アジサイ(紫陽花)の植え付け。地植えにするなら?時期や方法、剪定

アバター画像

山田智美

このライターの記事一覧

更新日 :

アジサイ(紫陽花)の植え付けについて。庭植えや鉢植えにする時期や失敗しない方法、剪定についても紹介します。梅雨に色鮮やかな花を咲かせるアジサイ(紫陽花)を上手に育てて、毎年楽しみませんか。

目次

アジサイ(紫陽花)とは?基本情報

アジサイ(紫陽花)とは

  • 学名:Hydrangea macrophylla
  • 科名・属名:アジサイ科アジサイ属
  • 分類:落葉低木
  • 花期:5月~7月

アジサイ(紫陽花)の特徴

アジサイ(紫陽花)の特徴

アジサイ(紫陽花)はアジサイ科の落葉低木。梅雨の頃に色とりどりの花を咲かせる、雨の雫が似合う花です。

アジサイの大きな花は一つの花のように見えますが、実は小さな花の集合体。厳密には、花びらのように見えるのはがく片で、その中に小さな花が咲いています。

土壌酸度で花色を変化させることでも有名で、酸性の土壌ではブルーや紫、中性、アルカリ性の土壌ではピンク色に変化します。また、花色の美しい品種が豊富で、中間色や複色など、複雑な花色のものも多く、アジサイ(紫陽花)の魅力となっています。

アジサイ(紫陽花)はもともと日本の山野に自生していた植物です。アナベルなどのセイヨウアジサイは海外で品種改良され、逆輸入でやってきたものです。

アジサイ(紫陽花)は日本の風土になじみやすく育てやすい上に、淡く優しい色の花を咲かせる人気のある花木です。

 

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)の植え付け時期

アジサイの植え付け時期は落葉期の11月~3月くらいまでに行いましょう。ただし、寒さが厳しくなる1月~2月はアジサイ(紫陽花)に負担をかけてしまうので避けて。11月~12月、あるいは3月がベストです。お日様が出ている比較的暖かい日に行いましょう。

落葉期に植え付けをする理由

アジサイ植え付け1

3月半ばのアジサイ(紫陽花)。地域によっては3月には芽が動き始めている場合もある。

落葉期に植え付けをする理由は、株への負担を減らすためです。アジサイ(紫陽花)は冬は落葉して休眠する花木。根が休眠しているこの時期に植え付けをすると、株への負担を抑え、春からの生長期に備えることができます。

落葉樹の中でもアジサイ(紫陽花)は新芽が動き出すのが早い花木です。温暖地では3月だと芽が動き始める年が多いため、できれば落葉中の早めの時期に行った方がよい場合もあります。

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)を植える場所

アジサイ(紫陽花)を植える場所は、冬の北風の通り道にならない日当たりの良い場所がベストです。

アジサイ(紫陽花)は乾燥が苦手な花木。かと言って、あまり日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまいます。他にも冬の乾燥した冷たい風が苦手です。

日陰のイメージが強い花木ですが、全くの日陰ではなく一日の半分は日が当たるような明るい半日陰か、日当たりの良い場所に植えつけるとたくさんの花を楽しめます。

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)の植え付け用土

アジサイ(紫陽花)は日本の山野に自生している花木です。腐葉土がたっぷりで肥沃であり、かつ水はけと保水性が良い土壌がベストです。

アジサイ(紫陽花)を植え付けるなら庭腐葉土をたっぷりすき込んで。水はけが悪いようであれば、赤玉土や鹿沼土を混ぜるようにしましょう。もちろん市販の園芸用培養土でも問題ありません。

目次に戻る≫

失敗しないアジサイ(紫陽花)の植え付け方法

  • 時期:厳寒期を除く11月~3月の暖かい日
  • 場所:冬に北風の通り道にならない、日当たり良い場所か明るい半日陰
  • 用土:腐葉土あるいは園芸用培養土

アジサイ(紫陽花)の植え付け方法

株の直径の3倍程度、株がすっぽり収まる大きさの穴を掘り、腐葉土をたっぷりすき込みます。アジサイ(紫陽花)を鉢から出し、手で下の方の根を崩してから穴に収めて、株元まで埋めるようにしっかりと土を被せます。

植え付け後はたっぷりと水やりし、安定させるように上から踏み固めます。このとき株元を揺すってぐらつきがないかを確認しましょう。グラグラするようであれば、再度土を足して踏み固めます。

植え付け後しばらくは、表土が乾いて白っぽくなったら水やりを行うようにしてください。根付いた後は降雨にまかせて問題ありません。

失敗しない植え付けのコツ

アジサイ(紫陽花)は夏の極端な暑さと乾燥が苦手です。真夏の暑い盛りに植え付けを行うと、水切れを起こして葉が萎れてしまうことがあります。これを何度も繰り返していると、株に負担がかかり、やがて枯死してしまいます。

アジサイ(紫陽花)は植え付け時期と植え付け後の水やりに注意すれば、失敗の少ない育てやすい花木です。

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)の鉢植えの植え替え

  • 時期:6月、11月~3月の暖かい日
  • 鉢:1~2回り大きな鉢
  • 場所:冬に北風の通り道にならない、日当たりの良い場所か明るい半日陰
  • 用土:園芸用培養土

アジサイ(紫陽花)の鉢植えは1~2年に1度は植え替えを行うようにしましょう。

鉢植えのアジサイ(紫陽花)の植え替えも落葉期に行うのがベストですが、今年購入したばかりのアジサイ(紫陽花)は6月くらいまでに植え替えるようにします。

植え替え方法

新しい鉢にネットと鉢底石をセットしたら、培養土を2~3cm敷きます。アジサイ(紫陽花)を鉢から出し、手で下の方の根を崩してから新しい鉢に入れて株元まで土を被せます。

割りばしなどで土をつつき、空気が入っていないかを確認します。空気が入っていると土が下に沈んでいくので、そこにまた土を足します。空気が入っていると根が生長できないうえに空気に触れて負担がかかってしまいます。

しっかりと土が入ったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをして、土と根を馴染ませるようにします。植え付け後も表土が乾いて白っぽくなったら、たっぷりと水やりを行いましょう。

失敗しない鉢植えの植え替えのコツ

購入したばかりのアジサイ(紫陽花)は鉢の中でずいぶんと根が回り、窮屈になっているものがほとんど。最初の年は花を楽しんだら早めに、遅くても6月くらいまでに植え替えるようにしましょう。

真夏の猛暑日が続くようになってからの植え替えは、アジサイ(紫陽花)に負担をかけ、枯死してしまうこともあります。夏の植え替えを避ければ、失敗することはほとんどありません。

▼鉢植えのアジサイ(紫陽花)について詳しく紹介しています。

 

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)の失敗しない剪定

  • 時期:花後7月くらいまで
  • 剪定箇所:花の2~3節目の上

アジサイ(紫陽花)は新しく伸びた枝に花をつけます。何年も剪定をしないで放っておくと、大きくなってしまうほか、栄養が足りなくて花が小さくなってしまうこともあります。上手に剪定して、毎年きれいな花を楽しみましょう。

アジサイ(紫陽花)の剪定時期

アジサイ(紫陽花)は花びらが散って枯れていく花ではないので、花の終わりの見極めが難しい花木です。剪定時期の目安は、秋に翌年の花芽の準備が始まるので夏のうちにすませること。新しい花芽を切り落とさずに済みます。

アジサイ(紫陽花)の花芽の剪定箇所

アジサイ(紫陽花)の花芽の剪定箇所

アジサイ(紫陽花)の新しい花芽は花の下の1節目にはできないので、2~3節目の充実した芽が出ている節の上1cm程度のところで剪定しましょう。

株全体を低く仕立てたいときは、思い切って半分あるいは1/3くらいまで切り詰めます(強剪定)。ただし、強剪定をした翌年は花が咲かない場合があります。

▼アジサイ(紫陽花)の剪定について詳しく紹介しています。

 

目次に戻る≫

アジサイ(紫陽花)は日本の梅雨を代表するような花。日本の風土に馴染みが良く、育てやすい花木です。庭植えでも鉢植えでも育てられるのも魅力。

アジサイ(紫陽花)を上手に植え付けて、花のある生活を楽しんでみませんか。

 

▼編集部のおすすめ

 

 

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「アジサイ(紫陽花)の植え付け。地植えにするなら?時期や方法、剪定」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
山田智美

植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

このライターの記事一覧

LOVEGREEN 公式アカウントをフォロー!

  • Instagram
  • Facebook
  • LINE
  • Twitter

関連サービス