ポピーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ポピー
- 学名
Papaver
- 英名
- Poppy
- 別名・流通名
- グビジンソウ、ケシ、コクリコ、ヒナゲシ、オニゲシ
- 科名
- ケシ科
- 属名
- ケシ属
- 原産地
- 北アメリカ
ポピーの特徴
ポピーは、春から初夏に花を咲かせるケシ科の草花。種類によって一年草と宿根草に分けられます。また、開花時期も「春咲き種」と「初夏咲き種」があります。
代表的なポピーとしては、一年草では春に咲くアイスランドポピー、初夏に咲くシャーレーポピー、宿根草ではオリエンタルポピーがありますが、高温多湿に弱いため、どちらかというと寒冷地向きのポピーで温暖地で育てると一年草となることがあります。
それぞれに和名や別名を持ち、アイスランドポピーはシベリアヒナゲシ、シャーレーポピーはヒナゲシや虞美人草(グビジンソウ)、コクリコ(フランス語)、オリエンタルポピーはオニゲシとも呼ばれます。
繊細そうに見えますが性質は強健。適した場所に植え付ければ、一年でたくさんの花が次から次へと開花します。無風の日でもゆらゆらと揺れるように咲くポピーの花畑は、癒される美しい空間として親しまれています。
最近は新品種の開発も活発で、グレイッシュな色あい、黒花など、新しい品種が次々と登場しています。
ポピーの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 20~80cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 赤、ピンク、白、オレンジ、黄色、紫系、複色 |
開花時期 | 4月~7月 |
ポピーの種類
アイスランドポピー
春咲きの一年草。切り花として流通しているポピーの多くは、アイスランドポピーです。黄色、白、オレンジ、アプリコット、ピンクなどいろいろな色があります。
シャーレーポピー
初夏咲きの一年草。草丈が70~80cmになり群生させると見事。赤いシャーレーポピーと青いヤグルマギクの組み合わせは、ヨーロッパの田園風景の写真でよく見られます。新品種が次々と開発され、グレイッシュと呼ばれるアンティークカラーが人気です。
オリエンタルポピー
宿根性のあるポピー。宿根化するのは主に寒冷地です。ポピーの中では一番花が大型で、別名オニゲシと呼ばれています。
黒花ポピー・ブラックマジック
3月~5月に光沢のある黒い花を咲かせる耐寒性一年草。アイスランドポピーやシャーレーポピーと比べると、草丈は低めで花のサイズも小さめです。
ポピーの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
開花(品種による) |
ポピーの栽培環境
日当たり・置き場所
ポピーは、日当たりと風通しが良い場所を好みます。
用土
ポピーは過湿を嫌うので、水はけの良い土が適しています。
鉢植えは、草花用の培養土で問題なく育ちます。
ポピーの育て方のポイント
水やり
ポピーは、乾燥気味を好む草花です。
地植えは、植え付け時以外は雨にまかせて問題ありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりをしましょう。
肥料
元肥を与えた後の追肥は、花つきや葉の色を見ながら与えましょう。
ポピーの詳しい育て方
選び方
冬から春にかけて苗が出回ります。下葉に傷みがなく、葉の色がきれいな色をした苗を選びましょう。
種まき
夏の暑さが落ちついた9月中旬以降~10月が適期です。
ポピー類は直根性の根の性質を持ちます。直まきかポットに種をまき、間引いて育苗するのが簡単です。細かい種なので風に飛ばされないよう注意しましょう。
植え付け
ポピー類は移植を嫌い、根をいじられるのを嫌う草花です。ポットから出した苗は、根をほぐさずそのまま植え付けます。種類によって草丈に違いがあるので、植え付け前に確認して適所に植え付けましょう。
できれば未開花株を秋のうちに植え付け、根張りの期間を長く設けたほうが、株の育ちが良くなり花数が多くなり。
植え替え・鉢替え
ポピーは直根性のため、大きくなってからの移植が難しい植物です。
花
アイスランドポピー
種類によって開花時期が違います。種を採る目的がないなら、終わった花茎を早めに摘み取った方がたくさんの花が楽しめます。
収穫
ポピーは、切り花としても楽しめます。
切り花として流通しているのは、おもにアイスランドポピーです。
夏越し
一年草のポピーは、夏前までに花が終わります。宿根草のポピーは、高温多湿に弱いので蒸れないように管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
一年草のポピーは、種で増やすことができます。
オリエンタルポピーは、種まき、根伏せ、株分けで増やすことができます。
シャーレーポピーのさや
種を採る場合は、花がらを摘まずに管理し、さやが茶色くなってきてら種を取り出します。とても細かい種なので、無風の場所で作業したほうがよいでしょう。