黒キャベツとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- 黒キャベツ
- 学名
Brassica oleracea ‘Lacinato’
- 英名
- cavolo nero(イタリア名)、black cabbage, Tuscan Cabbage (英名)
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- アブラナ属
- 原産地
- トスカーナ地方
黒キャベツの特徴
黒キャベツは耐寒性のあるため、関東の厳寒期でも育てることができる野菜です。育て方も簡単で、冬から春先まで長い間収穫できるため、家庭菜園におすすめしたい秋冬野菜の一つです。
厳寒期になると、寒さにより葉の凸凹が強くなり、甘みが増します。葉が生長し葉の数も増えた頃、外葉から順次収穫できるため、冬の間長く収穫できる野菜です。
結球するキャベツと違い、黒キャベツは結球せずにケールのように葉を広げて、上に向かって生長します。葉の中心に太い葉脈が通っており、葉は縮れて内巻きになります。黒キャベツとはいいますが、葉の色は黒というよりも濃い緑色をしています。
黒キャベツの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
---|---|
草丈・樹高 | 30~80cm |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | やや弱い |
耐陰性 | やや弱い |
花色 | 黄色 |
黒キャベツの選び方
品種にもよりますが、あまり大きすぎるものは葉や茎が固くなるため、選ぶ際には気を付けましょう。
一般的なキャベツと比べて、黒キャベツにはビタミンCの含有量が多く栄養価の高い野菜です。日本では、まだ馴染みのない黒キャベツですが、煮崩れしないため原産地のイタリアでは煮込み料理に使われます。
生で食べるというよりも、炒める、煮る、茹でるなどの料理に向いています。くせのない味なので、すんなりと日本食にも溶け込みます。
黒キャベツの保存方法
冷蔵保存
湿らせたキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で数日保存が可能です。
冷凍保存
適当な大きさに切り、密封袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。使用するときは、そのまま煮込み料理やスープに入れて火を通して調理してください。
黒キャベツの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
黒キャベツの栽培環境
日当たり・置き場所
黒キャベツは日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
耐寒性に優れているため、関東の厳寒期でも育てることができます。
用土
有機質を多く含む排水性・保水性のある土が適しています。プランター栽培の場合は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培の場合は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。
黒キャベツの育て方のポイント
水やり
乾燥に弱いため水切れに注意しましょう。
肥料
黒キャベツは比較的肥料を好みます。植え付けて2週間後から追肥をはじめましょう。長い間収穫できるので、肥料切れには注意します。
病害虫
キャベツに比べて害虫の被害は少ないですが、葉に食害を見つけたら、ヨトウムシが土の中1cm程の深さにいないか、苗の周りを探して必ず捕殺しましょう。
黒キャベツの詳しい育て方
選び方
本葉4~5枚くらいの、徒長していない茎の太いしっかりした苗を選びます。葉が黄色くなっているものは避けましょう。
種まき
ビニールポットに種を2~3粒ずつまき、間引きをし、本葉が4~5枚になるまで育苗します。
植え付け
株間50~60cmの間隔で苗を植え付けます。植え付け後はしっかり水やりをして、根を乾燥させないように注意します。
花
春にとう立ちすると黄色い花を咲かせます。
収穫
品種にもよりますが、12月から翌年の3月~4月頃までの長い間収穫することができます。
葉の長さが20~40cm位、葉の数が12枚以上になった頃が収穫の目安です。葉が大きすぎるとすじが固くなるので、柔らかいうちに収穫すると美味しくいただけます。順次外葉から手で折り取るか、ハサミで収穫しましょう。