ピーマンの育て方 〜抜き取り編〜
LOVEGREEN編集部
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ピーマンの苗は植え付けてから4か月位の間に、主茎が小さな樹木のように太く生育しました。本当に良く育って、たくさんピーマンの実をつけてくれました。
ありがとうピーマン♪
今回は、そんなピーマンの苗の抜き取りをご紹介します。
目次
抜き取る時期
9月上旬のsana gardenのピーマンの苗です。
初期はとても生育が順調でしたが、今年の夏は雨が多かったせいもあり、後期に入って生育不良になってしまいました。
秋冬野菜の植え付けを機に、ピーマンの苗を抜き取っていきたいと思います。
抜き取り作業
さて、抜き取ることが決まったら、さっそく作業を始めましょう。
ピーマンの苗を適当な大きさに分けて切っていきます。
これで、抜き取り完了ですが、ゴミ袋に入れて破棄する前に、必ず見て欲しいところがあります。
抜き取った根の観察
抜き取ったピーマンの苗の根をよく見てみると、上の画像のように太い根と細い根があります。どちらの根も表面に凸凹のない、きれいな根をしています。
このように根の表面がきれいな根であれば、抜き取るだけで問題ありません。
ネコブセンチュウ
上の画像をご覧ください。根の部分に大小のこぶのようなものが出来ています。
このような根は、ミニトマトやキュウリ、ナスなどのナス科に発生しやすい「ネコブセンチュウ」かもしれません。
ネコブセンチュウとは
土の中に生息する1mm以下のセンチュウで、植物の根の養分を吸います。その被害部分が大小のこぶのような形になります。
センチュウに侵された根は、充分な水分や養分を吸収することができず最後には枯れてしまいます。
センチュウの大きさが1mm以下のため、肉眼で早期に発見することは難しく、このように作物を抜き取るタイミングに、しっかりとセンチュウの存在を確認する必要があります。
ちなみに…マメ科の根のコブは根粒菌!
ちなみに、上の画像は枝豆の根の部分です。
こぶのようになっている個所は、ネコブセンチュウではありません。マメ科特有の根粒菌というものです。
根粒菌とは
この粒の中には根粒菌という微生物が存在しています。この根粒菌の働きは、大気中の窒素からマメ科の作物の中に植物の三大栄養素のひとつである「窒素」を取り入れる働きをするものです。
つまり、根粒菌はマメ科の作物へいい影響を与えるものです。ネコブセンチュウとは全く異なりますので、注意しましょう。
ネコブセンチュウだったなら
皆さんが抜き取ったキュウリの苗はいかがでしたか?
ネコブセンチュウだった方は、思い返してみて下さい。生育期間中も、何だか調子が悪いと感じていませんでしたか?
その原因は、ネコブセンチュウの仕業だったかもしれませんね。
ネコブセンチュウの除去
①被害を受けた根の除去。
レーキや土ふるいで、被害を受けた苗の根を全て取り除きましょう。
②太陽熱で消毒。
被害を受けた土を透明ビニール袋に入れ、水分を含ませ、封をします。
直射日光に2~3日ずつ両面に日を当てます。
小さいプランターなら、こんなふうに丸ごとビニール袋の中に入ります。
秋冬野菜の準備
抜き取った後の作業
抜き取りが終了したら、秋冬野菜に向けて準備を開始しましょう。本格的な土壌改良は、来年の春夏野菜の植え付ける前にしますので、今回は軽く整えるような作業になります。
1 プランター内の土をほぐす
2 有機石灰を入れる
有機石灰をおすすめする理由
有機石灰とは、牡蠣殻などの貝殻化石を原料とする石灰肥料のことです。使用されるものによってアルカリ分が異なります。
消石灰や苦土石灰よりもアルカリ分が少なく、効果も穏やかなため速効性はありませんが、有機石灰を撒いた後すぐに種まき・定植ができるため石灰を使い慣れていない初心者の方にはおすすめの石灰です。
また、有機石灰は、土が酸性に傾くと、土中に溶けて中和しますが、中性であればそれ以上溶けることはありませんので、入れすぎの場合も安心して栽培を続けられます。
3 元肥投入
これで準備は終了です。安心して秋冬野菜を植え付けられますね。
今回ピーマンを抜いた後の土をほぐしていると、コガネムシの幼虫が4匹も出てきました。
後期のピーマンの生育が悪かった一因かもしれませんね。
しっかり土をほぐして、秋冬野菜を植え付ける前に害虫を見つけ出しましょう!
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