サンスベリア・ハニーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
サンスベリア・ハニー
学名

Sansevieria Hahnii

英名
Sansevieria Hahnii
科名
キジカクシ科
属名
サンスベリア属
原産地
熱帯アフリカ

サンスベリア・ハニーの特徴

サンスベリア・ハニーは葉がロゼット型(放射線状)に展開する小型の品種です。

サンスベリアは空気清浄能力が高く、さらには金運をアップさせる開運植物として売られることもあります。

熱帯アフリカに分布しており葉に水分を蓄えることが出来るため、乾燥に強く、逆に蒸れに弱いです。

サンスベリア・ハニーの詳細情報

園芸分類 観葉植物
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
花色
開花時期 不定期

サンスベリアの分類

サンスベリアの分類は少しややこしく、キジカクシ科であったり、リュウゼツラン科であったり、スズラン亜科であったりと様々な表記が見られることがあります。

APG Ⅲ(2009年に発表された新分類表)によればキジカクシ目キジカクシ科スズラン亜科となっています。ちなみにキジカクシとはアスパラガスのことです。

この植物図鑑はAPG Ⅲによる分類を採用しています。

サンスベリアの花

サンスベリアの花と言われてパッとその姿を思い浮かべることが出来る方は少ないのではないでしょうか。実はサンスベリアも綺麗な花を咲かせるんです。サンスベリアはアガベのように太い花茎に繊細な白い花を咲かせます。

さらに、その花は芳香性があり、ジャスミンのような甘い香りがすると言われています。中々見る機会のないサンスベリアの花ですが、咲いているのを発見した際には是非花の美しさとその香りを体感してみて下さい。

 

サンスベリア・ハニーの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
肥料

サンスベリア・ハニーの栽培環境

日当たり・置き場所

日光

サンスベリアは日光が好きなので、出来るだけ日当たりのいい場所に置くようにします。

【屋外】

春~秋にかけて屋外で管理することができますが、直射日光を当ててしまうと、刺激が強すぎて葉焼けを起こしてしまうので、30%~50%の遮光をしてください。遮光率はそれぞれの環境に合わせて調整してください。

気温が高ければ高いほど葉焼けは起きやすくなるので、40℃を超える場合は日陰に移すことをおすすめします。

遮光するときに遮光ネットや寒冷紗を使用すると簡単に遮光することができます。遮光ネットと寒冷紗はホームセンターや園芸店だけでなく、100均でも購入することが出来ます。

【屋内】

耐陰性があるので、屋内でも大丈夫です。しかし、サンスベリアは元来日光を好み、日光がよく当たった方が健康な株になるので、なるべく日光が当たる場所に置いてください。

室内だからと言って直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうので、レースのカーテン越し程度の日光を当てて下さい。

【置き場所】

耐陰性もあるため、室内の日光が入る場所なら大丈夫です。 ただし、エアコンなどの風が直接当たると葉が傷んでしまうので、直接当たらない場所に移動してください。

温度

高温には強い植物ですが、低温には弱いので、5℃以下にならない様に気をつけましょう。

ベランダ等で育てられている方は、外の気温が15℃ぐらいから室内に取り込んで下さい。

気温が10℃前後になると成長が緩慢になります。

用土

サンスベリアは乾燥を好むため、水はけの悪い土を使ってしまうと根腐れを起こしてしまう可能性があります。

そのため、出来るだけ水はけの良い土を使うのをおすすめします。

自分でブレンドする場合は、観葉植物用の土2:赤玉土1:鹿沼土:1の割合でブレンドし、生育環境に合わせて微調整してください。

また、土の表面を赤玉土や化粧砂などの無機質の用土で覆うことでコバエの発生を防ぐことが出来ます。

サンスベリア・ハニーの育て方のポイント

水やり

サンスベリアは寒さに弱いので季節や気温(室温)によって水やりのタイミングを変える必要があります。

【気温が10℃以上のとき】

主に春~秋の成長期では土の表面が乾燥してから2~3日後にたっぷりと水を与えるようにします。

【気温が10℃以下のとき】

サンスベリアは気温が10℃前後を切ってくると成長が緩慢になってきます。そのため、水をあまり必要としなくなるので、水やりの回数を減らします。具体的には、土が完全に乾燥してから水やりをしてください。

サンスベリアを乾燥させて樹液の濃度を高めることで耐寒性を上げる事が出来ます。

育成環境や個体によって水やりの回数を増やすなど調整してください。

【葉水】

葉水は乾燥を防ぐだけでなくハダニやアブラムシなどの害虫を予防する意味もあるので、毎日1回は霧吹きなどでするようにしましょう。

サンスベリアは葉にホコリが付着しやすいので、葉水のときに濡らしたティッシュペーパーか、ハンディモップを使って拭いて下さい。

肥料

基本的に肥料は無くても良いのですが、与えた方が成長がはやくなります。

冬場の成長が緩慢になるときに肥料を与えてしまうと肥料焼けをする可能性があるので、春~秋の成長期に与えるようにします。

肥料の種類は適切な濃度に希釈した液肥を10日に1回与えるか、緩効性の置き肥を与えてください。

有機肥料ではなく、化成肥料を使うことでコバエの発生を予防することができます。

病害虫

ハダニ

黄緑や赤い体色をした0.5mmほどの小さな害虫です。葉の裏側に潜み吸汁します。ハダニに吸汁された箇所は白い斑点状になるのですぐ分かります。そのまま放置しておくと最悪の場合枯れてしまいます。
また、ハダニは薬剤耐性が付きやすく1度の薬剤散布で完全に駆除する必要があります。

アブラムシ

アブラムシは2~4mmほどの小さな害虫です。幼虫、成虫ともに葉や蕾を吸汁します。群生していることが多く、早めに対処しないと手遅れになる場合があります。

アブラムシはスス病などのウイルス病の媒介者で、吸汁されてしまうとそこからウイルスがサンスベリアの中に侵入し、病気を発症させます。また、発症しなくても吸汁されたことで体力がなくなり、そのまま枯れてしまう場合があります。
見つけ次第ピンセットやティッシュなどで捕殺してください。

カイガラムシ

3mmほどの小さな虫で、白い綿毛のようなものを背負っています。吸汁して生長していくと、身体からワックスなどを分泌し、身体を守ろうとします。カイガラムシに吸汁されると株が弱ってしまい、そのまま枯れてしまうことがあります。
ワックスで身体を覆ったカイガラムシは非常に厄介で、殺虫剤が効かないことがあります。そのため、歯ブラシやピンセット、爪楊枝などを使って地道に一匹ずつ捕殺する必要があります。
サンスベリアの場合は葉の付け根に群がりやすいので、定期的に確認することをおすすめします。

ナメクジ

葉や花芽など、食べれる場所ならどこでも食害する性質の悪い害虫です。大食漢でもあるので、梅雨時などナメクジが発生しやすい時期は夜に見回りをしてください。少し食害された程度なら成長に問題はありませんが、葉の大半を食害されたり、サンスベリアの根元付近の基部を食害された場合は枯れてしまう可能性があります。
ナメクジは這った後が光るので、それを見つけたら要注意です。忌避剤でサンスベリアに寄れないようにし、すこし離れた場所に誘引剤を置くと効果的です。

ダンゴムシ

柔らかい花芽や発芽したての株、トリコームを食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、地面の近くにサンスベリアを置いている場合は注意が必要です。一度食害されたトリコームは復活しないので、注意してください。
ダンゴムシもナメクジ同様に忌避剤でサンスベリアに寄れないようにし、すこし離れた場所に誘引剤を置くと効果的です。

【ヤスデ】

柔らかい花芽やトリコームを食害します。ナメクジより食害される可能性は低いですが、地面の近くにサンスベリアを置いている場合は注意が必要です。一度食害されたトリコームは復活しないので、注意してください。

バッタ

イナゴやオンブバッタなどのバッタは葉の硬さに関係なく食害します。また、食害する量も多いので気付かないでいると手遅れになっていることがあります。
バッタ類には忌避剤を使用するよりも防虫ネットを使用した方が効果的なので、遮光ネットを張っていない場所に取り付ける事をおすすめします。

サンスベリア・ハニーの詳しい育て方

選び方

サンスベリアを買う時は必ず病害虫に注意してください。

ハダニやアブラムシ等が付着している株を買ってしまうと後々サンスベリアが弱ってしまったり、最悪の場合他の植物へ付着してしまう可能性があります。

サンスベリアは何と言ってもその肉厚な葉が特徴なので、出来るだけ葉が健康的で多く付いており、傷が付いていないものを選んでください。

植え付け

植え付けは5月~8月の暖かい時期に行ってください。挿し木(葉挿し)は湿度の高い6月頃がおすすめです。 7月以降に植え付けを行う場合は猛暑日は避けるようにします。

根が出ていない場合は、根が出るまで常に土が湿っているようにしてください。

剪定・切り戻し

サンスベリアは春~秋が成長期にあたるので、春~秋の間に剪定します。

古くなってきた葉や邪魔な葉は思い切って剪定してしまうことをおすすめします。切れ味のいいハサミやナイフを使って剪定してください。

植え替え・鉢替え

サンスベリアは植え替えをしないでいると鉢が根でパンパンになってしまい根詰まりを起こしてしまいます。

そのため、環境にもよりますが1~2年に1度1回り大きい鉢に植え替えをする必要があります。

水はけの良い土を使って植え替え、鉢底にはしっかりと鉢底石を入れてください。

植え替え時期は5~6月頃が最適です。

夏越し

屋外で、気温が40℃以上になった場合は日陰に移動してください。30~50%程度の遮光をすると葉焼けを防止することが出来ます。

水やりは土の表面が乾いてから2~3日後の夕方~夜にたっぷり与えてください。

午前中に行うと暑くなり煮えてしまいます。 活力剤を1000倍に希釈して水やりの2~3回に1度のペースで行うと夏バテを防止できます。

冬越し

気温が10℃以下になったら生長が緩慢になるので、水やりを土が完全に乾燥してから行うようにしてください。

気温が5℃を切ると枯れてきてしまうので、切らないように10℃前後になったら室内に入れるか、温室内でファンヒーターなどを使って保温してください。

ファンヒーターなど暖房器具を使う場合は火事に注意してください。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

株分けと葉挿しによって、殖やすことができます。タイミングはいずれの場合も5~6月です。

葉挿しは10cm程度に切って、生長点を上にして土か水に挿します。水挿しにした場合は根が出るまで水を毎日交換してください。

葉挿しをすると斑が消えてしまうので、斑を残したい方は株分けをおすすめします。

病害虫の駆除

ハダニアブラムシナメクジカイガラムシダンゴムシはLOVEGREEN内の記事で詳しく紹介されているのでご覧ください!

バッタは見つけ次第割りばしなどを使い捕殺するか、防虫ネットをお使いください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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