住まいの顔となる外構・エクステリアの基本と知っておきたいポイント
森野陽子
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住まいを作るとき、インテリアは考えるけれど、外構・エクステリアは二の次になってしまうという話をよく聞きます。外構・エクステリアはパブリックな場所であり、まず最初に人の目に入るので、住んでいる人のイメージを作る場所でもあります。外構・エクステリアを整えなければ、いつまでも未完成のような印象をもたれてしまうことも。エクステリアが出来上がることで、住まいが完成するといっても過言ではありません。住まいの顔となる外構・エクステリアの基本とポイントを紹介します。
目次
外構・エクステリアとは
門扉や塀、生垣、玄関アプローチ、駐車場、カーポートといった住宅の外部を形作る物のことをいいます。
役割としては①境界線を明確にする、②プライベート空間の保護、③防犯・防風、④街並み形成、⑤遮音などがあげられます。住宅の外観やコンセプトとトータルにコーディネートすることが大切です。また、パブリックな空間と接しているため、街並みと調和していることも求められます。
外構・エクステリアで使われる言葉
玄関まわり(アプローチ)
門扉から玄関までの小道のこと。石やレンガ、枕木などいろいろな素材があるので、外観や雰囲気に合ったものを選びましょう。門を開けたときに玄関の中が見えてしまわないよう、門扉の正面に玄関を設えないようにしましょう。
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門廻り
住宅の顔となる出入り口のこと。門扉や表札、インターホン、ポスト、照明などが設置される場所。色彩やデザインなど目にとまりやすいので、住まいの全体像とマッチすることはもちろん、街並みにも溶け込むようなデザインにしたいものです。また、セキュリティーのことも考えて、インターホンカメラや照明などを設置しましょう。
外囲い
敷地の境界を明確にするもの。防犯や目隠し、遮音などの機能も。境界を作るものには、塀や生垣、フェンスなどがあります。
生垣に使われる樹木には、レッドロビンやウバメガシ、アラカシ、ヒイラギ、ピラカンサ、アカバメギなどがあり、どれも枝葉が密生するために目隠しとなり、また病虫害に強い植物です。ピラカンサやアカバメギには棘があり、侵入者を防ぐ役割も果たします。
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カーポートや駐車スペース
車を停めるスペース。屋根があるものをカーポートといい、陽射しや雨から車を守ります。門やチェーンをつければ防犯性もUPします。車が置かれていないときも、周囲からどのように見えるかを考えましょう。
シンボルツリー
エクステリアの主役となる樹木のこと。外構の雰囲気をぐっとひきしめてくれます。よく使われる落葉樹には四季を感じられるイロハモミジやハナミズキ、ヒメシャラなど。また、オリーブやキンモクセイ、シマトネリコなど常緑樹を植えると目隠し効果も得られます。
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エクステリア計画のポイント
新築の住宅を建てる場合は、建物と同時進行でエクステリアについて考えておきます。
配線や配管など、あとからでは工事が大変になってしまうことがあるからです。そして、どのようなイメージにしたいのかを考えます。洋風にするか、和風にするか、子供たちが遊びやすい場所にするかなど、家族のライフスタイルと合わせて考えます。また、道路からの目線を避けたい、防犯、遮音したいエリアなど簡単にスケッチしてみましょう。
イメージを明確に
施工は自分自身で作るか、業者に依頼するかのどちらかですが、いずれにしてもイメージを明確にしておくことが大切です。業者への依頼は、ハウスメーカーやエクステリア造園業者、ガーデンデザイナーなどがあります。ネットで調べたり、口コミを聞いたり、またその場に赴くなどして自分に合ったパートナーを見つけましょう。
オープン外構とクローズド外構
外構には敷地の境界線をはっきりと設けないオープン外構と、パブリックスペースとプライベート空間を完全に遮断するクローズド外構があります。
オープン外構
最近は敷地を広くとらなくてすむことから、オープン外構が増えています。表札や門扉、インターホンなどが一体化されたエクステリア商品が人気です。門扉や塀がないので、開放感があり明るい印象をもたらします。また、設置費用も少なくてすみます。外部からの目が気になる部分にはちょっとした植栽をすると、目隠しにもなり暖かい雰囲気にもなります。
クローズド外構
反対に、クローズド外構は完全にパブリックとプライベートを遮断することができます。近隣の目をあまり気にすることなく洗濯物が干せたり、子どもやペットを庭で遊ばせたりすることができます。クローズド外構は防犯効果が高いと思われがちですが、逆に中が見えないからこそ狙われることもあります。そんな時は可視性のあるフェンスや低い塀にすると、開放感もありながらきちんとプライベートを確保できます。
自分のライフスタイルに合わせたエクステリア計画をしっかり立てて、すてきなみどりのある暮らしをはじめませんか。
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