【晩秋から赤い実が美しい縁起木】センリョウ(千両)
とまつあつこ
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センリョウ(千両)
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「センリョウ(千両)」。晩秋に赤い実をつける、センリョウ科の常緑低木です。
センリョウ(千両)はツヤツヤした葉の上に乗るような形で直径5~6mmの実をつけ、その実は晩秋に赤く熟します。別名では草珊瑚(クササンゴ)と呼ばれるほど鮮やかな実で、花が少なくなる冬に、庭木として明るい彩りを添えてくれます。古くからナンテン(南天)やマンリョウ(万両)とともに縁起の良い木として親しまれ、お正月用の生け花の花材にも使われてきました。
もともとは、日本(本州中部以西)、台湾、中国などの山林の湿った半日陰に自生する植物です。寒さにはそれほど強くありません。花は黄緑色で少し不思議な形をしていて、6月頃にあまり目立たずに新梢の先端に咲きます。
センリョウは、病害虫の心配は特になく丈夫ですが、強い日差しと乾燥を嫌います。適した環境で育てると、年々大きな株になるので場所に応じて余分な枝を整理して剪定しましょう。
センリョウ(千両)に似ている名の木に、マンリョウ(万両)があります。同じように赤い実がなる縁起木とされていますが、マンリョウ(万両)はヤブコウジ科に分類される別の科の植物です。木の見分け方は、センリョウ(千両)の実は葉より高い位置に穂状につくのに対し、マンリョウ(万両)の実は葉の下に隠れるようにつくところがポイントです。
センリョウ(千両)はもともと仙蓼(センリョウ)と呼ばれていましたが、江戸時代に千両(センリョウ)へと変わったそうです。その理由は、マンリョウ(万両)に似ているけれど、マンリョウ(万両)より実が少し小さいことと、実のボリュームが少ないためセンリョウ(千両)と呼ばれるようになったと言われています。
実の見ごろが始まっています。センリョウ(千両)の実は11月~1月頃、マンリョウ(万両)の実は11月~2月頃まで見ることができます。センリョウ(千両)には、黄色い実がつくタイプや、緑色の葉に白の斑が入るタイプもあります。
公園や野山などでも見かけることがあると思うので、センリョウ(千両)とマンリョウ(万両)の違いをゆっくり観察してみるのも楽しいですね。
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