ラディッシュをベランダ菜園で収穫!育て方とプランター栽培のコツ
LOVEGREEN編集部
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ラディッシュは、ベランダ菜園に初めて挑戦したいと考えている方に一番おすすめな野菜。真っ赤な色がサラダを華やかにしてくれる野菜です。
別名「二十日大根」とも呼ばれるラディッシュは発芽率も良く、種をまいてから1ヶ月前後で収穫することができます。可愛い双葉が土から顔を出し、少しづつ赤いラディッシュに生長していく様子を観察できるので愛おしさも倍増ですよ。
目次
ラディッシュの種まきや時期
ラディッシュの種をまく前に、ベランダのどの場所で育てるのか考えてみましょう。
ラディッシュのベランダ栽培の注意点
ベランダでラディッシュを栽培する際に、そのベランダが南向きか北向きかということも、重要なポイントですが、一番大切なことは室外機の位置です。
ラディッシュは風通しの良い環境を好みますが、不自然な強い風、しかも熱風は禁物です。ただでさえ、プランターという小さな器でラディッシュを育てるため、土の乾燥が激しく、ラディッシュが弱りやすい環境を作ってしまいます。できるだけ室外機の風に当たらない環境でラディッシュを育てるようにしましょう。
プランターの準備
天候や気温にもよりますが、ラディッシュの収穫は種をまいてから1ヶ月ほどで収穫することができるため、育苗ポットに種をまくよりも育てるプランターに直に種をまきましょう。
ラディッシュは小さなプランターや鉢で育てることができます。収穫したいラディッシュの個数によって、プランターを順に大きくしていきましょう。
土の準備
排水性を良くするため、鉢底石をプランターの底に敷きます。土は野菜用の培養土で育てましょう。
ラディッシュの種をまく時期
温暖地(一般地)でのラディッシュの種をまく時期は、春夏栽培では4~5月(3月でもOK。発芽までの時間はかかります。)、秋冬栽培では9~10月頃が適しています。
ラディッシの種まき
ラディッシュの種
ラディッシュの種はすじまきがおすすめです。
illustration:小野寺 葉月
土の深さ1cmほどのみぞを作って、種を1cm間隔でまいていきましょう。
天気や温度にもよりますが、ラディッシュは発芽までに数日から1週間ほどかかります。発芽までに土が乾燥しないように注意しましょう。
種をまいたら寒冷紗
以前野菜を育てた際に害虫の被害にあったことがある方は、寒冷紗を使用してみてはいかがですか?
寒冷紗とは
通気が良いように粗めに織った幅広の布で、作物の防虫対策や防寒対策などに使用します。
通常の露地栽培と比べると害虫や鳥の被害も少ないベランダ栽培ですが、暖かくなるにつれて害虫の活動は活発になります。可能なかぎり寒冷紗をかけて栽培することをおすすめします。
用意するもの
・寒冷紗
・U字等の支柱
(今回用意したのは、U字支柱120cm・折れ曲がるグラスファイバー製180cm)
・麻ひも
・洗濯ばさみ(プラスチック製のものは野外で使用すると壊れやすい)
U字支柱をプランターにさします。さし方は平行でも、交差させても構いません。
交差させた場合は、麻ひもで連結部分をしっかり縛ります。
寒冷紗を支柱の上からかけます。余裕を持った大きさの寒冷紗をご用意ください。
風で飛ばないように洗濯ばさみやレンガなどで押さえましょう。レンガなどがない場合は、プランターの下に入れて固定しましょう。
水を与えるときはわざわざ寒冷紗を外さなくても、上から水をかけることが出来ます。
その他の寒冷紗をかける目的
寒冷紗は害虫を防ぐ目的以外にも、発芽の妨げとなる種をまいた後の強すぎる光を防いだり、水分を必要とする植物の発芽の際、温度上昇による急激な水分の蒸発を防ぎます。温度が低い時期は発芽温度を安定させるためにも寒冷紗による防寒対策は欠かせません。
寒冷紗使用時の注意点
寒冷紗は、暑さ寒さは防ぐことが出来ても、雨が多くなる梅雨の時期は湿度が高くなると根腐れをおこしたり、日照不足になったりするので気を付けましょう。
ラディッシュの発芽をチェック
すじまきしたラディッシュの発芽
みなさんのラディッシュの種は発芽しましたか?
まだ発芽していない場合には次のことが考えられます。
全く発芽していない場合
・発芽の温度が足りない
もう数日暖かい日になるのを待ちましょう。
・水分がたりない
発芽するまでのラディッシュの種は、充分な水分がなければ発芽しません。軒下であまり雨が当たらない場所にあるプランターは、ご自身でしっかり水を与えてください。
種がまばらに発芽している場合
・勢いの強い水やりの際、種が流出した
水やりは種が流出しないように気を付けてジョウロ、または霧吹きで優しく水分を与えてください。
・虫が土の中にいる
新芽を食べられてしまったかもしれません。種をまいた周りの土を割りばしを使って1cm程ほじって虫がいないか確認してください。
追いまき
発芽していない部分に再度ラディッシュの種をまき、発芽を待ちましょう。
ラディッシュの育て方と間引き方
日当たりが良くて風通しの良い環境ならラディッシュは順調に育ってくれますが、収穫するまでに重要な作業「間引き」があります。発芽した後の日頃のお手入れと大切な間引きについてご紹介します。
ラディッシュの水やり
畑で栽培するのとは違いプランターでラディッシュを育てる場合、土中の水分量は育てている私たちがしっかり整える必要があります。
ラディッシュの水やりの基本は、午前中のうちに鉢底から水が流れるほどしっかり与えます。プランターが小さく土の量も少なくて、すぐに土が乾燥してしまうような環境では再度水を与えなければなりません。育てているラディッシュや土の状況をしっかり観察しましょう。
ラディッシュの追肥
ラディッシュは収穫日数が少ないので元肥のみで生育します。あまり肥料を与えすぎるとアブラムシが寄ってきやすくなります。肥料を施す量には注意しましょう。
ラディッシュの病害虫
アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁し株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第駆除しましょう。
ヨトウムシはヨトウガの幼虫で、年に2回ほど発生します。ハスモンヨトウ、シトシタヨトウなどの種類も含めヨトウムシと呼ばれてます。昼間は土の中に隠れていて、夜になると一斉に出てきて活動します。幼虫は葉や茎部分を集団で食害するため、葉が気づいたら丸坊主になっていることがあります。一度に大量に産卵します。葉裏に大量に卵を産み付けるので、これが孵化しないうちに葉ごと処分をしましょう。こまめに葉裏もチェックするようにしましょう。孵化していた場合群生するため比較的見つけやすいです。見つけたら捕殺しましょう。
ラディッシュの間引き方
ラディッシュは土の中で大きくなります。そのため、赤い実の部分が混みあってしまってはラディッシュは大きくなれません。もったいないような気はしますが、混みあっていて、かつ生長が遅く、弱々しいラディッシュは手で抜き取って間引きましょう。
ラディッシュの間引き後の処理
間引きすることにより土の表面が乱れて、根がむき出しになっていませんか?そのままでは、根が乾燥した状態になってしまいます。必ず土寄せをしましょう。最後は水やりです。これで間引きの一連の作業は終了です。
ラディッシュの収穫
ラディッシュの収穫は2種類あります。間引きしたラディッシュの主に葉を食べる間引き収穫と、大きくの実が充実したラディッシュの収穫です。
ラディッシュの間引き収穫
間引いた幼葉のラディッシュは、いわゆるベビーリーフです。小さいラディッシュの葉は多少ザラザラとした感触があっても、まだまだ柔らかい幼葉です。ぜひサラダなどでおいしく召し上がってください。
ラディッシュの収穫
鮮やかで丸かじりしたくなるようなラディッシュが収穫できました。直径が2~4cm弱のころが収穫適期です。
虫がついている場合がありますので、流水でしっかり洗い流しましょう。
実の部分だけでなく、採りたてのラディッシュの葉も大根の葉のように塩でもんでご飯のお供にして食べることができます。
ラディッシュを収穫したそのあとは…
これでラディッシュの栽培が終わったとは思っていませんか?今から種をまくと1か月後にまた収穫することができるのでどんどんまいていきましょう。ラディッシュは5月の下旬まで種をまくことができるので、3月位から順次種をまけば春夏の期間で3回の収穫を楽しむことができるんです。
ラディッシュ栽培に失敗した原因は!?
いつまでたってもラディッシュが丸くならなかったり、表面の皮の部分がザラザラしていませんか?
ラディッシュの栽培に失敗した原因として、考えられることは次の3つです。
アブラムシの被害
4月の下旬以降、暖かくなってきたことから一気にアブラムシの発生が増えてきます。寒冷紗に入れていたとしても発生するときは発生します。
少量の発生なら見つけ次第テープで貼り付けるか、柔らかいブラシなどで払い落すか、手でつぶすなどして捕殺しましょう。
多数アブラムシの被害を受けた場合は、アブラムシを直に葉から洗い流すことが一番効果的な除去方法だと思います。しっかり洗い流し、手作りの米酢とニンニク、トウガラシで作った防虫スプレーなどをかけてしっかり忌避しましょう。
水分が少なく過酷な環境下のためとう立ちしてしまった
過酷な環境下の元に置かれると、植物は子孫を残そうとして花を咲かせ種を作ろうとします。
例えば、プランターでラディッシュを栽培している場合は、畑と違い水やりを数日間怠ってしまうと水分が完全になくなりカラカラ状態になってしまいます。もし、とう立ちしてしまった方がいましたら思い当たる節がありませんか?
※とう立ちとは、花の付いた茎が伸びた状態。
適度な間引きをしなかったため、大きく実が生長しなかった
適度な間をもって育てなければ大きく育ちません。ましてや、ラディッシュは根が肥大することによって収穫することができるので当然ですね。
次回ラディッシュを栽培するときには、以上のことに注意して育ててみましょう。今度こそみずみずしい丸くておいしいラディッシュが収穫できるはずです。
ラディッシュのレシピ
収穫したラディッシュを使って、ピンク色が鮮やかなピクルスを作ってみませんか?
採りたての野菜のピクルスは、まるで食べられるハーバリウムのよう♪ 思わずお部屋に飾りたくなるようなピクルスです。
材料
- ラディッシュ
- 米酢 200cc
- 砂糖 150g
- 塩 10g
- 保存瓶
作り方
1. ラディッシュをきれいに洗い、葉の部分を切り落とします。
2. 米酢と砂糖、塩を合わせ、鍋に入れ砂糖が溶ける程度に火にかけます。
3. ラディッシュの水気を切り、2の液に漬け込みます。
4. 3~7日ほど置いて味を染みこませたら完成です。
ピクルス液の活用法
アレンジレシピとして、漬け込んでいた残りのピンクの液体を使ってドレッシングを作りましょう。
オリーブオイルと玉ねぎを加えたら、甘酸っぱいドレッシングの出来上がり。暑い季節にぴったりな爽やかな味のドレッシングです。
ラディッシュの葉のラー油和え
ラディッシュの葉も残さず食べましょう。ラディッシュの葉を1~2cm程の長さに切り、塩もみします。手で絞りしっかり水分を切ったら、醤油、みりん、ラー油でお好みの味に調えます。美味しいご飯のお供になりますのでお試し下さい。
いかがでしたか?
初心者さんにおすすめしたいラディッシュのベランダ栽培は、種もまきやすく、収穫は軽く抜き取るだけなので、お子さんと一緒に育ててみても楽しいですよ♪
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