ヤツデとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

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植物名
ヤツデ
学名

Fatsia japonica

英名
Japanese Aralia
和名
八手、八つ手
別名・流通名
天狗の葉団扇(テングノハウチワ)
科名
ウコギ科
属名
ヤツデ属
原産地
日本、朝鮮半島

ヤツデの特徴

ヤツデは、数本の株立ちで3~5mになる常緑低木です。ヤツデの葉は長さ・幅ともに20~40cmで掌状に裂け、縁はのこぎりの歯のようなギザギザがあります。秋から初冬に円錐状に多数のつぼみをつけ、5mmほどの白い複合花序を咲かせ、花の後は緑の実になり、次第に黒くなります。

ヤツデは古くから縁起木として親しまれ、特に日陰に耐えることから裏庭には欠かせない庭木として使われてきました。また、手のような葉の形から「千客万来」の願いを込めて玄関や店先などに飾られてきたようです。

ヤツデ

ヤツデには「天狗の葉団扇(テングノハウチワ)」という別名もあります。漢字で書くと「八手」になりますが、裂ける枚数は7枚、9枚など奇数であることが多く、中には11枚のものもあります。

最近の園芸種は、葉が斑入りや絞り柄などの印象的なカラーリーフの種類も流通しています。丈夫で手入れいらずなので、庭木を始め、公園樹や建物のエントランスの植栽などにも使われています。

ヤツデの詳細情報

園芸分類 庭木、常緑
草丈・樹高 3~5m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
耐陰性 強い
花色
開花時期 10月~12月

▼ヤツデの花言葉はこちら 

 

ヤツデの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花

ヤツデの栽培環境

日当たり・置き場所

ヤツデは半日陰程度の場所が適しています。1日に2時間程度しか光が当たらない場所でも育てることができます。日当たりが良い場所でも植栽可能ですが、強い西日は好みません。

低木ですが大ぶりな樹形なので、地植えでの栽培が一般的ですが、大きめなプランターなら鉢植え栽培も可能です。

用土

ヤツデは、強い粘土質を避ければどのような土質でも栽培できます。有機質が多い肥沃で湿り気のある土が理想的です。配合する場合は、赤玉土6:腐葉土4の割合が適当です。

ヤツデの育て方のポイント

日常の管理

日々の管理は特に必要がありませんが、茶色くなった葉や枯れこんだ枝は早めに取り去り、風通しの良い株にすることが病害虫の予防になります。

水やり

地植えのヤツデは、根づいた後は水やりの必要はなく、降雨に任せて問題ありません。

鉢植えのヤツデは、鉢土の表面が乾いたら水やりをし、水切れに注意しましょう。

肥料

基本的に無肥料で栽培可能です。鉢植えで栽培しているヤツデの葉色が薄くなったり、黄色く変色してきた場合のみ冬に油かすか緩効性肥料を少量施します。

病害虫

病害虫は多くありませんが、炭疽病やすす病、カイガラムシが発生します。カイガラムシなどの害虫が発生したら初期のうちに取り除き病気を予防しましょう。

ヤツデの詳しい育て方

選び方

できるだけ根がしっかりと張った葉の色が美しい株を選びましょう。

種まき

5月頃に熟した種を取ったらすぐにまきます。種まき用土は赤玉土小粒にピートモスを混ぜるとよいでしょう。庭木の大きさになるまでには5年ほどかかります。

植え付け

ヤツデは日陰に植えることが多い植物ですが、日向でも育ちます。ただし強い西日が当たる場所や極端に乾燥する場所は好みません。

1日中暗い場所では下葉が黄色く落ちて徒長してしまうので、日陰といっても1日に2時間ほどは光が差し込む必要があります。

剪定・切り戻し

剪定

春から夏にかけてが剪定に適した時期です。多くの花木のように毎年行う必要はありませんが、樹形を整え、風通しを良くするためには剪定が必要です。樹形のバランスを見て好みの大きさになるように仕立てましょう。

剪定した方がよいのは、古枝や枯れこんだ枝、混みあった枝です。そうした枝は基部を剪定し、伸びすぎた場合は任意の高さでカットしましょう。

切り戻し

大きくしても問題がない場合は行う必要がありませんが、全体の3分の1程度に切り戻すと、株をコンパクトに仕立てることができます。

ヤツデ

ヤツデの花は、晩秋に開花します。花後にできる白い実は徐々に緑になり、その後、黒くなっていきます。

収穫

クリスマスローズとヤツデの実

クリスマスローズとヤツデの実

ヤツデの実は、切り花として流通しています。とても日持ちする花材です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ヤツデは、種まきで増やすことができます。実が黒く色づいたら、その中に入っている種を採取してまくとよいでしょう。その他、挿し木でも増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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