メロンとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- メロン
- 学名
Cucumis melo
- 英名
- Melon
- 和名
- 甜瓜
- 科名
- ウリ科
- 属名
- キュウリ属
- 原産地
- インドもしくはアフリカ大陸
メロンの特徴
メロンの原産地は、現在アフリカ大陸説とインド説が存在します。というのも、メロンは世界各国に様々な品種、変種が存在するためです。
高級な果物の代表格ともいえるメロンですが、意外にも分類上ではいちごやスイカと同様に野菜に入ります。つる性の一年生植物で、初夏にキュウリに似た花を咲かせ、夏に豪華な果実を実らせます。
「ネット」と呼ばれるメロンの皮に出来る模様は、メロンの実が大きくなる早さと、皮が伸びる早さの違いからできるものです。皮よりも実が早く大きくなり、皮が裂けやすいので皮に亀裂が入ります。この亀裂をふさごうとしてできるコルク物質が盛り上がってネット模様になります。
メロンの詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
---|---|
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | やや強い |
耐陰性 | やや弱い |
花色 | 黄色 |
メロンの魅力
メロン=高級と連想させるほど豪華で気品を感じる果物で、フルコースのデザートや、生ハムと一緒にオードブルとして料理にも使用されます。酸味は無くとても甘い果物で、糖度は数あるフルーツの中でもトップクラスです。
また甘く独特の香りが特徴ですが、マスクメロンの『マスク』は香水の材料の「ムスク」からきており、メロンの香りの良さを物語っています。口に入れればとろけるような食感も魅力です。水分が多く口当たりや消化が良いことから、病気のお見舞いにも贈られることが多い果物です。
古代メロンが雑草化し自生する島
紀元前2000年頃には栽培が始まっていたとされるメロンですが、日本では中世の考古遺跡から炭化種子が検出されています。古い時代に渡来して雑草化したものは「雑草メロン」と呼ばれ、西日本では今でも自生している島が75島確認されているそうです。その「雑草メロン」名前はメロンですが、ウズラの卵〜アヒルの卵大の果実で未熟な内は猛烈な苦さで、熟すと香りがでて苦みは消えますが、甘くはないようです。
メロンの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
メロンの栽培環境
日当たり・置き場所
メロンは日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。
温度
メロンの生育適温は18~28℃です。
用土
プランター栽培のメロンは、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培のメロンは、は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入することをおすすめします。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。
メロンの育て方のポイント
水やり
鉢植え・プランターの場合は、土の表面が乾いてから、鉢底の穴から水が流れ出るまでたっぷり与えます。
通常の管理としては、メロンは高温乾燥を好むため、水やりは他の野菜とくらべ少なめでかまいません。メロンの収穫が近づいたら、水やりを抑えぎみにすると糖度が上がり、甘いメロンになります。
肥料
雌花の咲いた頃や実が卵大になった頃に肥料を施します。地植えのメロンは、つるの先端付近に施してください。
メロンの詳しい育て方
選び方
メロンの苗は、病気に強い接ぎ木苗を選ぶと育てやすいでしょう。 本葉が4~5枚で葉のツヤが良く、色の濃い、茎が太くて節間が短い苗を選びましょう。
種まき
メロンの発芽の温度は高めの28~30℃位です。1cm位の深さに種をまきます。家庭菜園では苗から育てるのが一般的です。
植え付け
メロンは高温乾燥を好むので日当りと水はけの良い場所に植え付けましょう。
地植えなら畝を作ります。株元が周りの地面よりも少し高くなるように浅めに植え付けます。株間は60cm~80cmは空けましょう。つるが伸びてきたら、敷きワラをして雨や水やり時の泥はねから苗や実を守ります。
鉢植えやプランターで栽培する場合は、できるだけ根が横の方向に広がることができるような大型のプランターを使用して植え付けましょう。
地温の上昇や保温のために、地面にはマルチをすることをおすすめします。
摘芯(摘心)・摘果
さまざまな種類がありますが、栽培されているメロンの大部分は、雌花が親づるにはつかず、子づるや孫づるにつく傾向があるため、葉が5〜6枚の頃親づるを摘み取り、生育の良い子づるを3本残して他は摘芯します。
子づるの8~11節の範囲に結果させる孫づるを選び、それ以外の孫づるは摘み取り、子づるは20節前後で摘芯しましょう。
孫づるは着果枝となり、そこ果実がつきます。1つのつるに二果着果させるときは、近くで着果させましょう。美味しい果実にするために、1つのつるに2個以上の実が付いた時は、摘果も必要になります。
花
1つの株に黄色い雌花と雄花を咲かせます。
収穫
交配後、ノーネット種なら45~50日、ネット種なら53~55日程度で収穫できます。交配を行った日を記入したラベルを付けておきましょう。
また、収穫間近になると葉の緑が枯れ始め、完熟が近づくと葉全体が黄色くなります。
交配(受粉)
雌花が咲き始めたら、朝9時~10時までに受粉を行い着果を促します。雄花の花びらを取って雄しべを出し、雌花の雌しべに花粉をつけます。収穫日の目安になるので受粉させた日をラベルに記入し取り付けておくことをおすすめします。