ピンクアナベルとは？育て方・栽培方法｜植物図鑑

日当たり・置き場所

ピンクアナベルは、日当たりの良い場所から半日陰まで栽培可能です。風通しのよい水はけのよい土壌に植えます。
ピンクアナベルは、基本的には地植え向きの植物です。半日陰にピンクアナベルを植え付ける場合は、午前中に日が当たる場所の方が向いています。

用土

ピンクアナベルは肥沃な土壌を好みますが、さほど神経質にならなくても大丈夫な花木です。地植えのピンクアナベルは、植え付け時に堆肥や腐葉土を混ぜ込みながら植え付けましょう。鉢植えのピンクアナベルは、草花用の培養土で問題なく育ちます。

水やり

地植えのピンクアナベルは、根付いてからの水やりは特に必要ありません。鉢植えのピンクアナベルは、渇いたらたっぷりとを目安に行います。ピンクアナベルをはじめとしたアジサイの仲間は、水を欲しがる植物です。水切れを起こさないように注意しましょう。

肥料

1～2月と花の開花後に油粕か緩効性肥料を施します。

病害虫

ピンクアナベルは病害虫には強い植物です。
株が茂りすぎて蒸れたりすると、うどんこ病に感染することがあります。すきこみ剪定をして風通し良く育てますが、うどん粉病にかかった葉はすぐに取り去りましょう。

選び方

ピンクアナベルは初夏にポット苗か、開花中の鉢ものとして出回ります。葉っぱの元気な株を選びましょう。

植え付け

ピンクアナベルの植え付けは葉が動き出す前の春早くか、生長が止まる10～11月に行います。土の深さは、元の鉢の倍以上の深さを掘ってから植え付けます。植え付け後は、たっぷりと水やりをしましょう。

仕立て方

ピンクアナベルは茎が繊細なので、風が強い時や台風の時期などは支柱をして茎が折れるのを予防しましょう。

剪定・切り戻し

西洋アジサイは、来年の花を開花させるためには7月中に剪定しますが、ピンクアナベルの剪定はとても簡単です。ピンクアナベルの花は「新枝咲き」なので、剪定の時期と剪定する位置が自由です。

ピンクアナベルの剪定時期
花が終わった後から、冬まで剪定の時期が自由です。いつまでに切ればよいか？というと、ピンクアナベルの花芽は4月以降にできるので雪の降るエリアは秋、暖地であれば遅い時期だと2月～3月までに剪定すれば大丈夫です。

ピンクアナベルの剪定方法
ピンクアナベルは新枝に花が咲くため、剪定に決まりがありません。弱剪定、強剪定のどちらの剪定も可能です。仕上げたいサイズをイメージして剪定することができます。ただ、強く切るか、弱く切るかによって、咲く花に違いが出てきます。

ピンクアナベルの強剪定
強剪定の場合は、地際2～3節でばっさりと切り詰めます。春に伸びる枝の数が限定されるので、花数は少し減りますが、枝に勢いが出て、花が大きくなります。

ピンクアナベルの弱剪定
弱剪定の場合は、花の後に花だけ切って、さらに秋以降～冬にかけて充実した芽の上で軽く剪定します。弱剪定の魅力は、古い枝を残すので、そこから新しい枝がたくさん出ます。その分、花数は多くなりますが、枝が多いのでエネルギーが分散されて花のサイズは小さめになります。

雪があまり積らないエリアは、強剪定、弱剪定を選べますが、雪が積るエリアのアナベルは、強剪定で剪定します。これは雪の重みで枝が折れてしまう可能性があるからです。

また、公園などの公共スペースのような、決まった時期にしか手入れができない場所は一度でばっさりと切る強剪定が一般的です。

植え替え・鉢替え

鉢植えのピンクアナベルは、1年に1回植え替えを落葉期の3月までに行います。ピンクアナベルは植え替えを行わないと、数年で鉢が根で一杯になり花付きが極端に少なくなります。

花

ピンクアナベルは、6～7月に開花します。ピンクアナベルのつぼみは粒々した濃いめのピンク色です。開花するとつぼみより淡めのピンク色が開花します。初夏から秋までの数カ月間、ピンク色からシックなアンティークピンク色まで花を楽しむことができます。

秋色になったピンクアナベルは、ドライフラワーとして楽しむことができます。アンティーク色を過ぎると次第に茶色に変化します。

夏越し

午後の西日が強い場所の場合は、株元にマルチングをして暑さの対策をします。

冬越し

ピンクアナベルは、挿し木で増やすことができます。6～7月に2～3節ある10cm弱にカットした茎を、2～3cm土に挿して土を乾かさないように管理すると1ヶ月くらいで発根します。使う土は挿し木用の土か小粒の赤玉土を使いましょう。