マイクロきゅうりとは?育て方、花や実、収穫と食べ方は?

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金子三保子

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きゅうりに似たつる性の野菜で、グリーンカーテンにもおすすめのマイクロきゅうりの育て方や生長の様子をご紹介します。

目次

マイクロきゅうりとは?

マイクロきゅうり(きゅうりメロン)

  • 学名:Melothria scabra Naudin
  • 英名:Cucamelon, Mouse Melon
  • 科名、属名:ウリ科メロトリア属
  • 分類:一年草

マイクロきゅうりは、メキシコ原産のウリ科メロトリア属のつる性一年草。別名きゅうりメロンとも呼ばれています。名前にきゅうりやメロンとありますが、きゅうりとメロンはキュウリ属、マイクロきゅうりはメロトリア属のため、植物分類的にはきゅうりやメロンとは別種です。その他にもクカメロン、ガーキンメロトリアなど、様々な名前があります。

夏の暑さに強く、生長力が旺盛なつる性植物のため、夏のグリーンカーテンの素材にもぴったりの素材です。実が小さく葉もさほど大きくないため、軽量で扱いやすい植物で、誘引さえすればほぼ放任で栽培できます。

植え付け後、2か月程度で最初の実ができ、晩秋まで収穫が続きます。きゅうりの花に似た小さなかわいい黄色い花が咲いた後、2cmほどの実になり、サラダやピクルスなどに利用されます。

野菜としての流通はまだわずか。私自身も八百屋さんやスーパーで見かけたことはなく、道の駅や産直販売のお店で流通している程度です。

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マイクロきゅうりの育て方

マイクロきゅうり

マイクロきゅうりの生長の仕方や育て方は、きゅうりの育て方とほぼ同じです。

栽培環境

日当たりと風通しの良い環境が適しています。プランターでも栽培可能です。つるが旺盛に伸びるため、畑栽培、プランター栽培ともつるを這わせる支柱やネットを用意するか、フェンスやトレリスなど這わせる何かが必要です。

種まきと植え付け

マイクロキュウリ

マイクロきゅうりは地植えでもプランターでも栽培可能です。今のところ苗の流通は少ないため、種から育てるのが一般的です。17~25℃の発芽適温で種まきをすれば簡単に発芽します。箱にまいてからポットに移植するか、ポットに直接まいて良い芽を残して間引くという方法が簡単です。本葉が3~4枚くらいになった頃、時期としてはゴールデンウィークの頃以降に定植します。

水やり

畑や庭植えは、雨にまかせて問題ありません。猛暑が続いて土が割れるくらい乾燥するようなら様子を見ながら水やりをします。鉢植えの場合は、鉢の表面が乾いたらたっぷりと与えます。

肥料

肥えた土ならさほど肥料を与えなくても栽培できます。肥料を与えすぎると、うどん粉病にかかりやすくなる場合もあるため、控えめに施しながら様子を見て追肥します。

病害虫

ウリハムシ  ハモグリバエ(エカキムシ)  うどんこ病

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マイクロきゅうりの生長の様子

グリーンカーテンにもおすすめ!

マイクロキュウリ

植え付けてしばらくはゆっくり生長しますが、気温が高くなってくると急に生長が早くなります。つる性の植物なので、そばにあるものに巻き付きながら生長します。

 

マイクロキュウリ

クレマチス・モンタナのつるに絡みつくマイクロきゅうり

時には門にはりついてみたり、クレマチスのつるに絡みついたり(笑)。

 

マイクロキュウリ

絡めるものなら何にでもつたっていきます。葉が小さく、つるは細くて扱いやすく、夏のグリーンカーテン素材の中では軽量で誘引しやすい植物です。誘引さえすれば、ほぼ放任で栽培できます。何かやるとすれば、伸びてほしくない方向に行ってしまったつるを誘引し直すかカットすることくらい。あちこちからつるを伸ばすため、多少つるを折ってしまっても気にすることはありません。とにかく管理は楽で、夏から秋まで小さな実があちこちにぶら下がっている素敵なグリーンカーテンになります。

収穫は晩秋まで

きゅうりやゴーヤは夏で収穫を終えるのが一般的ですが、マイクロきゅうりは晩秋まで休みなく実をつけます。スペースに余裕があるならいつまで実がなるか試してみるのもよいかもしれません。

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マイクロきゅうりの花と実

マイクロきゅうり(きゅうりメロン)

きゅうりと同様、マイクロきゅうりの花には雄花と雌花があります。実がなる雌花は花のお尻の部分が膨らんできて実になります。花のサイズは直径1cmにも満たないため見逃してしまうほど。花が咲いている時点で、お尻には細長い小さな実が確認できます。

 

マイクロキュウリ

花が終わると少しずつ実が膨らみ始めます。

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マイクロきゅうりの収穫と食べ方

マイクロきゅうり(きゅうりメロン)

花が終わると実が徐々に膨らみはじめ、丈が2cmくらいになったら収穫のタイミングです。夏から晩秋までたくさんの実が収穫できます。

マイクロきゅうりの食べ方

マイクロきゅうりは小さな楕円形のスイカのような見た目です。皮は固めで中は柔らか。味はきゅうりでもメロンでもない……何かに例えるのが難しい食感です。

食べ方は、生でサラダの材料にしたり、ピクルス(酢漬け)や醤油漬けの材料として使うのに適しています。皮が固いので、生で食べる場合は縦半分に切って使うとよいでしょう。

マイクロキュウリとラディッシュのピクルス

ラディッシュとマイクロきゅうりのピクルス

まるまる1個をピクルスや醤油漬けに使う場合は、皮が固くそのままだと液体が浸み込みにくいため、お尻の部分を爪楊枝などで何か所か穴をあけてから液体につけるとピクルス液がしみこみやすくなります。

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実がかわいいマイクロきゅうりは観賞用植物としてもおすすめです。手入れいらずでかわいい実がなるグリーンカーテンになるので種から育ててみませんか。

 

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金子三保子

フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。

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