイ
- 学名
Osmanthus fragrans var. fragrans
- 和名
- 銀木犀
- 科名
- モクセイ科
- 属名
- モクセイ属
- 原産地
- 中国
ギンモクセイの特徴
ギンモクセイは、秋に香りの良い花を咲かせるモクセイ科モクセイ属の常緑高木。金木犀よりも少し早いか、ほぼ同じ時期に開花します。また、1つの季節に2~3回繰り返し花を咲かせたり、冬に開花したりすることもあります。
ギンモクセイの木は、表面が灰褐色でザラザラとしています。木肌を動物のサイ(犀)の肌に見立てたこと、白や淡い黄色の花を咲かせることが名前の由来とされています。樹高は3~10m、葉は長さ7~15cm程、表面に光沢があり、縁や先端に小さな鋸歯があります。
ギンモクセイの花は、花径3~4mm程度、花びらが4つに分かれています。花色は、白や淡い黄色、黄色、黄橙色と変異が多いのが特徴です。ギンモクセイという名前から、白い花を咲かせるイメージを持たれがちですが、花色は純白ではありません。金木犀と比べて白に近いという程度です。花には芳香がありますが、金木犀ほど強い香りではありません。
ギンモクセイは、中国からベトナムにかけて自生しています。中国名で「桂花」や「木犀」といい、お茶やお酒の香り付け、木材などに使用されています。
ギンモクセイの詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 3~10m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 白色、淡黄色、黄色、黄橙色 |
開花時期 | 9月~10月 |
ギンモクセイの種類
キンモクセイ
- 学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus
キンモクセイは、秋にオレンジ色の香りの良い花を咲かせる庭木。ギンモクセイの突然変異という説と、日本でウスギモクセイから作られた品種という説とがあります。
ウスギモクセイ
- 学名:Osmanthus fragrans var. thunbergii
ウスギモクセイは、日本の山野に自生しているモクセイ科の常緑高木。ギンモクセイと同じように芳香があります。花色は淡い黄色で、ギンモクセイとの見分けが難しい花でもあります。葉の鋸歯で見分けます。
ヒイラギモクセイ
- 学名:Osmanthus × fortunei
ヒイラギモクセイは葉の縁にヒイラギのような鋸歯があるモクセイ科の常緑高木です。ヒイラギとギンモクセイの変種ではないかと考えられています。
ギンモクセイの花言葉
ギンモクセイとキンモクセイの違い
ギンモクセイとキンモクセイの大きな違いは、花の色と香りです。
ギンモクセイの花色は、白や淡い黄色、黄色、黄橙色など、キンモクセイの花色は鮮やかなオレンジ色です。
また、ギンモクセイの香りは、顔を近づけけると確認できるくらいの優しい芳香です。それに対してキンモクセイの香りは、周囲を芳香で埋め尽くすかのように強く香ります。
ギンモクセイとキンモクセイの見分け方
ギンモクセイとキンモクセイの見分け方は、花が咲いている時期なら花の色で見分けられます。銀を思わせるような白や淡い黄色、黄色、黄橙色などの花はギンモクセイ、金を思わせるような鮮やかなオレンジ色の花はキンモクセイです。
他にもちょっと難しいのですが、葉で見分けるという方法もあります。ギンモクセイの葉は長さ7~15cm程、厚みがあり、縁や先端に小さなギザギザとした鋸歯があります。キンモクセイの葉はギンモクセイよりも幅が広く、薄く、縁の鋸歯があまりありません。
ギンモクセイの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
開花 |
ギンモクセイの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。半日陰でも問題なく育ちますが、あまり日当たりが悪いと花つきが悪くなります。
用土
水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。植え付け前に腐葉土をすき込んでおくとよいでしょう。
ギンモクセイの育て方のポイント
水やり
根付いてからは特に水やりの必要はありません。あまり乾燥が続くようなときは土の乾き具合を見て水やりをしてください。
鉢植えの場合は、表土が乾いたら鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりしましょう。
葉が固く、水が不足しても萎れるような様子が見られないため、水枯れに気づきにくい庭木です。乾燥に注意してください。
肥料
1月~2月、5月、8月~9月に緩効性肥料を施します。
ギンモクセイの詳しい育て方
選び方
下の方の葉が枯れていないもの、害虫の被害のないもの、主幹がしっかりとしている株を選びましょう。
植え付け
3月~4月、9月~10月が植え付け適期です。
剪定・切り戻し
樹形を整える大きな剪定は、花後の11月に行いましょう。新芽が伸びる前の2月~3月は、込み合った枝や、徒長した枝を切り取ります。
植え替え・鉢替え
2~3年に1度、3月~4月か、9月~10月に一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
ギンモクセイは、9月~10月に優しい芳香のある花を咲かせます。花の色は、白や淡い黄色、黄色、黄橙色と変異が多いのが特徴です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やせますが、発根は難しいようです。適期は6月中旬、枝を15~20cm切り、挿し穂とします。