河津桜の咲く季節や香り、さくらんぼなど特徴を紹介します

4月に咲く桜より一足先に、きれいなピンク色の花で私たちの目を楽しませてくれる河津桜。河津桜ってどんな桜なのでしょうか？

毎年開花を楽しみにしている方も、普段あまり気にしていなかった方も、河津桜の魅力や特徴をご紹介します。

目次

• 河津桜とは？基本情報
• 河津桜の見頃
• 河津桜の開花期間
• 河津桜の花の色
• 河津桜の香り
• 河津桜のさくらんぼ

河津桜とは？基本情報

• 学名：Prunus lannesiana cv. Kawazu-zakura
• 科名：バラ科
• 属名：サクラ属
• 分類：落葉高木

河津桜は数多くある桜の中の一種類です。梅の花が咲く頃に河津桜も開花します。オオシマサクラとカンヒサクラの交雑種ではないかと言われています。人間の手で作られた園芸品種ではなく、自然が作り出した偶然の産物です。

静岡県の河津町で発見されたのが名前の由来です。余談ですが、御殿場で発見された御殿場桜という品種もあります。

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河津桜の見頃

河津桜っていつ頃から咲き始めるのでしょうか。気が付くとテレビのニュースで「河津桜が満開になりました」なんて言っています。満開の河津桜を見に行くためにも、河津桜の見頃をおさらいしておきましょう。

河津桜の開花時期は東京近郊で2月中旬～3月中旬です。もう少し暖かいエリアでは1月下旬から咲き始めるところもあるようです。まだ寒い時期から咲き始めて、その年の気温にも左右されますが、花が咲き揃うまでに10~2週間はかかります。

河津桜は開花期が長いので、七分咲きくらいになってからもまだまだ咲き続けます。3月の後半には葉桜になっていることが多いので、2月の上旬くらいには河津桜の開花に敏感になっておいた方がよさそうです。

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河津桜の開花期間

開花時期は2月中旬から3月中旬の約1ヶ月ほど。河津桜は花期が長いのが特徴です。河津桜は開花中に雨が降っても強風の日があっても、翌朝には花が無くなっているというようなことはあまりありません。

桜の代名詞のように愛されているソメイヨシノの花びらは、雨や風ですぐに散ってしまいます。八分咲きになったかと思うと春風や雨で花びらが待っていく、その儚さがソメイヨシノの魅力でもあります。

河津桜はソメイヨシノに比べて非常に花期が長いので、見逃してしまうということは少ないようです。

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河津桜の花の色

河津桜の魅力は、早咲きの桜であることと花色ではないでしょうか。ソメイヨシノの淡いピンクに比べ、はっきりとした明るいピンク色。でも決してビビットではない春らしいピンク色は、見ている人にこれから来る春を期待させるような色です。

河津桜はソメイヨシノと同じように花の後から葉が出てきます。山桜の種類などは花と葉が同時に出てきますので、葉の出るタイミングが違います。河津桜は、花が咲いている間は木全体が花で覆われたようにピンクに染まって見えます。

さらに蕾はもっと濃く鮮やかなピンクで、まるでベリーのようで魅力的です。

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河津桜の香り

河津桜の香りを知っていますか。河津桜の花の香りを知っているという人は少ないと思います。それもそのはず、河津桜には残念ながら香りはありません。

よくお香やフレグランス商品で桜の香りというものを見かけますが、厳密にはそこまではっきりとした香りを持つ桜の花はあまりありません。桜のなかでもオオシマザクラは花に芳香があります。オオシマザクラの下でお花見をしていると、ふわっと香りが漂ってくることがあります。

河津桜に香りがあったらどんなに素敵だろうと思いますが、香りがなくても早春にこれだけの花を咲かせてくれるのですから、多くを望むのは贅沢かもしれません。

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河津桜のさくらんぼ

河津桜にさくらんぼはなるのでしょうか。河津桜のさくらんぼは食べられるのでしょうか。答えは、河津桜にもさくらんぼはなります。なりますが、残念ながら食べられません。

河津桜は花後に実がなることもありますが、たわわに実るというようなことはありません。よく見ると少しだけさくらんぼができていた、というくらいです。

さらに河津桜のさくらんぼは赤を通り越して黒くなるまで熟さないと柔らかくなりません。黒く熟した河津桜のさくらんぼは食べても害はありませんが、とても食用にはできないほど酸味が強く甘みはありません。つまり河津桜のさくらんぼは有害ではないけれど、食べることはできないさくらんぼだということです。

早咲きの桜で花色はきれいなピンク、これで香りがあってさくらんぼも食べられたら理想的な樹木ですが、なかなか人間の思い通りにはならないのが植物の魅力です。

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河津桜が咲いたらどう楽しみましょうか？まずはお散歩、それからお花見ですよね。

最近は公園や街路樹でも河津桜を見かけることが増えました。意外と近くに河津桜は咲いているかもしれません。思いがけない場所で、見つけても大丈夫です。河津桜は花期が長いので、次の休日まで待ってゆっくりお花見に行きましょう。

河津桜の咲く頃はまだまだ冷えますから、きちんと防寒をしてお出かけください。

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。