クタっとなってしまったお花を復活させる方法
熊木健二
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水下がりしやすいお花と時期
お花をプレゼントで渡す前に、お花や葉の先がクタっと元気がない状態になったり、買ってきたお花が写真のように、下を向いた状態になってしまった。なんて経験された方は多いのではないでしょうか。お花がクタッとなるのは、水が下がってしまっている状態。特に、夏の暑い時期は水が下がりやすいです。気温が高い屋外で、お花を持ち歩いていると、保水部分の水分が蒸発したり、ゼリーの保水材が温まりやすくなるため、水が下がりやすくなります。
水が下がっている状態
水が下がると、花がクタッとなったり、硬い茎がフニャフニャと柔らかくなったりします。夏の暑さの影響で水分が取られたり、水から出しっぱなしだったり、茎が水についていないと水が下がり、お花がクタッとした状態になります。
生花を扱う店舗では、生花を売る前に水揚げ作業をして、水が上がっている状態のものを置いています。
水揚げ作業って!?
水揚げ作業とは、入荷してきた生花の茎を切り、水をよく吸わせて、お花や葉がピンとした状態にする作業です。
生花の種類に合わせて、水を吸いやすいように水揚げ方法が異なります。例えば、キクは茎を折ったり、カスミソウは焼いてから水を揚げたり、茎を叩く種類の生花もあります。お花屋さんで、生花が新聞や包装紙でキュッと巻いてある状態は、水揚げしている最中です。茎を切って、水が揚がるまで1~2時間ほどかかります。なので、お花の入荷する曜日の月、水、金は午後に行くと水揚げされているお花が並んでいます。
水下がりしやすいお花の種類
茎が細いものや枝分かれして咲いている草花、ハーブなどは水下がりしやすいです。
特に気温が高い時期は注意!
ギフトで贈る花を暑い時期に長時間持ち歩いていると、花がクタッとなりやすいので注意です。
すぐ渡せるのであればいいのですが、花束を渡したときにクタッとなっていたら悲しいですよね。花屋さんでは花束やブーケを作ったら、たっぷりのお水やゼリー状のもので保水します。ですが、この時期の暑さのせいでクタッとなりやすいのです。生花は、アイスと同じように暑いところでは溶けてしまうものと認識しても良いと思います。お花は、涼しいところで管理しましょう。
また、花屋さんの冷蔵庫(キーパー)に入っている花は、暑さに弱いものや水下がりやすいもの、気温が高いと花が開きやすいものを置いていることが多いと思います。暑い時期は、どうしても切り花を入れている水が汚れてしまったりするので日持ちがよくないですね。
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水下がりした場合の対処方法
自宅で飾っていた花だったり、買ってきた花が暑さでクタッとしてしまった時の対処法を紹介します。
フジバカマ
フジバカマの花が下を向いてしまって、水が下がっている状態ですね。
余分な葉を取り、水揚げを行います。花の方まで水がいくように葉を取り除きます。
新聞紙やいらない包装紙などで巻いていきます。
巻くときは、花がつぶれないように優しく巻きます。きつくもなく、ゆるくもなくキュッと花が上向きになるように巻くのがポイントです。
長い茎は切って、新しい切り口にしましょう。水揚げをしやすくするために、短めにカットします。
生花の種類にもよりますが、硬い茎の場合、叩くことで水揚げをしやすくします。
スプレーデルフィニウム
花びらが繊細な涼しげな色合いのスプレーデルフィニウム。こちらも花びらに張りがなく、水が下がっている状態。
スプレーデルフィニウムも、やさしく巻いて水揚げをおこないます。
ビバーナム・スノーボール
ビバーナム・スノーボールやアジサイなども暑い時期は水が下がりやすかったりします。あたまをやさしく整えて紙で巻きましょう。
また、ビバーナム・スノーボールやアジサイの茎は斜めに切り、中の白いものを取り除いてあげると水を吸いやすくなります。
たっぷりのお水につけて、涼しい場所に1時間から2時間ほど置きましょう。
水あがって、ピンとした状態
フジバカマ
スプレーデルフィニウム
ビバーナム・スノーボール
水の吸い上げをよくすることで、花に水がいきわたり上がります。
暑い時期や買った花を長時間持ち歩いてしまってクタっとなってしまったときや自宅の暑さや水が吸えていなくて、水が下がってしまったときは是非チャレンジしてみてくださいね。たいせつなお花を少しでも長くお花を楽しみましょう♪
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