ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイ
- 学名
Tillandsia utoriculata ssp. pringlei
- 科名
- ブロメリア科
- 属名
- ティランジア属
- 原産地
- メキシコ
ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイの特徴
名前の’ssp.’は亜種という意味です。ウトリクラータ・プリングレイは開花をしなくても子株を多く出すので、早くクランプしたティランジアを見たいという方におすすめです。
寒さ暑さにも強いため初心者の方におすすめの入門種です。また、赤い花茎に淡い黄色~クリーム色の花は非常に魅力的なので、ぜひ生で花を見て頂きたい品種です。
ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイの詳細情報
園芸分類 | ティランジア(エアプランツ) |
---|---|
草丈・樹高 | ~20cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 普通 |
花色 | 淡い黄色~クリーム色 |
トリコームとは
ティランジア(エアプランツ)の葉の表面にはトリコームと呼ばれる毛のようなものが生えています。このトリコームは非常に重要な器官で、主に強い日光から身を守るため、水分を絡めとるためという役割があります。実際に湿潤地に生えているティランジア(エアプランツ)程トリコームが少なく、乾燥地に生えているティランジア(エアプランツ)程トリコームが多く生えています。
例えば、ジャングルの木の根元に生えているブルボーサは肉眼ではトリコームが見えませんが、砂漠地帯の岩や瓦礫に生えているテクトラムはとても長いトリコームが生えています。このことからトリコームの量は湿度と降雨量、日光量に関係していることが伺えます。
面白いことに、乾燥地帯に生えているテクトラムにブルボーサと同じ感覚で水やりをすると、どんどんトリコームが剥げていきます。逆に、テクトラムの水やりを温室内に打ち水をする程度にすると、真っ白で長く、非常に美しいトリコームが生えてきます。
また、このトリコームの生えている量によって銀葉種と緑葉種に分けられます。
銀葉種
銀葉種とはその名の通り、葉が銀色に見えるティランジア(エアプランツ)のことです。銀色に見えるメカニズムは単純で、光が葉の表面に生えているトリコームに当たると銀色(白色)に見えるためです。そのため、トリコームの量が少ないティランジア(エアプランツ)は銀色には見えず、緑色に見えるため緑葉種と呼ばれています。代表的な銀葉種にはテクトラム,イオナンタ,ハリシー,キセログラフィカ,カプトメデューサエなどがあります。一般的に、銀葉種は乾燥に強いものが多いと言われています。
緑葉種
緑葉種は葉が緑色に見えるティランジア(エアプランツ)のことです。銀葉種と比べトリコームが少ないため葉が緑色に見えます。代表的なものにブラキカウロス,ブルボーサ,ブッツィー,トリコロール,プセウドベイレイなどがあります。一般的に、緑葉種は乾燥に弱く水を好む傾向にあると言われています。
ティランジア(エアプランツ)の根の役割と仕組み
ティランジア(エアプランツ)に根が出るということを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際にはティランジア(エアプランツ)も他の植物と同じように根を持っているのです。ただし、ティランジア(エアプランツ)の場合は一般的な植物とは根の役割が違います。
役割
植物と言われて多くの方がイメージするのは土に根を張っている地生植物だと思います。しかし、ティランジア(エアプランツ)は地面には根を張らずに樹皮や岩肌と言った場所に根を張る着生植物になります。着生植物で有名なのは胡蝶蘭やカトレア、富貴蘭、最近人気が出始めたビカクシダや無葉ラン(キロスキスタ)等でしょうか。いずれも樹皮などに着生している植物になります。
ティランジア(エアプランツ)は蘭やビカクシダと違って根からの水分や養分の吸収はあまりなく、あくまで着生するためにあります。ただし、発根して着生した方が株の状態が安定しやすく、ティランジア(エアプランツ)が上手く育たないという方は発根、着生をさせてみてください。
着生の仕組み
ティランジア(エアプランツ)は根から接着剤のような物質を分泌することで樹皮などに着生しています。そのため、ツルツルとした樹皮や物などには着生することが出来ません。
ティランジア亜科の新分類について
2016年10月、PHYTOTAXAに「ティランジア亜科の分類学をDNA解析に基づいたものに改定する」という内容の論文が発表されました。今までは故ハリー・E・ルーサー氏のマクロ形態学分類(花の特徴等で分類する方法)を用いてきましたが、今回はDNAの一部を解析して分類したというものです。DNA解析を行ったことによりティランジア亜科には新たに11の属が設けられました(2016年10月時点)。また、ティランジア属からはダイエリアーナ、ハマレアナ、ベヌスタがラシナエア属へと異動しました。しかしながら花を解剖したときの特徴が他のラシナエアとは異なるため、疑問視する声も出ています。
ティランジア亜科の分類改定に伴い、今までは異種交配種(例:ティランジア属とティランジア属による交配)とされていたものが属間交配種(例:ラシナエア属とティランジア属による交配)へと変更されたものが多くあります。その逆もまた然りで、属間交配種とされていたものが異種交配種となったものがあります。まだ改定されたばかりなので新名称で販売しているナーセリーも少ないようですが、図鑑や販売店によって呼称が異なっている場合があるかもしれません。
しかしながら、変更されているのはあくまで呼称であり、植物自体は変わっていません。そのため、このティランジア(エアプランツ)の植物図鑑に関しても新呼称と旧呼称が混在している場合がありますが、植物本体とその他育て方に関しては新呼称旧呼称関係なく、同じものです。
ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイの栽培環境
日当たり・置き場所
屋外
ウトリクラータ・プリングレイは屋内から屋外に出した直後に直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまいます。最初は日陰に出して徐々に日光に慣らしていくか、30%~50%の遮光をしてください。
遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。
オリーブなどの大きめの庭木を植えてある場合は、コルクに着生させたティランジア(エアプランツ)を庭木の枝に掛けることで遮光できます。しかし、時間帯によって直射日光が差し込む場合はやめてください。
屋内
ウトリクラータ・プリングレイを屋内で管理する場合は日光不足になり、徒長してしまうことが多いのでなるべく日光が当たる場所に移動してください。
室内でも直射日光は厳禁です。レースのカーテン越し程度の日光を当てて下さい。日光が当てられない場合は、植物育成ライトやメタルハライドランプを導入するなどして補ってください。
ライトやランプの種類によっては本体が高熱になり、火災の原因となることがあるので、取り扱いには充分注意してください。
置き場は室内室外関係なく、日当たりがよく、風通しの良い場所に移動してください。風通しが悪いと水やり後に蒸れてしまい、腐って枯れてしまいます。
温度
ティランジア(エアプランツ)の適温は20℃~30℃です。最低気温10℃、最高気温40℃までは耐えますが、それを越えてしまうと弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまいます。最低気温10℃以下になる場合は屋内に取り込むか、温室の中にティランジア(エアプランツ)を移動し、ファンヒーターなどを使って保温してください。
最高気温40℃を越える場合は扇風機やサーキュレーターを使って風を当てるか、日陰に移動してください。
長い時間日陰に置いておくと、日光不足で徒長する危険性があるので、午前中など40℃を越えない時間帯は日当たりのいい場所に置いてください。
用土
ウトリクラータ・プリングレイはコルクやインテリアバークなどに着生させると良いでしょう。着生させるときは針金などで動かないように固定します。
コルク
コルク樫の樹皮を剥がしたものです。一度樹皮を剥がしたコルク樫は10年ほどで再び樹皮が再生し、また剥がすことが出来ます。一番初めに剥がされた樹皮をバージンコルクと言い、表面がデコボコしているためティランジア(エアプランツ)を活着させるのに人気があります。もちろん、バージンコルクでなくても十分活着に使えます。また、水を弾く性質があります。
インテリアバーク
松の樹皮を加工したもので、汎用性が高く、ティランジア(エアプランツ)の活着材料に迷ったらこれを選択すれば大丈夫です。松の樹皮にはヤニなどの灰汁が含まれているので、煮沸をして灰汁抜きをする必要があります。
ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイの育て方のポイント
日常の管理
枯葉取りをする理由
ティランジア(エアプランツ)は根元付近の古い葉から枯れていきます。実際に生えている自然界では当然、枯葉取りをしてくれる人はいません。そのため、枯葉取りは必要ないという主張もありますが、枯葉取りをすることで梅雨時のカビの発生や腐敗を防ぐことが出来るので、ある程度枯葉が出てきたら取り除くことをおすすめします。
枯葉取りの方法
枯葉は主に根元部分に出てきます。枯れた葉は茶色くなり、手で引っ張ると簡単に取り除けます。
枯葉が無くなりスッキリしました。
乾燥や葉折れによって枯れた部分もハサミなどを使い取り除きます。
見栄えがよくなりました。
クランプ(群生)している株は、株と株の間にある枯れた葉も取り除きます。これが残っていると風通しや水切れが悪くなり、蒸れる原因になります。
毎日枯葉取りを行う必要はありませんが、月に1回ほど株の状態確認も兼ねて枯葉取りをしてみて下さい。
水やり
ティランジア(エアプランツ)はどの種類も共通して2~3時間濡れている状態がベストです。
屋外
最低気温10℃以上の季節は毎日~2,3日に一度のペースで、夕方~夜の涼しい時間帯に水やりを行ってください。屋外は蒸れる心配がないので、水やり後に株を逆さまにする必要はありません。午前中に雨が降った日は水やりをしなくて大丈夫です。
最低気温10℃以下の季節は週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。夕方~夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。
屋内
最低気温10℃以上の季節は2,3日に一度のペースで水やりをしてください。
水やり後に風通しの悪い場所に置いておくと蒸れてしまい、腐って枯れることがあるので株を逆さまにして置いておくか、扇風機やサーキュレーターで風を当てて下さい。
最低気温10℃以下の季節は耐寒性を上げるためと、徒長を防ぐために、週に一度のペースで午前中に水やりを行ってください。夕方~夜の気温が下がる時間帯に水やりをしてしまうと、凍ってしまい最悪の場合枯れてしまいます。
冬に乾燥してきて部屋の湿度が極端に下がってきたら加湿器を使って過湿するか、霧吹きを使ってティランジア(エアプランツ)を置いてある場所付近の湿度を上げて下さい。
肥料
ウトリクラータ・プリングレイは肥料が無くても育ちますが、施肥をした方が生長が早く、花のボリュームも多くなります。
ティランジア(エアプランツ)はどの種類も葉からしか吸水することができません。そのため、肥料は液体肥料を使う必要があります。どうしても固形肥料を使いたあい場合は水に適量を溶かしてお使いください。
肥料は正しい希釈倍率で使わないと、肥料焼けという葉焼けに似た状態になってしまいます。ティランジア(エアプランツ)の希釈倍率は約1000倍です。施肥は水やりの2,3回に一度のペースか、週に一度のペースで行ってください。施肥をした次の日の水やりでは、葉の表面に残っている液肥を洗い流すイメージで、たっぷりと行ってください。
施肥するときの注意点
屋内から屋外へ出した直後に1000倍希釈の液体肥料を施肥してしまうと、刺激が強すぎて肥料焼けしてしまいます。そのため2000倍希釈から始めるか、屋外の環境に充分慣れたタイミングで施肥してください。真夏や冬場は生長が緩慢になるので施肥の必要はありません。
ティランジア・ウトリクラータ・プリングレイの詳しい育て方
選び方
ウトリクラータ・プリングレイを買う時に注意したほうがいいポイントは全部で5つあります。
- 葉先が枯れていない
- 葉に弾力がある
- 株に重量感がある
- 害虫がついていない
- 病気になっていない
特に注意してほしいのが病気と害虫の有無です。病気や害虫が付いている株を家に持ち帰ってしまうと、その株が原因で他の株にも病害虫が広がってしまう可能性があります。
病害虫さえ付いて無ければ、他のポイントは妥協しても大丈夫です。
種まき
ウトリクラータ・プリングレイの種が採取出来次第すぐに種まきをしてください。水で戻した水苔の上や濡らしたキッチンペーパーの上に蒔いて、常に濡れている状態にすれば1~2週間程度で発芽します。
植え付け
お好みの用土に着生させてください。
剪定・切り戻し
古くなり、枯れてしまった葉を取り除いてください。
植え替え・鉢替え
ウトリクラータ・プリングレイをコルクやインテリアバークに着生させている場合は植え替えの必要はありません。
花
ウトリクラータ・プリングレイは花序を長く伸ばし淡い黄色~クリーム色の花を咲かせます。
収穫
特に収穫するものはありません。
夏越し
気温が40℃以上になった場合はウトリクラータ・プリングレイを日陰に移動してください。30~40%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。水やりは毎日~2、3日に一度のペースで夕方~夜に行ってください。午前中に行うと暑くなり蒸れてしまいます。
活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に一度のペースで行うと夏バテを防止できます。
冬越し
気温が10℃以下になったら耐寒性を上げるためと、徒長を防ぐために水やりを週に一度のペースで午前中にたっぷり行ってください。
気温が10℃を切らないように室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。
活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に一度のペースで行うと耐寒性を上げられます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ウトリクラータ・プリングレイは実生と株分けをすることができます。
「空気中の水分で育つ」は間違い
ティランジア(エアプランツ)を買う時に空気中の水分を吸収して育つから水やりは不要!というキャッチフレーズを見たことがあるという方もいらっしゃると思います。確かに、ティランジア(エアプランツ)は空気中の水分を吸収して育つことが出来ます。しかし、それはあくまで自生地での話です。ティランジア(エアプランツ)の多くは雲霧林と呼ばれる標高の高い森林や高山の岩肌に自生しています。
標高の高い場所は昼夜の気温差が激しく、明け方になると濃霧が発生します。この濃霧は霧というよりも雲に近く、雲海をイメージするのが良いでしょう。この濃霧がティランジア(エアプランツ)に当たると、ティランジア(エアプランツ)の葉に水分が付着します。この水分をティランジア(エアプランツ)は吸収しているため、空気中の水分を吸収して育つと言われているのですね。そのため日本の自然環境では空気中の水分を吸収して育つということはとても困難です。自生地以外でティランジア(エアプランツ)を育てる場合はしっかりと水やりをする必要があります。
水やりの種類
ティランジア(エアプランツ)の水やりは4種類あります。
1.霧吹きやジョウロ等を使う(ミスティング)
一番オーソドックスなやり方になります。霧吹きやジョウロ、シャワーなどを使ってティランジア(エアプランツ)に水やりをする方法で、電動噴霧器や蓄圧式噴霧器を使えば楽に水やりをすることが出来ます。ティランジア(エアプランツ)は主に葉から水分や養分を吸収するので、株全体が濡れるように水やりをし、必ず通気性の良いところに置いて下さい。
2.ディッピング
ディッピングとはバケツなどの容器に水を張り、ティランジア(エアプランツ)を1~2分ほど漬けておく方法になります。ディッピングは株全体を水の中に沈めるため、確実に株全体を濡らすことができます。しかし、管理しているティランジア(エアプランツ)の数が多いと非常に手間を取る方法になります。室内でウスネオイデスなどを管理しており、霧吹きで水やりをするのが大変な場合はミスティングが非常に便利です。
3.ソーキング
ティランジア(エアプランツ)関連の書籍やお店のポップなどで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。ソーキングとは、端的に言えばディッピングの時間を長くしたものです。人によってソーキングの時間は様々で、諸説ありますが、基本的に3~6時間程度で最長でも12時間以内に終わらせましょう。ソーキングを長時間行ってしまうと呼吸が出来ずに腐ってしまったり、水から上げたときに蒸れてしまうことがあります。
また、冬季など気温が10℃以下の場合はソーキングをしてしまうと凍えてしまい、最悪の場合枯れてしまいます。そのため、基本的にはミスティングかディッピングで水分量を調節し、過乾燥になっている株のみソーキングすることをおすすめします。
4.雨に当てる
これは番外編に近い立ち位置なのですが、雨に当てることは非常に有効な水やりの仕方です。雨に当てることで株が長時間濡れている状態となり、さらには屋外で通気性も良いため蒸れにくくなっています。冬の雨は冷たいので当てない方が良いですが、梅雨時や秋の長雨には出来るだけ当てるようにしてください。高湿度な環境が続くことで発根しやすくなります。
また、雨が降ることで気温が下がり、ティランジア(エアプランツ)にとって快適な気温になります。雨が降った後に晴れたりすると蒸れてしまうことがあるので、必ず遮光をし、屋外でも風通しの良い場所に置いて下さい。
冬場の栽培ポイント「乾燥と低温」
ティランジア(エアプランツ)を育てている人が必ず頭を抱えるのが冬場の栽培ですよね。冬越しは室内に入れておけばいいのは分かるけど、栽培となるとどうすれば良いのでしょうか?意外と知られていないのですが、ポイントは乾燥と低温です。
大切なティランジア(エアプランツ)は可愛くてついつい過保護にしてしまいますよね。なるべく暖かい場所で乾燥しないように水やりをしっかりとすると思います。しかし、それが温室等で日光が十分確保できているならば良いのですが、一般的な室内で栽培しているときに過保護にしてしまうと徒長してしまうんです! そこで乾燥と低温です。葉にダメージが出るギリギリまで乾燥させ、樹液の濃度を上げて耐寒性を強め、葉がダメージを受けるギリギリの気温まで下げます。
そうすると自生地で言うところの乾季に似たような状況となり、生長を止めいわゆる休眠状態になります。そして翌年の気温が上がり始めた頃に水やりの回数を増やすことにより、ティランジア(エアプランツ)が目覚め、場合によっては開花に至ることがあるようです。