ミニプランツと暮らす|ジュエルオーキッドなどのおすすめの小さい植物
LOVEGREEN編集部
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片手に持てるくらいコンパクトなサイズの植物は、種類が色々あります。個性的なルックスだったり、綺麗な花を咲かせたり。小さい姿にぎゅっと魅力が詰め込まれています。種類別に紹介します。
目次
ティランジア
主に熱帯アメリカに600種ほど分布しているティランジア。樹皮や岩に根を張り、着生して生きるため、土がなくとも生長することができます。その見た目からは想像も出来ないような美しい花を咲かせるティランジア。愛情をこめて育てた株が開花した時の感動もひとしおです。何もせず置いておくだけでも生長しますが、コルク樫の樹皮やインテリアバークなどに着生させると安定し、ぐっと育てやすくなります。
水やり
ティランジアは水が好きですが乾燥にも強く、人が快適と思えるような温度と湿度であれば、2~3日に1度の水やりで充分です。ただし、蒸れを嫌う傾向があるため、夏の水やりは夕方以降に行い、風通しの良い明るい日陰のような場所で管理します。
ティランジアの種類
Tillandsia caput-medusae
ティランジア カプトメデューサエ
重なり合う葉は赤く染まり、日の光を浴びて生きる姿はなんともたくましい。
Tillandsia ‘Cotton Candy’
ティランジア・コットンキャンディ
美しく、柔らかく、楽しげに花を咲かせる姿にうっとり。
教えてくれた人
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(ティランジア)
平田ナーセリー本城店
店長 住田 卓哉さん
観葉植物・多肉・サボテン・花など多岐にわたる商品を扱う。好きな植物はティランジアで、観葉植物全般を担当。平田ナーセリーでは、ギャザリングや多肉の寄せ植えなどのワークショップも開催している。
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着生ラン
根がむき出しの状態で生長する姿は躍動感があり、花が咲いていなくても独特な株の姿が目立ち、インテリア性も高く楽しめます。このような姿は本来の着生ランの姿でありますが、日本で育てていくためには適切に管理をしなければいけません。「インテリア」だけではなく、「植物」ということを忘れずに愛情をもって「育てる」ことも楽しみましょう。
置き場
着生している種類によって置き場は大きく異なりますが、夏場はレースのカーテン越しで日差しが5時間以上当たるような環境で管理しましょう。リビングなどの人の目に入りやすい場所で、こまめに気にかける方が管理しやすいですが、できれば6~10月は戸外で管理し、日光や雨風に当てて育てましょう。
水やり
日本の春・秋・冬は着生ランを育てるには湿度が低いため、乾燥しすぎて脱水症状で枯れてしまいがちです。週に数回は、着生させている板やコルクにもたっぷり給水させること、定期的に株全体に霧吹きをすることが大切です。
肥料
鉢とは異なり、肥料を与えにくい形態です。液体肥料を薄めて、霧吹きで株全体にかけます。この方法は葉面散布という与え方で、株葉や茎から肥料を吸収させます。
着生ランの種類
Vandachostylis Charm ‘Blue Star’(上)
バンダコスティリス・チャーム
Dendrobium lichenastrum (var. prenticei )(下)
デンドロビウム・リケナストラム
ひとつのコルクに2種類を着けることもできます。上がバンダコスティリス・チャーム、下にデンドロビウム・リケナストラムを着けたものです。
Schoenorchis fragrans
ショエノキス・フレグランス
葉と葉の間から小さな花芽の顔を覗かせるショエノキス・フレグランス。花が咲くのが楽しみ。
ジュエルオーキッド
ビロードのような葉に走る、輝くような葉脈が特徴で、このように葉を楽しむ地生ランを通称「ジュエルオーキッド(Jewel Orchid)」「宝石蘭」と呼んでいます。
置き場所
強い光はあまり必要としません。LED照明やレースのカーテン越し程度の明るい光が常に入る場所に置くと良いでしょう。最低10℃以上を保つようにしましょう。
肥料
肥料は特に必要なく、施肥をする場合も洋ラン用の液肥を規定濃度に薄めて、月に1度株元に与える程度で十分です。常に湿度が高すぎると徒長する場合があるので、その時は空気を循環させることを心がけてください。
密閉できる袋やカップを簡易温室に
ジメジメした場所に生えているジュエルオーキッドは、常に根が湿っているように管理することがポイント。密閉できる袋などに入れて、日中は袋を開け、夜寝る時に袋を閉めると◎
ジュエルオーキッドの種類
Macodes petola
マコデス・ペトラ
稲妻のように葉を駆け巡る輝く葉脈が人を惹きつけ、最近ではパルダリウムやテラリウムに使用し楽しむ人も多くいます。
Anoectochilus roxburghii
アネクトキルス・ロクスバーギー
ピンクの葉脈がグリーンに映えるアネクトキルス・ロクスバーギー。
Ludisia discolor
ルディシア・ディスカラー
セントポーリア
室内鉢花の女王とも名高い「セントポーリア(Saintpaulia)」。アフリカ大陸が原産のセントポーリアは、アフリカスミレとも呼ばれており、スミレとよく似た花を咲かせます。セントポーリアは観葉植物がメジャーになる前から室内園芸の定番とされており、今では交配が盛んにおこなわれ、さまざまな花色や咲き方が生み出されています。
置き場所
レースのカーテン越し程度の日差しが当たっていれば大丈夫ですが、長時間光が当たっている方が花芽を付けやすいです。寒さには弱いので10℃を下回らないように管理すると安心です。
植え付け
乾燥には比較的強いセントポーリアですが、蒸れには弱いです。水はけのよいセントポーリア用の土を使って植え付けると良いです。
水やり
葉には水をかけないように、株元から水を与えるようにします。また、葉が折れやすいので触るときは気を付けましょう。折れた葉は土に挿しておけば、芽が出てきて増やすことができます。
セントポーリアの種類
Saintpaulia ‘Snow Festival’
セントポーリア スノーフェスティバル
きらめく花はもちろん、斑が入った葉も美しい。
鮮やかな葉の裏にも注目。
Saintpaulia velutina
セントポーリア ベルチナ
見る角度によって花色を変えるタンザニアの原種。
教えてくれた人
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(着生ラン・ジュエルオーキッド・セントポーリア)
清水 柾孝さん
9歳の時から洋ラン栽培を始め、現在は自宅と温室で栽培・育種に取り組む。メディアでも活躍し、ランや熱帯植物を身近に楽しめる方法を伝えている。全日本蘭協会所属。
ミニプランツは、スペースが狭い窓辺にも◎
自分の暮らしに合うミニプランツとの出会いを求めて出かけてみよう。
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