フキ(蕗)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- フキ(蕗)
- 学名
Petasites japonicus
- 英名
- Japanese butterbur
- 別名・流通名
- ふきのとう
- 科名
- キク科
- 属名
- フキ属
- 原産地
- 日本、樺太
フキ(蕗)の特徴
フキ(蕗)は数少ない日本原産の山菜で、日本全国の山野に自生しているキク科フキ属の多年草。毎年同じ場所で収穫を楽しめる日本古来の山菜です。
フキ(蕗)は、地下茎で広がり、地上へ細長い葉柄(ようへい)を伸ばして、その先に丸いフォルムの大きな葉を展開させます。私たちがいつも食べている茎のように見える部分は、葉柄といって葉と地下茎をつなぐ柄(え)のような部分です。フキ(蕗)の地下茎は有毒なので、食べないようにしてください。
早春に葉よりも先に顔を出すフキノトウは、フキ(蕗)のつぼみです。雌花と雄花に分かれていて、雄花は黄色で咲き終わると枯れていきますが、雌花は白い花の後に茎が伸び、タンポポの綿毛のような種子を飛ばします。ただし、栽培種のフキ(蕗)は、種子では増えません。
北海道の足寄町に自生するラワンブキは、高さ2~3mにも達する大きさが有名で、群生地は人気の観光スポットにもなっています。
フキ(蕗)の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 30~300cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
耐陰性 | 強い |
花色 | 白色、黄色 |
開花時期 | 1月~3月(平地)、3月~5月(山間部) |
フキ(蕗)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
収穫(ふきのとう) | ||||||||||||
収穫(ふき) |
フキ(蕗)の栽培環境
日当たり・置き場所
フキ(蕗)は、半日陰を好みます。あまり日の当たらない北側や木陰になっている場所でも育てられます。強い直射日光や乾燥する場所は嫌うので、落葉樹の下など、木漏れ日が当たる程度の半日陰で、湿潤な場所を選んで栽培しましょう。
温度
生育温度は20℃前後です。
用土
プランター栽培のフキ(蕗)は、野菜用の培養土で育てましょう。保水性のある土壌が最適です。
畑栽培のフキ(蕗)は、堆肥や元肥を入れる2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その後堆肥と元肥を入れ土になじませます。
フキ(蕗)の育て方のポイント
水やり
フキ(蕗)は乾燥に弱いので、プランターで育てるよりも地植えで育てる方がよいでしょう。プランターで育てる場合は、乾燥させないように水やりに注意します。また、乾燥予防に株元に腐葉土などでマルチングをするとよいでしょう。
肥料
フキノトウの収穫が終わった頃にお礼肥を施し、梅雨以降の葉柄の収穫に備えます。
11月には地上部が枯れたようになって休眠に入ったら、早春のフキノトウの収穫のために、寒肥を施しましょう。
フキ(蕗)の詳しい育て方
選び方
フキ(蕗)は地下茎の状態で流通しています。太さ1.5cm、長さ20cm位の地下茎が育てやすいサイズです。
植え付け
植え付け適期は、3月~4月、9月です。株間15~30cmほどの間隔、覆土は5~10cmほどで植え付けます。フキ(蕗)は乾燥を嫌うので、地下茎を購入したら長く放置せずに、速やかに植え付けるようにしてください。
植え替え・鉢替え
3~4年に1度、地下茎を掘り起こして植え替えます。このタイミングで株分けも行いましょう。
花
フキ(蕗)は春に黄色い雄花と白い雌花を咲かせます。雄花は咲き終わると枯れますが、雌花の方は咲き終わると花茎を伸ばし、タンポポの綿毛のような種を飛ばします。
収穫
フキ(蕗)の収穫時期は、植え付けから2年目以降の6月~10月です。葉柄を地際から切り取るようにして収穫します。
また、2月~3月はフキノトウの収穫時期です。花が開く前のつぼみの状態が、苦味が少なく食べ頃です。見つけたら早めに収穫しましょう。フキノトウの根は有毒なので、食べないように気を付けてください。
冬越し
フキ(蕗)は多年草なので、冬の間は地上部は枯れるか、葉が少なくなって越冬します。特に必要な冬越しの作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
フキ(蕗)は株分けで増やすことができます。