ハーブのタイムを使った「はちみつシロップ」の作り方

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三原広美

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お庭やベランダでも育てられるお馴染みのハーブ「タイム」。お料理の風味付けにもよく使用されるハーブです。すがすがしい香りとほろ苦さが特徴のタイム。タイムならでは風味を誰でも楽しめるように、レモンとはちみつと一緒に味わいやすいシロップを作ってみました!

目次

タイムの特徴

タイムの歴史

タイムの用途

タイムのはちみつシロップ

タイムの育て方

タイムの特徴

タイムはシソ科の多年生の低木(亜低木)です。300種以上もあると言われているタイムには、グラウンドカバーなどにもされる匍匐(ほふく)性の種類と、立性のものがあり、淡いピンク色や白色などの花をつけます

タイムはシソ科の多年生の低木(亜低木)です。300種以上もあると言われているタイムには、グラウンドカバーなどにもされる匍匐(ほふく)性の種類と、立性のものがあり、淡いピンク色や白色などの花をつけます。

また、タイムは芳香のある植物で、代表的な種はコモンタイム(学名:Thymus vulgaris L、和名:タチジャコウソウ)。西洋料理によく使われるハーブです。フランス語でブーケガルニ(bouquet garni)とは、芳香のある香草を数種類束ねたもので、煮込み料理などの風味付けに使われます。タイムは、ブーケガルニとして、パセリ、ローリエ、セージなどと一緒に使用されます。

タイムという名前の起源

タイム(Thym)という名前の由来は様々にあり、ラテン語で"香り"を意味するthymusや、ギリシア語で"勇気"を意味するthumus、同じくギリシア語で”煙”を意味するthyeinから来ているというように諸説あります。

タイム(Thym)という名前の由来は様々にあり、ラテン語で”香り”を意味するthymusや、ギリシア語で”勇気”を意味するthumus、同じくギリシア語で”煙”を意味するthyeinから来ているというように諸説あります。

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タイムの歴史

代表的なコモンタイムの原産地は、地中海沿岸地方で、日当たりがよく、乾燥した水はけの良い場所であれば標高1000メートル以上の岩場でも育つ丈夫な植物です。地中海沿岸が原産のコモンタイムの歴史をご紹介します。

代表的なコモンタイムの原産地は地中海沿岸地方です。タイムは、日当たりがよく、乾燥した水はけの良い場所であれば標高1000メートル以上の岩場でも育つ丈夫な植物です。すこし地中海沿岸やヨーロッパ地方のタイムの歴史をご紹介します。

地中海沿岸やヨーロッパ地方のタイムの歴史は古く、紀元前700年前のバビロニア王宮のガーデンでは、64種類のスパイスやハーブを栽培し、そのうちのひとつにタイムがありました。バビロニアの王はタイムの栽培方法も記録に残させていたそうです。

タイムは、ギリシアでも古くから人々に馴染みの深いハーブとして、ギリシアの医者ヒポクラテスの著書にも登場します。また、ギリシア人の間では、宗教儀式などに空気清浄のためにタイムを燃やしたり、ギリシア神話では、美しさの象徴でもある女性トロイのヘレン(ヘレネ―、またはヘレネ)の涙からタイムが生まれたという伝説も残っています。

また、中世ヨーロッパでは、タイムは美徳と勇気の象徴でもあり、女性が大切な男性のスカーフにタイムの小枝を刺繍して贈ったと言われています。他にも、悪夢を見ずに良い睡眠がとれるように枕の下においたり、冷蔵庫がない時代の保存剤の役割を果たしていたりと、様々な使われ方をしていました。

タイムは、香り高く、利用範囲の広い、生活にも重宝するハーブとして人々の間で利用されてきたのです。

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タイムの用途

現在でもタイムは、料理やハーブティー、アロマテラピーの精油、口内清涼剤、歯磨き粉や石鹸の香料などに幅広く使われています。

現在でもタイムは、料理やハーブティー、アロマテラピーの精油、口内清涼剤、歯磨き粉や石鹸の香料などに幅広く使われています。

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タイムのはちみつシロップ

すがすがしい香りとほろ苦さが特徴のタイム。ここ日本でも、タイムならでは風味を誰でも楽しめるように、アルコールは敢えて材料に加えず、レモンとはちみつと一緒に味わいやすいシロップを作ってみました!フレッシュハーブのタイム、レモン、はちみつだけで簡単に作れます。歴史あるハーブの風味を味わってみませんか?

フランスのプロヴァンス地方では、野生のタイムの香りがいっぱいに広がる初夏に収穫して作られる「Farigoule(ファリグル)」という名前のタイムのリキュールがあり、プロヴァンスならではの味として人々の間で楽しまれています。

すがすがしい香りとほろ苦さが特徴のタイム。ここ日本でも、タイムならではの風味を誰でも楽しめるように、アルコールはあえて材料に加えず、レモンとはちみつと一緒に味わいやすいシロップを作ってみました!フレッシュハーブのタイム、レモン、はちみつだけで簡単に作れます。歴史あるハーブの風味を味わってみませんか?

※はちみつを使いますので、1歳未満の乳児のお子様には与えないようにご注意ください。

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タイムのはちみつシロップ – 材料

タイムのはちみつシロップの材料は、フレッシュハーブのタイム、はちみつ、レモンです。

  • 水 … 250ml
  • タイム(フレッシュハーブ)… 5g程度
  • はちみつ … 200g
  • レモン … 1/2個

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タイムのはちみつシロップ – 作り方

タイムのはちみつシロップの作り方

  1. タイムは、使用する鍋の大きさに合わせて適当に切ります。鍋に水を入れ、沸騰後にタイムを入れて蓋をします。ごく弱火にして15分間火にかけます。
  2. ガーゼなどで鍋に残っているタイムを濾します。
  3. レモンを絞ります。
  4. レモン汁とはちみつを加えてよく混ぜます。はちみつが溶けにくい場合には、弱火にかけて溶かします。タイムの風味が飛んでしまわないように、火のかけ過ぎには注意しましょう。
  5. 鍋の蓋をしめたままでよく冷まし、煮沸消毒してある密閉性のよいガラス瓶に入れます。

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タイムのはちみつシロップ – アレンジ方法

レモン汁とはちみつを加える時に、しょうが4cm程度をすりおろして加えても美味しいです。

  • フレッシュハーブのタイムで作った場合と味の強さが少し異なりますが、乾燥させたタイムでも作ることができます。
  • フレッシュハーブの半量をローズマリーに替えても、また違ったハーブの香りが楽しめます。
  • 出来上がったシロップにティースプーン2-3杯のラム酒、ブランデーを加えても美味しくいただけます。
  • レモン汁とはちみつを加える時に、しょうが4cm程度をすりおろして加えても美味しいです。

タイムのはちみつシロップ – 保存方法

タイムのはちみつシロップは密閉性のよいガラス瓶に入れた後、冷蔵庫にて数週間程度保管することができます。

タイムのはちみつシロップは密閉性のよいガラス瓶に入れた後、冷蔵庫にて数週間程度保管することができます。

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タイムの育て方

タイムは常緑性で、1年を通して楽しめるハーブです。初夏には、淡いピンクや白色の小さな花を咲かせます。葉の芳香だけではなく、お花のかわいらしさも楽しめます。

今回利用したフレッシュハーブはベランダで育てているタイムです。イギリス南西部のサマセット州に位置する小さな港町ポーロックから名前をとった、ポーロックタイムと言う、コモンタイムに似た香り、楕円形でやや幅広の葉を持つタイムです。

今回利用したフレッシュハーブはベランダで育てているタイムです。イギリス南西部のサマセット州に位置する小さな港町ポーロックから名前をとった、ポーロックタイムと言う、コモンタイムに似た香りと、楕円形でやや幅広の葉を持つタイムです。

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▼タイムの種類、育て方や選び方の詳細はこちら

 

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本の中の空想世界で遊ぶことが大好きだった子供が、成長して異文化や新しい技術に触れることに興味深々、好奇心旺盛な大人になりました。大学ではドイツ文学を学び、卒業後は外資系のIT企業でマーケティングやローカライズ業務に従事。フランス人と縁あって国際結婚し、現在は2人の女の子の母です。自然や緑のあるところが大好きで、植物の与えてくれる癒しの力にいつも幸せをもらっています。暮らしの中にも、植物との絆を探して、日々の喜びと発見につながるような記事を配信。

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