梅雨の憂鬱を和らげるアガパンサスの花の育て方
峰亜由美
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梅雨の季節に涼し気に咲く、淡い青紫色をしたアガパンサス。真夏の夕涼みの時間にもよく似合う夏の植物です。
今回はロマンチックなアガパンサスの花言葉や育て方をご紹介いたします。切り花としても生花店でも取り扱われています。花持ちもよく花瓶にいけても素敵な植物です。
目次
アガパンサスってどんな植物
アガパンサスはユリ科の多年草で、南アフリカ原産の球根植物です。種類は20種類程の原種があり、それを交配して作られた300品種程の園芸種があります。
草丈は小型のポットでも育てられる20cmのものから大型の1.5mと品種によって幅広い草丈と、花の直径も10cm~30cm程まで差があります。アガパンサスは冬でも葉が枯れない常緑の多年草タイプのものと、冬になると地上部が枯れる宿根草タイプのものがあります。
学名のアガパンサス(Agapanthus)は、ギリシャ語で愛を意味するagapeと花を意味するanthosが語源となります。
小さな百合がたくさん咲いている様に見える事から、英名ではアフリカンリリーと呼ばれ、和名では君子蘭にその形が似ている事から紫君子蘭と呼ばれています。
開花の時期は5~7月頃、梅雨の季節に肉厚の葉の間から伸びやかに伸びてきて茎の先に花を咲かせます。
花の形は小さなラッパ状の花が集合して放射状に花火のように外に向かって咲いています。色は紫色をしたものが多く、淡い水色をした色から濃い青紫色のものまで幅広く、他にもピンク、白色等、清涼感のある色をしていて梅雨の湿度を和らいでくれるような涼し気な姿をしています。種類は花びらが多いものや、丸みを帯びたものや、蕾のまま咲かない種類や青色から途中で白色に色が変化する個性的なものまで様々です。
アガパンサスの花言葉
「恋の訪れ」「愛の訪れ」
アガパンサスの育て方
日当たり・置き場所
アガパンサスは日当たりと水はけのよい場所を好みます。日当たりは半日陰程度までなら栽培可能ですが、極端に光が足りないと花が咲きません。宿根草タイプのアガパンサスの方が耐寒性が強い性質があります。アガパンサスは品種によって丈が違うのと、数年するとかなり大きくなるので、隣の植物との間隔は大きくとったほうが良い植物です。
用土
アガパンサスはやせ地でも育つ植物で、水はけのよい用土がおすすめです。地植えにする場合は、植え付けの前に庭土と腐葉土を1対1の割合になるようにたっぷりと有機物を混ぜ込み、元肥もいれておきましょう。
水やり
アガパンサスは乾燥には比較的強いですが、過湿には弱いです。水を与え過ぎると株全体が弱って根ぐされを起こすことがあります。庭植えの場合は、よほど乾燥した日が続かない限り水やりは不要です。
肥料
春と秋に少量の化成肥料を施します。
病害虫
苗が小さいうちはアブラムシの被害を受けることがあるので、発生したら薄めた牛乳等を霧吹きでかけてみるとよいでしょう。生育期に株元に粒剤の殺虫剤を予防散布しておくのも効果があります。その他の病害虫被害はほとんどありません。
選び方
アガパンサスはポット苗の場合は、少なくとも3株ほど入ったものを選んでください。小さい株だと植え付けした年には咲かず翌年になることがあります。また小さい苗の場合は、葉が10枚ほど出たあとに花芽がでてくるので育成期間がかかります。
冬場に落葉するタイプと常緑のアガパンサスがあるので、住んでいる地域の気候に合わせて品種を選ぶことも大切です。一般的に落葉するアガパンサスの方が耐寒性があります。
種まき
アガパンサスはタネを採取してから何年も経った種は発芽しにくくなるので、採取したタネは出来るだけ早くまいて下さい。ただし種から育てると開花まで4~5年かかりますが、気長に大切に育ててみましょう。
植え付け
アガパンサスは日当たりと水はけのよい場所を好みます。株張りが大きくなるので品種にあわせた場所を選ぶようにしてください。日陰でも育ちますが花つきが悪くなります。 霜が降りる地域ではバークや腐葉土などでマルチング(土の表面をビニールや藁、腐葉土等で覆って害虫を防いだり霜から株を守ります)をしてやると冬場の葉傷みが少なくなります。
剪定・切り戻し
花が終わったら花茎の根元からカットします。
植え替え、株分け
地植えのアガパンサスは植えっぱなしで大丈夫な植物ですが、鉢植えのアガパンサスは、鉢底から根が出てきたら、株分けをかねて新しい土に植え替えをしましょう。株分けをする場合は、あまり細かく分けずに葉っぱ10枚で一つの花が咲く事を目安にすると良いでしょう。
冬越し
常緑のタイプのアガパンサスは、株元に落ち葉やワラなどを敷いてマルチング(土の表面をビニールや藁、腐葉土等で覆って害虫を防いだり霜から株を守ります)をして防寒をしましょう。
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