日陰の庭のグランドカバー!ユキノシタ(雪の下)
金子三保子
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今回は広いスペースから隙間のスペースまで、植えっぱなしで世話要らずで育つ、日陰のグランドカバーとしておすすめのユキノシタをご紹介します。
目次
ユキノシタ・Saxifraga stolonifera
ユキノシタはユキノシタ科の常緑多年草。
丸くてかわいい葉っぱで、一度根付けば肥料などの世話もいらない手間いらずの植物です。花の時期以外は丈の低い植物なので、半日陰から日陰の雑草除けのグランドカバーとしておすすめ。
ユキノシタは、斑が入っていないもの、斑入りのものなど品種が数品種あります。写真は花の時期で花茎が伸びていますが、それ以外は地を這うように生長するので丈はさほど出ません。グランドカバーにもおすすめの多年草です。
ユキノシタは湿った日陰が好き
我が家の花壇でユキノシタが植えてあるスペースは花壇の奥。お隣との境界のブロック塀沿いにある花壇なので、塀に遮られてほとんど日が当たらないスペースです。花壇自体は午後だけ日があたる半日陰で、特に冬場はお日様の角度が低いので真っ暗なのですが、そんな日陰でもユキノシタはまったく問題なく育っています。
ユキノシタは暗くても問題はありませんが、乾いた土は苦手なので湿気のある日陰スペースに最適です。本来は暑さは苦手の植物ですが、東京でも問題なく育っているのである程度は耐えてくれます。
初夏のユキノシタ
ユキノシタは花の時期以外は地を這うように生長しますが、初夏の5月ごろ、写真のように株元から細い花茎を出し開花します。花茎は30センチ~40センチくらいです。
ユキノシタの花
1本の花茎から無数の花が開花します。
株数が増えてくるとこんなに花がいっぱい!
ユキノシタの増え方
ユキノシタは、ランナーを株元から出して繁殖します。ランナーとは下の写真の赤いツルのことです。
小さな株をレンガに置いて写真を撮ってみました。
最初はこんなに小さくてかわいい株です。小さいながらももう発根しています。こんな感じでランナーをあちこちに出して株が増えていきます。
ユキノシタは増えたときに整理しやすい!
我が家の場合は、塀沿いにある花壇の奥部分の土隠しとしてユキノシタを植えています。
それより前の花壇は四季折々に開花する様々な草花を植えているのですが、ユキノシタがランナーを出す時期になると、花壇の前側にも根をおろしてくるので、増えすぎたらその都度整理します。
そんな時にユキノシタは「抜くのが楽」。根の張り方が浅く、スコップなどの道具を使うことなく、手で簡単に抜けます。力はほとんど必要なし。抜いて他に移植するのもとても簡単なのです。これがアイビーのような根の張り方が強い植物だと、増えすぎた時に抜くのが大変!腰が抜けるかと思うような力の必要な作業です。
いくらでも増えてもまったく構わない、数年間足を踏み入れないスペースの雑草対策なら、いわゆる「爆殖植物」を選ぶとよいと思うのですが、限られたスペース以上には増えてほしくないという場合は、増えたときの事を考えて整理しやすい植物を選ぶのが大切です!その点、ユキノシタは力要らず、一年草の草花を抜くよりも格段に楽です。
ユキノシタに適した環境と育て方
ユキノシタは半日陰~日陰の湿り気のある土が適しています。グランドカバーにも利用できますが、踏みしめには弱いので、年中、人が歩くようなスペースには向きません。一度地面に植えて根付いてしまえば世話の必要はなく、我が家では肥料、水やりなどをしたことはありません。
ユキノシタは初夏に赤いランナーを株元から出して増えていきます。性質が強く繁殖力もありますが、比較的ゆっくりと増えるのでとても扱いやすい植物です。
ユキノシタは常緑なので、長期間苗の購入が可能です。日陰の雑草除けに植物を検討している方は試してみてはいかがでしょうか。
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