【酸度調整って何?石灰の使い方をcheck!】はじめてさんの家庭菜園Q&A〜エディブルガーデン
古幡真恵
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家庭菜園をスタートしよう!そんなはじめてさんに向けた「育ててワクワクたのしいエディブルガーデン」では、毎月野菜・ハーブ・食べられるお花を育てる楽しみを紹介しています。
エディブルガーデンの仲間たち
知らない方も知っている方もチェック!
まずエディブルガーデンに登場するかわいい仲間たちをご紹介します。
Illustration:小野寺葉月
ここは日本のどこか、猫たちの暮らす場所。ハチワレとチャトラが「エディブルガーデン〜食べられる庭」を作って暮らしています。
今回は春から始まる家庭菜園の準備に欠かせない酸度調整についについて、ハチワレとチャトラの生活とともに紹介していきます!
酸度調整って何?どんな石灰を使えばいいの?
日本は雨が多く、土壌中のカルシウムやマグネシウムが消失しやすいため、酸性に傾きがちといわれています。この酸性土壌の改良にアルカリ性の性質をもつ石灰が使用されます。
※酸度とは…単位はph(ペーハー)、酸性・中性・アルカリ性。土の酸度は環境により変わります。ほとんどの野菜はpH6.0~6.5の弱酸性の土を好みます。
主な石灰の種類は、生石灰・消石灰・苦土石灰・有機石灰がありますが、園芸用として安全に取り扱いやすい石灰は、苦土石灰か有機石灰です。特に、石灰を与える量やタイミングに自信がない家庭菜園初心者の方には、有機石灰がおすすめです。
▼詳しい酸度の測定方法・石灰についてはコチラ
Q 酸性土壌を改善する石灰の使い方の手順を教えて!
Illustration:小野寺葉月
さっそく始めたハチワレとチャトラの酸度調整ですが、ハチワレさんは石灰の量を誰の意見を参考にしているのかな?
A. 手順1〜土を耕す
春夏野菜の栽培準備。1~2月にかけて晴れた風のない暖かい日を選び、寒ざらしといって土をざっくりと荒おこししましょう。
スコップで20~30㎝ほど掘り返し、1ヶ月ほど寒さに当て、土中の水分の凍結・解凍を繰り返すことで土が団粒化し、通気性の良い土に改良されます。同時に害虫・病原菌を除去することができます。
▼寒ざらしなど詳しい耕し方のヒントはコチラ
秋冬野菜の栽培準備。8月中旬から下旬にかけて、春夏に栽培した野菜の根を抜き取りスコップやクワなどで、固まった土をほぐします。
▼プランターの土の再生方法ならコチラ
A. 手順2〜土壌改良材(ピートモス・腐葉土・バーミキュライト・バークなど肥料分を含まない堆肥)を土に投入
土壌改良診断で問題のある土壌は、堆肥などの土壌改良材を入れて改善します。堆肥の投入は土が適度に乾いているときに行うとすき込みやすいでしょう。
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A. 手順3〜石灰を投入(消石灰・苦土石灰は肥料の前の1~2週間前に施しましょう)
さて、いよいよ酸性に傾いた土壌を改良するために石灰を投入します。この時注意したいのは、石灰の入れ過ぎです。例えば、ジャガイモはアルカリ性に傾きすぎると「そうか病」にかかりやすくなりますので、極端な入れすぎには注意しましょう。
通常施す石灰の目安は、1㎡当たり100gほどです。
※phを1上げたい場合、1㎡当たり150~200gの石灰を投入すると良いでしょう。
分量に自信のない方は牡蠣殻のような有機石灰をおすすめします。有機石灰は多少入れすぎてもアルカリ性に傾きすぎることなく、それ以上は土壌中に溶け出さない性質を持っているので初心者の方に安心です。
また、有機石灰以外の石灰は肥料・堆肥(肥料込)と一緒になると窒素がアンモニアガスとなって消失してしまうので、遅くとも肥料・堆肥(肥料込)を投入する1~2週間前には石灰を入れ土に馴染ませておきましょう。
A. 手順4〜肥料を投入(元肥)~緩効性肥料
元肥(もとごえ)は畑の前面にまいて良く耕します。この時使用する肥料の種類は、ゆっくり効果のあらわれる緩効性の有機肥料がよく使用されます。
※元肥とは、種や苗の植え付けをする前に作物が元気に生長するために最初に与える肥料です。「窒素・リン酸・カリ」この3要素を含む肥料です。
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