ナガミヒナゲシとは?花言葉、特徴や魅力、環境への影響と駆除方法まで

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山田智美

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ナガミヒナゲシとは?見たことはあっても名前は知らないという人も多い花です。花言葉や特徴、魅力、周囲の環境へ与える影響、駆除方法まで。かわいらしい花を咲かせながら、有害な野草と言われることもあるナガミヒナゲシについて紹介します。

目次

ナガミヒナゲシとは?基本情報と特徴

ナガミヒナゲシ

  • 学名:Papaver dubium
  • 科名・属名:ケシ科ケシ属
  • 分類:一年草
  • 花期:4月~5月

ナガミヒナゲシの特徴

ナガミヒナゲシは、ケシ科の一年草。オレンジ色よりも優しい、サーモンカラーの花を咲かせます。ケシ科の花らしく、アイスランドポピーをコンパクトにしたような姿をしています。ナガミノヒナゲシと呼ばれることもあります。

花期は4月~5月、春も深まり暖かくなった頃に開花します。草丈20~60cm程度、すっと伸びた花茎の先に直径3cm程度の花を咲かせます。春の風に頼りなく花を揺らす姿は可憐そのもの。その愛らしさは立ち止まって眺めてしまうほどです。

花が終ると小さなケシ科特有のフォルムの実をつけます。実は2cm程度の細長いもので、花に比べて地味なため、あまり記憶に残らないようです。

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ナガミヒナゲシの花言葉

ナガミヒナゲシの花言葉

ナガミヒナゲシの花言葉は、「平静」「慰め」「癒やし」です。

可憐な花姿そのもののような優しい花言葉です。

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ナガミヒナゲシは外来種?どこからきた?

ナガミハナゲシ

ナガミヒナゲシは日本の在来種ではなく、外国から渡来して日本で野生化した外来種です。原産はアメリカ、北アフリカ、ヨーロッパだと言われています。

日本にやってきた経緯ははっきりとしませんが、観賞用のワイルドフラワーにまざっていたのではないか、あるいは輸入の穀物などに種が紛れ込んでいたのではないかなどの説があります。

いずれにせよナガミヒナゲシは、日本の風土がよほど気に入ったのか海外からやってきて野生化した外来種です。

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ナガミヒナゲシの環境への影響は?特定外来生物?

ナガミヒナゲシの環境への影響は?特定外来生物?

ナガミヒナゲシは特定外来生物には指定されていません。ただし、繁殖力が強く、他の植物の生育を邪魔をするなどの影響があるとされ、各自治体から駆除を推奨されている植物です。

特に種子の多さから繁殖力が強いとされています。私は数えたことがないので確かな数はわかりませんが、1つの実のなかに1500粒以上の種子が入っているそうです。

1500粒以上もの種子が周囲に飛び散り発芽したら、日本のか弱い在来種の野草は負けてしまう可能性もあります。特定外来生物ではありませんが、周囲の植物との調和のために野放しにしておくというわけにはいかないのかもしれません。

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ナガミヒナゲシの葉はロゼット状

ナガミヒナゲシの葉はロゼット状

花が咲く前のナガミヒナゲシの葉は、ロゼット状をしています。葉をロゼット状に広げて越冬し、花が咲く頃には花と同じくらいの高さまで伸ばします。
葉には深い切れ込みがあり、明るい若草色をしています。

花が咲く前のナガミヒナゲシを見つけたければロゼット状に広がる若草色の葉を探すとよいでしょう。

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ナガミヒナゲシの駆除

ナガミヒナゲシの駆除方法は根から抜き取るか、あるいは種ができる前に刈り取ることです。

ナガミヒナゲシは一年草なので、放っておけば秋には枯れてしまいます。土中に根が残っていてもそこから翌年も生えてくる心配はありません。

問題は、ナガミヒナゲシが翌年のために残していく種子たちです。実ができる前に刈り取ってしまえば種子ができて増える心配もありません。

ナガミヒナゲシの駆除注意点

ナガミヒナゲシの駆除で注意すべき点は葉茎から出る黄色の乳液。葉茎を傷つけたり折ったりすると特有の乳液が出てきます。これに触れると人によってはかぶれたり腫れたりすることがあります。駆除の際には軍手などをして、肌を保護するようにしましょう。

ナガミヒナゲシを眺めて楽しみ、駆除もする

観賞用とされていたこともあるナガミヒナゲシ。優しい色のかわいらしい花を咲かせます。あまりのかわいらしさに手をかけることをためらってしまいそうです。そんなときは花を楽しんでから、種ができる前に刈り取るようにしましょう。

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ナガミヒナゲシとポピーの違い

ポピーとはケシ科の草花の総称です。一年草も多年草も野生種も園芸種もすべてポピーの仲間になります。

ポピーと呼ばれる植物にはたくさんの種類があります。シャーレーポピー(ヒナゲシ)やカリフォルニアポピー(ハナビシソウ)、アイスランドポピーなど。

ナガミヒナゲシはケシ科ケシ属の一年草。つまりポピーの1種です。

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ナガミヒナゲシには毒がある?

ナガミヒナゲシには毒がある?

ナガミヒナゲシは葉茎にアルカロイドを含んでいます。アルカロイドは葉茎を傷つけたり折ったりした際に出てくる黄色の乳液に含まれています。

この乳液が肌に触れるとかぶれたり腫れたりすることがあるので、直接触らないように気をつけてください。もちろん口に入れるようなことのないように気をつけましょう。

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ナガミヒナゲシの魅力と付き合い方

ナガミヒナゲシは、眺めているだけならかわいらしい草花です。難点は、繁殖力の強さとアルカロイドという有毒成分を含んでいること。

気になるようであれば早めに駆除すれば良し、花を観賞して種ができる前に駆除しても良し。お庭や畑の他の植物とのバランスを見て、上手な付き合い方を見つけてみてはいかがでしょうか。

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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