古くなり色落ちしたウッドデッキのメンテナンスにチャレンジ!
小野寺葉月
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おうちのウッドデッキ、メンテナンスってどうされていますか?やろうと思うとなかなか工程が大変ですよね。
実際にやってみて気づいたことや大変だったことなどを紹介します。
目次
ウッドデッキのメンテナンスって?
ウッドデッキのある暮らしは、空間の使い方が変わるだけではなく、時間の使い方も変わり、ライフスタイルに大きな変化をもたらしてくれます。そんなウッドデッキですが、どうしても経年変化で劣化して来てしまいます。
屋根がないタイプの我が家のデッキは、雨風にさらされてだいぶ劣化してしまっています。屋根がついている場合のデッキですと、屋根がないタイプに比べて劣化はしにくくなりますが、やはり定期的な塗りなおしは必要になります。
必要なメンテナンスは、掃除・塗りなおし・ささくれなどが発生している場合はやすりがけ、などがあります。ウッドデッキの素材によって変わってきますのでご自宅のウッドデッキがどのような素材でできているのかを確認して、適したメンテナンスを行いましょう。
ソフトウッド(天然木材)を使用している場合
針葉樹でできた木材のことをソフトウッドと言います。ソフトウッドはハードウッドと比較すると安価で繊維の密度が低く、柔らかで加工がしやすいのでDIYに向いているメリットがある半面、水が入りやすかったり、害虫が入り込みやすい、腐食菌が入り込みやすい、などのデメリットがあります。ソフトウッドの種類には、マツ・ヒノキ・サイプレス・ホワイトウッドなどがあります。
ハードウッド(天然木材)を使用している場合
広葉樹でできた木材のことをハードウッドと言います。ハードウッドはソフトウッドと逆に、密度が高く、硬い木材です。電動のこぎりなどがないとまず切れない、ということなので、手動でのこぎりを使ってDIYをするのには向きません。また、値段もソフトウッドと比較すると高価ですが、堅いぶん、木材の反りや腐食がしにくく、メンテナンスコストはソフトウッドよりも抑えることができます。ハードウッドの種類には、イペ・ウリン・セランカンバツ・フィエラなどがあります。
人工木材を使用している場合
人工木材を使用するメリットは、メンテナンスコストがほとんどかからないこと。基本的に塗料の塗りなおしや削るなどの工程は不要です。ただし土埃や汚れは付着しますので、定期的な洗浄は必要です。また、人工木材は材料にプラスチックを含んているため、直射日光が当たると木材の表面が素足で歩けなくなるほど熱くなることがあります。
メンテナンスをするタイミングは?
使用している木材によって、メンテナンスのタイミングは変わってきます。
ソフトウッド
ソフトウッドは、ハードウッドと比較すると手がかかります。環境にも左右されますが、1年~1年半ごとに再塗装するのが最適です。
ハードウッド
ハードウッドは、無塗装で使用されることが多いですが紫外線などで木材の色が「白銀化」していきます。灰色っぽく、くすんだ色味になっていきます。なので、色味を戻したい場合は塗装をするなどの処理が必要になります。無塗装で20年メンテナンスフリーをいう言葉も聞きますが、実際には環境に左右されることでもあります。塗装のメンテナンスをしたほうが美しさを保つことができるので、定期的に行うと良いでしょう。1~3年行うと木材の色味をきれいに保てます。
人工木材
人工木材は着色された木粉と樹脂を混ぜて作っているものです。天然木と比較すると色落ちも気になるほどではなく、メンテナンスの必要がありません。
塗料を選ぶポイントって?
塗料の種類
浸透タイプ
浸透タイプは木材の内部にまで塗料が浸透します。内部から保護剤としての効果を発揮します。浸透タイプの塗料は、木材の質感を残すことが可能です。木目を生かしたデザインにしたい場合は、浸透タイプの塗料を使用しましょう。ですが、木の表面に保護膜が作られないため、2.3年に一度は塗りなおすことが必要です。
造膜タイプ
造膜タイプは木材の表面に塗膜をつくり、木材の内部へ水などを浸透させない性質を持っています。撥水性を保てるようになるので、防水性もカバーできます。厚めの塗料なので木目は見えづらくなります。木材は伸び縮みする性質を持つため、表面に塗った塗装が割れてしまったり、塗装だけ剥がれてしまうことがあります。
半造膜タイプ
半造膜タイプは木材の呼吸を妨げずに表面に塗膜をつくり雨水などから木材を守ります。造膜タイプよりも薄めなので、塗装後木目も見えます。造膜タイプと浸透タイプの良いところを併せ持ったタイプです。
ウッドデッキのメンテナンス作業手順①デッキの掃除
それでは実際にメンテナンスをしていきましょう。実際に行うのは自宅の古いデッキです。おそらく施工して7~8年が経過しているものと思われます。
実際、削れてしまっている場所や、ひび割れなども発生しています。周りの木から落ちてくる枝葉が大量にあるので、地道に掃いていきます。また、コケやカビなども生えているので、そういったところは水をかけながらデッキブラシなどでこすっておきます。
洗っただけで色が変わるほどきれいになりました。ほとんど使っていなかったとはいえ申し訳ない気持ちに・・・
ウッドデッキのメンテナンス作業手順②古い塗装の処理
サンダーを使って全体的にやすりがけ(サンディング)をしていきます。サンダーはホームセンターなどで購入することができます。充電式のタイプとコードのものがあります。今回はサンダーを使用する場所はデッキで、延長コードがあれば使用可能だったのでコードのあるタイプにしています。やすり(サンディングペーパー)はサンダー専用のものを使用しました。
サンディングでこれぐらい綺麗になります
古い塗装が残っていると塗装しているときに塗料が浮いてしまったり、均一に塗ることができなくなるので、地道にサンディングしていきます。今回の場合、おそらく塗装はされていないようなのですが、表面の汚れを落とす意味合いでもかけていきます。
サンディング前のデッキの色は黒っぽい木の表面でした。それが・・・
この色味に!!!ものすごく明るくなりました。そうかこんなに明るい色味のデッキだったのか!とびっくりしました。
この写真の左側はサンディング後、右側は何もしていない表面です。この差がすごい。作業時間ですが、サンディングが一番時間がかかりました!合計で12時間ほどです。サンドペーパー80で延々削りました。サンディングするときは必ずマスクをしたほうが良いです。細かい木くずを吸い込んでしまうことがあります。また、汚れてもいい服で行い、木く ずがたくさんつきます。木くずは白アリの大好物なので、木くずが出た場合は必ず掃除をしましょう。
ウッドデッキのメンテナンス作業手順③養生
次に、塗る場所以外の壁や窓部分などを養生していきます。
端にテープがついていて、ビニールが折りたたまれているタイプの養生ビニールです。
寒冷地のため灯油タンクがデッキの上にあります(地面は土のため地面に設置すると地面が凍って上下するため倒れる危険があり、デッキに設置しているのです。寒冷地あるある)。タンクの足も養生します。うすうす気づいていましたが私は養生が非常に苦手です・・・
ウッドデッキのメンテナンス作業手順④塗装
いよいよ塗装です。塗装は晴れているときに2度塗りします。1度目の塗装と2度目の塗装の間は出来上がりまでの天候を確認しておきましょう。
手すりの裏側も塗っていきます。最初に塗料の缶をきちんと混ぜていなかったため、色がついてない状態で塗ってしまったところがありました。写真の手すり表側はいったん薄く塗ってしまったところです。こんなナチュラルにしか色味が付かないのかなあ?と思っていたところ、塗料の缶を継ぎ足すときに念のため缶を振ってみたら、色が全然変わりました。。。結局一度塗った手すり部分を再度塗りなおすことに!
塗料を初めて使用するときは、しっかり混ぜてから使いましょう!
デッキのサイズで塗る分を計算し、塗料は4L缶を購入しました。1Lで5~7㎡塗れるそうで、木材の種類や状態により変動があるようです。わたしの家のデッキは12㎡程度なので、3Lあればいいかなと思い購入したのですが、手すり分が意外と多く、また塗りなおしがあったからだと思いますが使い切ってしまいました。デッキ全体を塗るのにかかった時間は、8時間かかっています。やり直したところからのカウントだと5.5時間です。
ウッドデッキのメンテナンス作業手順⑤乾燥
乾燥時間は24時間!なので24時間乾燥する間、雨が降らないような天候の日取りを選ぶようにしましょう。
乾燥中に養生を外したところ塗料が飛んでいるのを発見・・・!おそらく横のデッキを塗ったときにペンキが飛んだんだと思います。
出来ました~!
遠景で見てみるとこんな感じです。とても明るくなりました。乾燥しているときに雨が降ってきまして、実際どうなるか・・・と思っていましたが、実際乾燥してからはうまくいきました!
写真は作業前のウッドデッキです。少し写真の画質が良くないとはいえ、非常に汚かったな~というこがわかります。長い期間使えるように、今後もこまめにメンテナンスをしていこうと思います!また、今後おうちにウッドデッキを設置したい!と思っている方はぜひ参考にしてくださいね。
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