ギョリュウバイとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ギョリュウバイ
- 学名
Leptospermum scoparium
- 英名
- Manuka
- 和名
- 御柳梅
- 別名・流通名
- マヌカ
- 科名
- フトモモ科
- 属名
- ギョリュウバイ属
- 原産地
- ニュージーランド、オーストラリア
ギョリュウバイの特徴
ギョリュウバイは、オーストラリアやニュージーランド原産の常緑低木です。「ネイティブフラワー」や「ワイルドフラワー」と総称される、最近人気の南半球原産の植物の一種です。この分野の植物の人気が出た2000年以降くらいからギョリュウバイの鉢植えの流通も盛んになりました。
細い枝を密に生やし、その枝に葉や花を多くつけるため、生け垣に利用されることがあります。葉は硬く、小さく先端がとがった形をしており、その葉の形が「御柳(または檉柳)|ギョリュウ」という樹木の葉に似て、花は梅の花によく似ているため、二つを合わせて「御柳梅(ギョリュウバイ)」と呼ばれるようになりました。
ギョリュウバイは蜜源植物で、抗菌作用や免疫力のアップなどの効用で注目を集めているマヌカハニーはギョリュウバイの花から採れるハチミツのことです。ただし、どのギョリュウバイからもたくさんのハチミツが採れるわけではなく、豊富な蜜を採れる品種は特定の品種です。
マヌカとは、マオリ語で「復活の木」や「癒しの木」を意味する言葉です。ニュージーランドの先住民のマオリ族の人々は、ハチミツだけでなく、ギョリュウバイの葉や樹皮を病気や怪我の治療に使ってきた歴史があります。
また、アロマオイルの原料としても利用され、ニュージーランドのティーツリーと表現されることもありますが、ティーツリーとは植物分類的には別の植物です。(ティーツリーは同じフトモモ科のメラレウカ)その香りは、ティーツリーより甘さが感じられます。
ギョリュウバイの花の色は、白、ピンク、赤などがあり、咲き方も一重咲きや八重咲きなど品種が色々とあります。日本では落葉時期で花が少なくなる11月頃から初夏くらいまでと長い期間開花する花木のため、冬に咲く花として人気があります。
ギョリュウバイの詳細情報
園芸分類 | 庭木、常緑 |
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草丈・樹高 | ~4m |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 普通 |
花色 | ピンク、赤、白 |
開花時期 | 11月~6月 |
ギョリュウバイの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
開花 |
ギョリュウバイの栽培環境
日当たり・置き場所
ギョリュウバイは、日当たりと風通しの良い環境を好みます。真夏に長時間強い日差しが当たる場所は避けましょう。過湿と水切れの両方に弱いため、どちらかというと地植えにした方が管理が楽な植物です。
耐寒性は-5℃程度なので、関東以南程度なら地植えが可能です。ただし霜に当たると枯れこむ可能性があります。寒風の通り道や霜の降りない場所に植え付けましょう。寒冷地では鉢植え栽培で冬は室内に取り込みます。
用土
水はけの良い土が適しています。
鉢植えのギョリュウバイは、市販の草花用や花木用の培養土で栽培可能です。
ギョリュウバイの育て方のポイント
水やり
過湿を好まないため、水のやりすぎに注意しましょう。ただし、極端に乾燥すると葉がポロポロと落ちることがあるので、土の乾きをよく観察しながら水やりを行います。
地植えは、植え付け直後以外は雨にまかせて問題ありません。真夏に極端に乾燥する日が続くような時は与えます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。
肥料
ギョリュウバイは過肥を好みません。
地植えは花付きに問題がなければ与える必要はありません。また、たくさんの肥料を好む植物の近くに植えるのは避けましょう。
鉢植えは、花付きや生育の状態を見ながら緩効性肥料を春と秋に控えめに与える程度で十分です。
病害虫
目立った病害虫の害はありません。
枝葉が枯れてしまう場合は、水切れや風通しの悪さが原因となっている可能性が高いでしょう。
ギョリュウバイの詳しい育て方
選び方
ギョリュウバイは開花時期が冬から早春に咲く品種と春に咲く品種があります。
葉がきれいな状態で、密に生えている苗木を選びましょう。小ぶりな苗のギョリュウバイは寄せ植えの素材としても利用されています。
植え付け
土を軽く落とし、根をいじらないようにして植え付けます。
剪定・切り戻し
細い枝を多く茂らせる性質のため、株の内部にまで日が当たらず、風通しが悪くなってしまうことがあります。混み合っている箇所を切り落とす「すかし剪定」を定期的に行いましょう。
樹高を低めに管理したい場合は、花が咲いた後に全体を切り詰めると低い丈を維持することができます。花芽ができるのは夏から秋にかけてなので、秋以降の剪定は不要枝以外はしないようにしましょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えのギョリュウバイは、2年に1度は植え替えをしましょう。植え替えする時は、株を引き抜いた際についている古い土を軽く落として植え替えます。
花
品種によって開花時期が違いますが、11月~6月の長期間開花します。ときには半年以上開花し続けることもあります。
夏越し
ギョリュウバイは乾燥に弱いので、鉢植えは極端に土を乾燥させないように注意しましょう。
冬越し
耐寒性は-5℃程度まで耐えられます。寒冷地では鉢植えにして冬場は室内で管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。