冬のパンジー・ビオラの育て方|花が咲かない、凍ったときはどうする?

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金子三保子

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秋に植えこんだパンジー、ビオラが、買った時は花がたくさんついていたのに、ここのところ花が咲かない、少ない…… こんな風に感じている方はいらっしゃいませんか?今回は1月~2月の寒い時期のパンジー、ビオラの状態と冬の育て方のコツをご紹介します。

目次

冬のパンジー、ビオラ|花が少なくなります

パンジー、ビオラは半年近く開花し続ける花とは言え、1月~2月の低温期は花が少なくなるのが自然です。

なぜならパンジー、ビオラ本来の季節は春。

市販の苗は、本来の開花時期より早く出荷するために早めに種をまき、春のような気温のビニールハウスで栽培されたものが出荷され、お店に並びます。その苗を露地で育てた場合、冬は花が開くのに適した気温でないため、花数は少なくなりがちです。パンジー、ビオラにとっての冬は、春にたくさんの花を咲かせる準備期間です。

日によっては冬は冷蔵庫の中のような気温なので、咲いている花、ひとつひとつはとっても長持ち。これが春になると、それぞれの花もちは短くなります。

ビオラ

葉っぱが元気で、ひきしまった株なら、花は少なくても大丈夫

花茎がひょろひょろしている場合は、「日光不足」で徒長している可能性があります。パンジー、ビオラは太陽が大好きな植物。日当たりが良い場所に移動させましょう。

冬のパンジー、ビオラの管理 5つのポイント

1.水やりは午前中に!

気温が低い時期は、水やりは晴れた日の午前中にしましょう。午後になって水を与えると、土が乾くまでに日没を迎え、そのまま土が凍ってしまい根が氷漬けになってしまいます。

水やりは乾いたらたっぷりと!

乾いたら

最初に植えこんで水やりをした時の土の表面をよく見ておいてください。土の種類によりますが、黒や茶色のはずです。それが乾いてくると元の色より白っぽくなります。この状態が「乾いたら」です。

たっぷりと・・・

株に、と言うよりは、土の表面に優しく何回かに分けて水を与えると、しばらくすると鉢底から水があふれ出てきます。この状態が土に水がたっぷりと浸透したサインです

2.混みあっている葉、黄色くなった葉を整理

風通しを良くするため、葉っぱが混みあいすぎていたら整理しましょう。その際、黄色い葉があったら優先的に取り去ります。病気の原因になりやすいので大切な作業です。

3.低温期の地植えはやめましょう

霜が降りる季節以降の地植えは、植えたとたんに根が霜でやられてしまいます。パンジー、ビオラを地植えにしたい方は、気温が低くなる前の秋に植えこみましょう。地植えできる地域かどうかは、近所の公園などの植栽にパンジー、ビオラが植えられているかを参考にするとよいでしょう。

4.霜が降りて苗が凍ってしまった!

凍ったビオラ

朝方の気温が氷点下になると、苗が凍ってしまうことがあります。

上の写真は、寒波到来で明け方氷点下4℃になった朝。霜にやられ、うなだれてしまいました。葉を触るとハリがなくてしんなりとした触感。

一瞬ぎょっとしますが、だいたいはお日様が当たれば自然に戻ります。ただし、何度もこれを繰り返すと株が弱り、最悪復活しないことも。

天気予報をこまめにチェックし、寒波が来そうな日は、移動が可能なプランターは軒下もしくは玄関先に避難させることをおすすめします。

万が一凍ってしまった場合、凍っているうちに無理にいじると、葉が傷つきます。自然に溶けるのを待って、花や葉が起き上がってきたらダメージをうけた花や黄色くなった葉を取り去りましょう。

霜が降りて凍ってしまった日は、水やりはお休みしてください。まだ凍っているのに水をかけるような追い打ちはやめましょう。午前早めに溶けて、土が乾いている場合のみ水やりをしてください。

5.花がら摘みは茎から摘み取る

ビオラ

花がらとは、終わった花のこと。花が終わってくると、花びらがくるんとカールして、しわしわになってきます。花がらをそのままにしておくと、植物としては花を咲かすことより、次の世代を残すことが重要ミッションのため、種をつけることにエネルギーが回ります。それを避けるため、花がらをどんどん摘んで次の花を咲かせていきます。

 

ビオラ

終わった花茎から花が咲くことはないので、花だけでなく茎から取り去りましょう。こうすることで見栄えも良くなります。

パンジー、ビオラの肥料|追肥はいつ?

ビオラ

元肥が効く期間がどれくらいかを確認!

植え付けるときに土と一緒に入れる元肥が、どれくらいの期間効果があるかは肥料によって違います。最近は元肥入りの培養土も多いので、まずは使った土や肥料の持続期間を確認しましょう。まだ効果があるのに与えると、株にとっては逆効果になることがあります。

追肥の目安は2月後半~3月、花がたくさん咲いてくる頃

ビオラ肥料

再び花数が多くなってくる2月後半以降に最初の追肥をするのが一般的な目安です。ただし前述のとおり、最初の元肥の効果期間を確認してから与えましょう。

冬から春のパンジー、ビオラの花数の変化

チューリップとビオラの寄せ植え

冬のビオラ

植え付け直後。苗を購入して間もないので、花はそこそこ咲いています。寒の入りに入るころ、花数は一瞬少なくなります。

 

チューリップとビオラの寄せ植え

春のビオラ

3月に入ると株が生長し、あふれるように咲いてきました。花がら摘みが忙しくなる季節に突入です。

 

チューリップとビオラの寄せ植え

4月

一緒に植えたチューリップが咲き始めて華やか。

 

ビオラ

あふれるように咲き誇る春の花をイメージして開花を楽しみに手入れしましょう

冬は地味な作業が続く時期ですが、春にたくさんのパンジー、ビオラを咲かせるためにお試しください。

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金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

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