サザンクロス(クロウエア)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- サザンクロス(クロウエア)
- 学名
Crowea
- 英名
- Small crowea,Waxflower
- 和名
- 南十字星
- 科名
- ミカン科
- 属名
- クロウエア属
- 原産地
- オーストラリア
サザンクロス(クロウエア)の特徴
サザンクロスはオーストラリア原産の常緑樹です。ピンクや白の可愛らしい星形の花をつけることから「クロウエア」という本来の名前より、流通名である「サザンクロス(南十字星)」の方が有名になりました。サザンクロスは、分類上は常緑低木ですが、流通時は草花のような小型の形状をしています。
春から秋まで長い期間、星形の花が株一面に開花し、咲き続けてくれるのがサザンクロスの魅力です。ひとつひとつの花も1週間程度日持ちします。ミカン科なので、葉を揉むとほんのり柑橘類の香りが漂います。
サザンクロスは、いくつかの種類があり、主に流通しているのは、クロウエア・サリグナ(Crowea saligna)とクロウエア・エクサラータ(Crowea exalata)、その両者の交配種です。サリグナとエクサラータでは葉の幅に違いがあります。最近は葉が斑入りの品種やもともと低木ですが、さらに草丈を低くした矮性種などもあります。
サザンクロス(クロウエア)の詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | 30~70cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | ピンク、白 |
開花時期 | 5月~11月 |
サザンクロス(クロウエア)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
サザンクロス(クロウエア)の栽培環境
日当たり・置き場所
サザンクロスは日当たりを好む一方、夏の強い直射日光と過湿は苦手です。真夏~秋の彼岸までの間は半日陰に置きましょう。
庭植えの場合、霜除けしないと翌年の生長が鈍る場合があります。寒さの厳しいエリアでは、冬は室内で管理した方が無難です。
用土
水はけの良い酸性土壌を好みます。
鉢植えの場合は、鹿沼土(小粒)5:ピートモス(酸度未調整)4:腐葉土1の配合で混ぜたものを使いましょう。
サザンクロス(クロウエア)の育て方のポイント
水やり
庭植えのサザンクロスは、根付いてからは水やりの必要はなく降雨に任せて問題ありません。高温乾燥が続くような場合のみ、水を与えましょう。
鉢植えのサザンクロスは、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。夏は水切れしないよう注意しましょう。
肥料
生長期の春と、花後の秋に緩効性肥料を与えます。窒素、リン酸、カリのバランスが取れたものがよいでしょう。
病害虫
病害虫の心配はほとんどありません。
サザンクロス(クロウエア)の詳しい育て方
選び方
サザンクロスは、冬でも開花した苗が販売されていることがあります。株元まできれいな葉がついていて、つぼみの多くついた枝ぶりの良いものを選びましょう。花色はピンクでも個体によって濃淡の差があります。開花している苗の中から好みのものを選ぶとよいでしょう。
最近はたくさんの園芸品種があり、品種によって開花期間が違うため、確認して購入しましょう。サザンクロスは常緑樹ですが、斑入り品種は寒さに当たると美しく紅葉するものもあります。
植え付け
サザンクロスは、春先の芽吹く前に植え付けをしましょう。
剪定・切り戻し
品種によって開花期間が違う場合がありますが、一般的なサザンクロスの開花期は5月~11月です。ひととおり咲き終わった初夏に切り戻しておくと秋に再び花を咲かせます。夏も花を楽しみたい場合は、いっぺんに切らず、何回かに分けて剪定するとよいでしょう。
植え替え・鉢替え
サザンクロスの植え替えは、開花前の3月~4月の暖かい日に行います。植え替え後は、鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えます。
花
サザンクロスは開花期が長く、春から初夏と秋に開花し、真夏は花が休みがちになります。品種によっては周年咲きのものもあります。
冬越し
耐寒性はやや弱いですが、暖地エリアなら霜に当たらないよう工夫すれば戸外での越冬が可能です。気温が下がるエリアでは、冬は室内の日当たりの良い場所で管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
6月~7月には挿し木で増やすことができます。その年に伸びた硬めの枝を、鹿沼土とピートモスを均等に混ぜた用土、または挿し木用用土に挿します。成功すると1か月程度で発根します。
本物(?)のサザンクロス
サザンクロスは日本だけの流通名なので、海外ではクロウエアと呼ばれています。本来、サザンクロスの名を持っているのはセリ科の植物「ザンソシア・ロツンディフォリア」。クロウエアと同じくオーストラリア原産です。名前の由来は花の形からで、4枚の白い花弁が十字架状に広がり、その先端がさらに3つに分かれています。十字型にきらめいているようなその姿は、まさに南十字星です。
サザンクロスの紅葉
本来は常緑性のサザンクロスですが、フイリーナなど一部の品種は秋になると真っ赤に紅葉します。フイリーナは2009年に発表された改良品種です。サザンクロスの弱点であった耐寒性も向上しており、近年人気が高まっています。