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蝋梅|冬の青空を黄色く彩る、甘く芳醇な香りの落葉低木

凍てつくような寒さの中で、どの花よりも早く春の訪れを告げる蝋梅(ろうばい)。 まるで蝋細工(ろうざいく)のような繊細な黄色い花びらと、周囲を包み込む甘く芳醇な香りは、冬の庭に欠かせない存在です。

今回は、初心者の方でも楽しめる蝋梅の基本知識から、長く付き合うための育て方、そして暮らしを彩る活用術までを包括的にご紹介します。

目次

蝋梅の特徴と魅力

蝋梅(ロウバイ) 

蝋梅とは、12月から2月にかけて見頃を迎える中国原産の落葉低木です。「梅」という字が使われていますが、バラ科のウメとは異なり、ロウバイ科に属する植物です。

樹形や花の咲き方が梅と似ていますが、最大の違いは、透き通った黄色い花を咲かせる点です。名前の通り蜜蝋(みつろう)で固めたような独特の光沢と透明感があります。冬の青空に映える透き通った黄色い花は、沈みがちな冬の景色をパッと明るくしてくれます。

また、冬の花の香りは「天然の香水」とも称されるほど、フルーティーで華やか。香水の原料としても人気があります。

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蝋梅の種類

「蝋梅」と一言で言っても、品種によって見た目が大きく異なります。

素心蝋梅(ソシンロウバイ)

素心蝋梅

花びら全体が透き通った黄色。最も一般的で人気。

和蝋梅(ワロウバイ)

蝋梅(ロウバイ) 花言葉 育て方 冬の花 芳香 黄色い花 落葉低木 基本種

中心部が暗紫色(あずき色)。渋い趣があります。

満月蝋梅(マンゲツロウバイ)

蝋梅(ロウバイ)

 花びらが丸く、色が素心蝋梅より濃いのが特徴です。

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蝋梅の育て方

蝋梅(ロウバイ) 特徴 香水 香り 花期

蝋梅は、初心者でも庭で比較的育てやすい樹木です。

【植える場所】 日当たりと水はけの良い場所を選びます。日陰でも育てられますが、あまりに日当たりが悪いと花付きが悪くなります。

【水やり】 地植えの場合は、根付いてからは極端に乾燥しない限り降雨だけで十分です。鉢で育てる場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと。夏場の水切れには注意が必要です。

【剪定 自然樹形のきれいな樹木なので、通常は混みあった枝やヒコバエを整理する程度の剪定で十分です。樹形が乱れたり、コンパクトに仕立てたい場合は、花後に剪定を行いましょう。

【肥料】寒肥(12月)と春に、緩効性肥料もしくは有機質肥料(園芸用として市販されている固形の油粕など)を株元に施します。ただし、自然の循環ができている肥えた土ならば特に与えなくても毎年開花することもあるため、開花状況を見ながら与えるかを判断するとよいでしょう。

【病害虫】目立った病害虫の被害はありません。

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蝋梅を暮らしに取り入れよう

出典:Adobe Stock

花言葉

蝋梅の花言葉は 「慈愛」。親が子をいつくしむような深い愛情を象徴し、心に寄り添うような温かい香りが由来です。

香りを楽しむ「冬の手しごと」

蝋梅は育てて花を愛でるだけでなく、その香りと美しさを日常生活で楽しむことができます。例えば、数輪咲き始めた枝を切って花瓶に挿すだけで、部屋中に甘い香りが広がります。 蝋梅の香り成分にはリラックス効果があると言われ、アロマオイルや香水の原料としても人気です。

金運や家庭運を上げるとされ、縁起の良い花ともいわれる蝋梅は、 お正月の花材としてもうってつけ。格調高い新春のしつらえをつくることができますよ。

開花後、落ちた花を拾い集めて小皿に置くだけで、数日間は香りが持続します。乾燥させると手作りポプリの材料にもなりますよ。花が散った後も捨てないで。香りを閉じ込める冬の手しごととして楽しんでみてください。

いかがでしたか? 冬の庭を明るく照らし、心まで癒やしてくれる蝋梅。ぜひあなたのお庭やリビングに、一足早い春の香りを迎えてみてください。

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