春の七草のホトケノザ、コオニタビラコとは?花や葉の特徴、見分け方
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春の七草のホトケノザであるコオニタビラコ。花や葉の特徴、よく似た花との見分け方、ホトケノザとの違いなど、コオニタビラコについて詳しく紹介します。
目次
コオニタビラコの特徴や名前の由来

- 学名:Lapsanastrum apogonoides
- 科名・属名:キク科ヤブタビラコ属
- 花期:3月~4月
- 分類:越年草
- 和名:田平子、小鬼田平子
コオニタビラコは、春に直径1cm弱の小さな黄色い花を咲かせるキク科の越年草です。秋に芽吹いて葉を展開させ、そのまま寒い冬を過ごします。秋から初春の葉は放射状に伸び、地面に平たくロゼットに広がります。
「タビラコ(田平子)」という名前で呼ばれることもあります。水を入れる前の田んぼで多く見かけられ、平たく葉を伸ばすことが「田平子」という名前の由来です。コオニタビラコという名前は、近縁種にオニタビラコという種類があり、それより全体的に小さいことによります。
花の特徴

コオニタビラコの花が咲く季節は、3月~4月頃。花茎を10cm程度すっと伸ばした先に、小さな花を数個咲かせます。花の色は黄色、直径6mm~1cm程度、花びらは6~15枚程度で、一重咲きのキクのような見た目です。花びらのように見えるものは、舌状花(ぜつじょうか)といって、花びらに見える1枚1枚が、それぞれ独立した一つの花として機能しています。タンポポやヒマワリなど、キク科の花によく見られる特徴です。また、花は咲き終わると俯くように花首を下げるのも特徴です。
葉の特徴
コオニタビラコの葉は、タンポポのように大きく切れ込みが入っていますが、縁の鋸歯は丸みを帯びています。秋から初春の葉は地面を這うようにロゼット状に広がり、花が咲き始めると葉も立ち上がります。葉茎はほぼ無毛だということも大きな特徴。他の似た植物と見分けるときの目印になります。
コオニタビラコの花言葉

コオニタビラコの花言葉は「仲間と一緒に」「調和」「純愛」などです。
1株に複数の小さな花を寄り添うように咲かせるコオニタビラコらしい温かみのある花言葉です。
コオニタビラコとよく似た花との見分け方
ヤブタビラコ

- 学名:Lapsanastrum humile
- 科名・属名:キク科ヤブタビラコ属
ヤブタビラコは、コオニタビラコと同じヤブタビラコ属の越年草。花や葉がコオニタビラコによく似ていますが、花の直径や茎の長さはあまり差はありません。花びらの数は個体差がありますが15~20枚程度と多く、八重咲きのようにたくさんの花びらをつけているものも見かけます。咲き終わった花は卵型に丸く膨らみ、俯くように花首を下げます。
コオニタビラコとの違いは、花びらの数が多いことと葉茎に軟毛があること、咲き終わった花の形です。
見分け方
- 花びらの数は15~20枚
- 咲き終わった花は卵型になり下を向く
- 葉茎に軟毛がある
オニタビラコ

- 学名:Youngia japonica
- 科名・属名:キク科オニタビラコ属
オニタビラコは、キク科オニタビラコ属の越年草、あるいは一年草です。草丈20~100cmほどで、長く茎を伸ばしてたくさんの花を咲かせます。花びらの枚数が多いのも特徴です。花や葉がコオニタビラコに似ますが、全体的に大柄な印象です。また、茎を折ると白い乳液が出るところや、花の後にできる種には綿毛があるのもコオニタビラコとの大きな違いです。道端や公園、駐車場の隅など、身近な場所で見かけます。
見分け方

- 花びらの数は15~20枚(もっと多いこともある)
- 1つの花茎の花数が多い
- 種子に綿毛が付く
- 葉茎に軟毛がある
- 茎を折ると乳液が出る
春の七草!コオニタビラコとホトケノザの違いは?
コオニタビラコは春の七草

せり、なずな、はこべら、ほとけのざ、ごぎょう、すずな、すずしろ、春の七草
春の七草の「ホトケノザ」の正体は、このコオニタビラコです。ロゼット状に広がった葉を、仏様が座る蓮華座に見立てたことが、ホトケノザという別名の由来です。

新春の野原で七草を摘むことを「若菜摘み」といいます。まだ流通も悪く、今のようにスーパーマーケットなんて無かった時代、野山で七草の葉を摘んで七草粥に入れたそうです。芽吹いている草木の少ない冬に、緑の葉を小さいながらも力強く地面に広げる様子は、生命力を感じさせたことでしょう。
コオニタビラコとホトケノザの違いと見分け方
ややこしいことに、ホトケノザという植物はもう一つあります。春にピンクの花を咲かせるシソ科の野草です。

ホトケノザ
- 学名:Lamium amplexicaule
- 科名:シソ科オドリコソウ属
- 花期:3月~6月
ホトケノザは、春に花を咲かせるシソ科の越年草。波打つような丸みを帯びた葉を、仏様が座る蓮華座に見立てたことが名前の由来です。
この2種は、分類も見た目もまったく違う植物。早春なら葉のフォルムの違い、花が咲いたら花の色とフォルムの違いで見分けられます。コオニタビラコは葉を地面に寝かせるようにロゼットに展開して、花びらの多いキクに似た黄色い花を咲かせるのに対し、ホトケノザは茎に段状に葉を展開させて、その上にピンク色の筒状の花を咲かせます。
日頃見落としてしまいそうな小さな花、コオニタビラコのお話でした。春の花がもうだいぶ咲き進んだ頃、足元でひっそりと咲いているような花です。よく似た花との違いも確認しながらコオニタビラコを探してみてください。
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