前田有紀の一“花”言vol.21「秋の繊細な3つの花」～色々な花の表情を見てみよう

繊細な3つの花をレコメンド！

涼しさも増して、秋らしい日が増えてきました。花の世界は秋らしい色合いの草花や、短い秋の間しか出回らない品種もたくさんあります。毎回長持ちのお花を多く取り上げますが、今回は繊細なお花もご紹介したいと思います。

秋の定番コスモス

言わずと知れた秋の代表的なお花です。自然の多いところにお住まいの方は、風景の中できれいに咲いているコスモスのイメージがある方も多いのではないでしょうか。

そんなコスモスはお部屋で飾っても、秋の風情を楽しむことができます。

イメージは一重咲きのピンクの可憐なお花ですが、切り花でも多くの品種が出回り、八重咲きのものや色合いが珍しいものも出てきています。街の花屋さんでも見つけてみてください。

コスモスの花びらは傷つきやすいので丁寧に扱いましょう。コスモスは下まで葉がついているので、生けるときは葉が水につかないようにカットすると水が腐りにくいので長持ちしやすくなります。

品種も色合いも豊富なダリア

秋田県オリジナル品種のNAMAHAGEシリーズのダリアです。色味も赤だけでなく黄色が花びらの縁に入っていたり様々。ダリアは、一色だけではなく混合している色味があるのも楽しみの一つです。

ダリアは、花びらがとても繊細で傷つきやすいお花です。日持ちしないイメージがある方も多いと思いますが、毎日水を変えてあげて、栄養剤も使うとぐんと持ちが違います。

茎も中が空洞になっているので、優しく丁寧に扱いましょう。枯れる時は外側から花びらがハラハラと散っていきます。一番きれいな状態から少しずつ毎日の変化を観察するのもいいですね。

個性豊かなツル性クレマチス

今回は八重咲きのクレマチスをご用意しました。透き通るような藤色が綺麗ですね。

よく定番と言われるクレマチスは、パープル系の種類が多いですが、ピンクや白、淡い色まであります。その色合いは、主張しすぎず部屋にやさしくなじみやすいです。

クレマチスは、葉だけで使うこともあるので、同じとないツルの個性や花、葉の付き方まで自然な様子で生けてみるのもおすすめ。

秋のおすすめの花を生けてみよう！

秋の定番のコスモス、一輪で存在感のあるダリア、個性的なフォルムのクレマチス。この3つの花を一つのフラワーベースに生けるときのポイントをご紹介します！

ポイントは「いろんな方向に花を向けてみる」

今回の3つの花は、正面を決めるのではなくツルや花を様々な方向に向くように生けて草花のそれぞれのフォルムを楽しんでほしいです！

なかなか前を向いてくれなかったり、うつむいて咲いていたり。花瓶にどう生けようかな、と試行錯誤して見つめるうちに色々な花の表情があることに気付かされます。

きっと自然の世界でも、この草花は色々な形で、色々な方向にのびのびと育っているのですよね。そんな雰囲気を感じさせる生け方ができたらいいなぁといつも思っています。

それぞれに主張があるようにも感じられる3つの花をなじませてくれるのが、このスターチスブルーファンタジーです。私の一花言シリーズでも何度か登場し、主役にもなじませ役にもなれるなど、万能な花です。

リビングテーブルに飾って、食後の団欒に花を囲ってみるのも素敵な時間になりそうですね！

この少し肌寒くなってきた季節にこそ楽しめる3つの花は一期一会です！

ぜひ、季節の花をお楽しみください。

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引き続き、隔週金曜日に前田さんの連載の「前田有紀の一花言」を配信。

フラワースタイリスト
前田有紀

2013年イギリスに留学し、帰国後フラワースタイリストとして活躍。イベント装飾やブーケやアレンジメントの制作を手がけ、雑誌やSNSなどでメディアを通して花と緑のある暮らしを提案している。

Facebook/前田有紀『一日一花』

instagram/@yukimaeda0117

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