咲き方がユニーク!変わり咲きのラナンキュラスをご紹介
金子三保子
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春の花の中でもとりわけ人気のラナンキュラス。品種によってたくさんの咲き方、色あいがある魅力的な春の球根花です。そんな中でも「変わり咲き」と呼ばれる品種、ユニークな咲き方のラナンキュラスをご紹介します。
目次
ラナンキュラスとは?
ラナンキュラスはキンポウゲ科の春に咲く球根の花。庭でラナンキュラスを育てる場合は、秋~初冬に球根を植え付け、4月~5月に花が開花します。
切り花としてラナンキュラスが花屋さんに出回るのは12月~4月くらいまで。桜が開花するころの春らしい陽気になると、徐々に入荷量が減ってきます。
苗もの、鉢もののガーデニング用のラナンキュラスも1月~3月ごろ、実際の開花時期より早めに流通しています。
ラナンキュラスの魅力は、なんといっても花びらの繊細さ。薄紙のような花びらが幾重にも重なりあい、つぼみの頃はゴルフボールくらいのサイズだった花が、満開時にはその3~4倍の野球ボール以上のサイズになる花姿は見事です。キュートでかわいらしいもの、シックなもの、花色や咲き方によって、様々な印象のある、春の人気の花ラナンキュラス。毎年のように新品種が登場するのも注目してしまう理由のひとつです。
変わり咲きのラナンキュラス
今回は通常の咲き方とは少し違った、変わり咲きと呼ばれるラナンキュラスをご紹介します。中には「これもラナンキュラス?」とびっくりする種類もありますよ。
好きな種類が見つかったら、ぜひ花屋さんに立ち寄って、実物をみていただけたら嬉しいです。
ラナンキュラス・シャルロット
アネモネ咲きと表現される、ラナンキュラス・シャルロット。花びらの雰囲気がとても素敵なラナンキュラスです。
ピンク系の他、オレンジ系のシャルロットもあります。
ラナンキュラス・ビアンコフェスティバル
ラナンキュラス・ビアンコフェスティバルは、白系で中心がグリーンなさわやかな雰囲気の品種です。
この品種も個体差がとてもある品種で、白とグリーンの色の分量が花によって、まったく違います。グリーン系、白×グリーン系の色数を抑えたアレンジメントやブーケにおすすめです。
ラナンキュラス・ポンポンシリーズ
ラナンキュラス・ハーマイオニー
ポンポン咲きは、フリルのような花びらが幾重にも重なり、複色の一枚一枚の花びらが絶妙な色合いのラナンキュラスです。一輪、一輪の個体差もあって、同じ品種でも趣の違うものもあります。
ポンポンシリーズのラナンキュラスは、2011年にイタリアで開発されたラナンキュラス。当初の品種名は、ハリーポッターの登場人物の名前が付けられています。新品種がどんどん出るので、すべてかはわかりませんが、ハリーポッターがお好きな方なら「なるほど!」と思う名前もあるかもしれません。そんな角度で花屋さんでポンポンシリーズのラナンキュラスを眺めるのも面白いですね。
ラナンキュラス・トリーリ
オレンジ系のポンポン咲き。この色をなんと説明すればよいのでしょう。口では説明できない色合いです。
ラナンキュラス・オーロラ
ポンポンシリーズのピンク系でもちょっとシックな装いの品種です。
ラナンキュラス・シレンテ
白とグリーンの色合いが見事な品種、ポンポンシリーズのラナンキュラスです。
ラナンキュラス・ラックスシリーズ
ラナンキュラスのラックスシリーズは、宮崎県の「綾園芸」さんが作出したラナンキュラス。最近は色合いがとても豊富になってきました。
ラナンキュラスのラックスシリーズは、花びらがキラキラと光っているのが特徴です。咲き方がスプレー咲きなので、一輪でたくさんの花を楽しめます。切り花でも丈があるので大きめな花あしらいをすることもできます。
ラナンキュラスのラックスシリーズは鉢ものとしても流通しています。キラキラした花びらが太陽の光で輝く様子は見事です。花丈があるので花壇に植えても見栄えがします。
ラナンキュラス・モロッコ系
ラナンキュラスのモロッコ系は小輪~中輪サイズで、最初からめしべが見えている、ちょっと個性的な雰囲気のラナンキュラスです。
ラナンキュラス・イドリス
色に個体差はありますが、ほぼ黒に近いラナンキュラス。モロッコ系の中でもとても小さなサイズで、今回の写真のラナンキュラスは一円玉くらいのサイズでした。
モロッコ系のラナンキュラスは、つぼみのサイズと満開のサイズがさほど変わりがないラナンキュラスです。
モロッコ系。中にはめしべがとんがっているものも。
花びらが散ってしまっても、それはそれでフォルムがおもしろい花材になります。
小輪系のラナンキュラスもかわいい
通常のラナンキュラスは、つぼみから開花するにしたがって、花の直径が大きくなっていきますが、小輪系のラナンキュラスは、時間が経過してもさほどサイズが変わらない品種も多くあります。小さめの花あしらいでは主役に、大きな花あしらいではわき役として大活躍。
ちょっとあせたグリーン色が素敵なグリーン系のラナンキュラス。
最初からめしべがのぞいている咲き方、グリーン系ですが赤の縁どりが素敵なラナンキュラス。
ラナンキュラス・ライオン
花の品種名はユニークなものがたくさんあります。こちらはライオンという動物の名前がついているラナンキュラス。花びらがシャープな形をしています。
1本でまったく違う色が咲いています。レアものラナンキュラス。
大人っぽい赤系の小輪系ラナンキュラス。花びらがフリルのような咲き方です。
たまには不思議なものにも出くわします
これは・・・二段咲きと言えばいいのでしょうか?たくさんのラナンキュラスを扱っていると、たまにこんな不思議な咲き方のラナンキュラスにも出会います。
こちらは一輪に二つの花がついているラナンキュラス。色合いがとても素敵でした。和風のコーディネートにも合いそうな雰囲気です。
モロッコ系のラナンキュラスと不思議な二段咲きのラナンキュラスをボトルにアレンジ。
ラナンキュラスの生け方
お水の量は浅水
ラナンキュラスを花瓶に生ける時は浅水で生けます。
浅水とは、花瓶に入れる水を少なめに入れることです。春の花は、空洞で柔らかい茎のものが多いので、深くはった水に入れると水に浸かっている部分の茎の途中が腐ってしまい、折れてしまうことがあります。
花が元気なのにもったいないですよね。それを避けるために、水に浸かる部分を最小限にします。お水は清潔を保つためにまめに取り替えましょう。
ラナンキュラスを長持ちさせるには?
ラナンキュラスは、気温や光に反応して少しずつ開く性質です。開いてくると花の重みで茎が折れやすいので、少しずつ切り戻していきます。完全に開いてきたら、短めにして生けるのがおすすめ。
最後は、お皿に浮き花にしたりするのもかわいいですよ。この時のお水の量は、ごくごく少なめに。茎の先にお水が浸かっていれば大丈夫です。花びらまで水が浸かっていると、花びらがとけてしまうので注意しましょう。
ラナンキュラスはガーデニングにも使える!
1月から3月は、切り花としてだけでなく「苗もの」としてもラナンキュラスが出回る時期です。ラナンキュラスの球根は、植え付け前に給水処理をするという、ちょっとした手間が必要だったりするので、1月~3月に芽が出て花が咲いている状態の苗から育てるというのもおすすめです。
▼ラナンキュラスの苗の選び方や育て方はこちらをどうぞ。
今シーズンもたくさんの素敵なラナンキュラスが出回り中です。花屋さんに立ち寄って、実物のラナンキュラスの色合いや咲き方を見てみてください。
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