つる植物の色気を堪能。アレンジメントにおすすめのつる植物4選
山田智美
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つる植物が大好きです。つる植物は、見ているものに華奢で繊細な印象を与えます。つる植物はお庭でフェンスやトレリスに絡ませて楽しむものだと思っていませんか。つる植物を切り花でも楽しんでみましょう。今回は花束やアレンジメントに使いやすいつる植物4種を厳選し、それぞれの個性と使い方による効果の違いについてお話をします。
目次
つる植物の魅力
つる植物というのは、他の植物が一所懸命に太陽を求めて上へ上へと自ら茎や幹を伸ばしているところに、絡みつき生長していく植物です。ちょっとした要領の良さすら感じていまいます。
ところが、カットしてしまうと急に水の吸い上げが悪くなって枯れてしまうような繊細なものも多いのです。なんともわがままで気難しい植物といえるのではないでしょうか。
そんなつる植物のなかから、切花で出回っているつる植物を使って、花束やアレンジメントに活かしてみましょう。
ライトグリーンのつるが可愛い「リキュウソウ」
- 学名:Stemona japonica
- 科名:ビャクブ科
- 分類:多年草
もともとは薬草として日本にやってきたつる植物です。学名に「japonica」とついていますが、中国原産です。
明るく生命力を感じさせるグリーンの茎と先端の華奢なつるの動きがきれいな植物です。その身をくねらすようなつるの先端を、外に大きく飛び出すように使います。躍動感や自由な雰囲気を出したいときに効果的です。
茎も柔らかく明るいグリーンなので、ダリアやアジサイのような顔の大きな花に絡ませても邪魔をしません。
南国風にも山野の雰囲気にもなる「トケイソウ」
- 学名:Passiflora
- 科名: トケイソウ科
- 分類:つる性多年草
手のひらのような形の特徴的な葉と、バネのようにくるくるとした巻きひげが特徴的なつる植物です。亜熱帯原産の植物ですので、ちょっと南国のような雰囲気を出したいときに活躍してくれます。品種が豊富なので、葉の小さなものは野花のような雰囲気のなかでも上手に馴染んでくれます。
花や蕾がついていることもあります。花期が短く、すぐにぽろっと落ちてしまいますが、とても可愛らしい花が咲くので、咲いているのを見ると得したような幸せな気持ちになれます。
小花のなかに馴染ませても、大きなお花につるを絡ませるようにしても表情に複雑さを出してくれます。
ガーリーな可愛さの「ハートカズラ」
- 学名:Ceropegia woodii
- 科名: ガガイモ科
- 分類:つる性多年草
細い茎に小さなハート形の葉をいっぱいつけます。弾力のない糸のような軽いつる植物なので、絡ませるというよりも「そっと乗せる」というようなイメージで使います。
きれいに曲線を描くようにしないとだらしない印象になってしまうので気をつけてください。その分柔らかく繊細な印象を演出できます。
くすんだシルバーグリーンのハート形の葉の可愛らしさも会い交わって、柔らかでロマンティックな雰囲気でまとめたいときに助けてくれます。
遊び心を刺激する「グリーンネックレス」
- 学名:Senecio rowleyanus
- 科名:キク科
- 分類:多肉植物
ころころんとしたグリーンのボールが連なるキク科の多肉植物です。名前の通りボールチェーンのネックレスの様な形状です。誰からでも好かれるような明るいグリーンで、遊び心を刺激します。厳密にはつる植物ではありませんが、つる植物のように扱うことが出来ます。
ビビットカラーのお花にグリーンネックレスを合わせて、ポップで可愛い雰囲気を強調するのも素敵です。ホワイトグリーンのお花と合わせてすっきりシックな雰囲気にもよく合います。
束でまとめて使い過ぎると、重さが出てしまうので気をつけましょう。
つる植物で醸し出す花の色気
つる植物は、それ単体では自立してくれなくて、ちょっと扱い辛いと難儀している方もいらっしゃるのではないでしょうか。何か他の大きなものに絡ませて活けると、扱いやすくなります。
つる植物をアレンジメントや花束に入れる効果として、「全体の雰囲気をまとめてくれる」や「装飾的になる」という効果があります。他にも絡ませ方によっては、「閉じ込めたような雰囲気」や「色気を出るすというような印象も与えるようです。
お花を女性らしく色っぽく活けたいときには、曲線を強調するように活けるのが効果的です。つる植物の曲線を味方につければ、ぐんと大人っぽい仕上がりになりますよ。
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