オクラの花|野菜の美しい一日花
とまつあつこ
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オクラの花
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「オクラの花」。オクラは独特な粘りのある美味しい人気の野菜です。そのおなじみの実とともに、その美しい花にも注目してお話しします!
撮影協力/アグリス成城
オクラはアフリカ北東部が原産のアオイ科の植物で、原産地では多年草として生育できますが、寒さの厳しい日本では一年草扱いされています。オクラの花は、写真のように中心が赤紫色で、花びらがクリーム色。コントラストが美しく、野菜の花の中では特別華やかだと言われています。同じアオイ科のハイビスカスやムクゲ、フヨウの花に雰囲気が似ていますよね。
なんとこのキレイな花は、ハイビスカスと同じく一日花で、咲いた花は一日でしぼんで落ちてしまうんです。オクラの花は7月~9月頃に咲くのですが、夏場はなるべく涼しくなってから畑作業に行きたいと思うと、畑に着く頃には既にしぼみ始めてしまっていることが多く、なかなか見ることができなかったのですが、今回花が咲いているときの貴重な姿を撮ることができました。
皆様のそばにもオクラの花が咲いていますか。オクラの草丈は品種によって違い、1~1.5mくらい。青空の下で咲くオクラの花は凛としていて清々しく、本当に美しいです。
この写真は、ベニーという品種のオクラの花。茎も実も赤紫色をしていて、花も全体もとても目をひきます。
オクラは美しい花が咲いた後、写真のようにスラリとした実が上向きになり、約1週間~10日ほどすると7cm~10cmくらいのサイズで収穫できます。
オクラの花言葉は、「恋で身が細る」。どうしてそんな花言葉がついたのか不思議に思いましたが、華やかに美しく咲いた花が、花後にスラリとした細い実に姿を変えることからイメージして付けられたと知り、なるほど。と思いました。
でも、収穫のタイミングを逃すと、あっという間にビッグサイズになってとても硬くなります。(笑)
硬くなると茹でても筋張って嚙み切れないほどになるので、 若いうちに収穫することが大切です。最近では、大きくなっても硬くなりにくい、丸莢タイプの品種も登場しています。
オクラの実はカットすると五角形や星形などの形が可愛いので、その断面が料理のアクセントになりますよね。大きく育ちすぎて食べられないオクラの実は、断面を使って野菜スタンプにしても面白いですよ。
花が美しくて、実も美味しいオクラは、丈夫で育てやすく家庭菜園で植える苗としても人気があります。ビタミン、ミネラルも豊富で体の免疫力を高めてくれる野菜とも言われるので、機会があったら育ててみてくださいね。
野菜の花は、普段あまり注目されませんが、実はオクラのように華やかなものがあったり、小さくて目立たないけれど可憐で可愛らしいものがあったりするので、よく観察するととても奥深いです。
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