調べてみた。自然に還る樹木葬のこと。
小野寺葉月
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樹木葬はどの宗派でもはいれる?
樹木葬は宗派を問わないとするところが多いようです。ただ、「宗派を問わない」といっても基本的には仏教であることが前提だったり、実際に墓地の契約を交わした後は改宗して檀家になることが条件であったりする場合があります。「宗教不問」とある場合は、仏教ではなくても可能な場合があります。知らなかった!ということがないよう、必ず樹木葬を取り扱っている墓地や霊園に事前に問い合わせをしましょう。
樹木葬はどの墓地でもできる?その後の管理は?
樹木葬は基本的に樹木葬を許可している墓地のみで可能です。
樹木葬は永代供養が多い
樹木葬はお墓を建立するわけではないので、一代限りのお墓となります。その場合、永代供養(えいたいくよう)と言って、埋葬後はお寺の方で管理をしてくれるようになります。ですが確認しておきたいところは、通常のお墓でもそうですが、未来永劫お寺がお墓をそのまま管理していくわけではなく、33回忌や50回忌などそれぞれ決まったタイミングでお墓から「永代供養墓」へ供養されるようです。お墓の後継ぎがいない場合でも大丈夫です。
樹木葬のお参り・お供えについて
樹木葬のお参りは立地条件や霊園のタイプによって変わってきますが、墓地を決めるまでに必ず墓地の下見に行くことをおすすめします。里山タイプの霊園の場合は特に、人里離れた場所にあることが多く、交通の便がよくなかったり、トイレや水道などの設備が整備されていない場合もあるそうです。お供えについても、火気厳禁でお線香が使用禁止だったり、お供えが不可だったりする場合もあります。必ず確認するようにしましょう。
樹木葬のメリット
樹木葬のメリットをまとめました。
- お墓を建立するのに対して費用が安い
- 基本的に永代供養のところが多く、お墓の継承などの心配がない
- ペットと入れる、家族以外の人と一緒に入れる
- お墓の後継ぎや管理が不要(樹木葬の多くは個人墓で、家としての墓地の継承を必要としない)
- 海洋散骨と比較するとどちらもナチュラルだが、散骨よりお参りに行く場所がある
樹木葬の運営元によっては、籍を入れていないパートナーや友人でも同じ区画のお墓に入ることができます。お墓に家族しか入れない、という法律があるわけではないのですが、実際にはお墓には家族しか入れないという認識が強いのが現状で、通常の墓地も考え方によっては家族まで、親族の場合は何等身まで、などの規定がある場合があります。事実婚や同性婚などの場合はお墓が一つのハードルとなってしまう現状がありますが、樹木葬の場合は可能な場合が多いようです。
樹木葬のデメリット
樹木葬のデメリットもまとめました。
- 自然環境にある場合、荒れやすい。管理者がいる場合でも自然物なので荒れやすい。
- 除草などの管理が大変
- お参りにいくまでの距離が遠い(山の中などにあるため)
- 季節によって受け取るイメージが異なる
- 一度埋葬したら遺骨を取り出せない場合もある(合祀型など)
- 許可を得た場所でしか埋葬ができない(好きな木の根元に、などは難しい)
- 樹木を選べない場合がある
- 家族の理解が得られない場合がある
ここにあげたデメリットは、実際に墓地を見学したり、調べたり、納得がいくように調査を重ねることで解消できたり、回避できることがほとんどです。
自然に還りたい、自然の一部になりたいという思いをかなえる樹木葬。ご家族と話し合って納得のいく選択をしたいですね。
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