スモークツリー|初夏に花が咲くおしゃれな庭木
とまつあつこ
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スモークツリー
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「スモークツリー」。初夏に咲く、ふわふわした花が魅力的なウルシ科の耐寒性落葉高木です。
スモークツリーは、初夏になると羽毛のような花を咲かせる花木。木が霧や煙に覆われたような姿がとてもユニークです。ふわふわした「わたあめ」のようにも見えませんか。
じつは、ふわふわした花に見える部分は本当は花ではなく、花が咲いた後に花茎(花柄)が羽毛状に伸びたものなんだそう。びっくりですよね。花柄の色は品種によって違い、ピンク、赤、白、黄色などさまざまで、花柄の大きさは長いと20cm以上にもなります。
スモークツリーの名前は、その名のとおり、開花後の姿が煙がたっているかのように見えることが由来とされています。
これが、スモークツリーの花です。小さくてあまり目立たないので、見逃してしまうことが多いのでは。私も今年、初めてタイミングよく写真に撮ることができました。
花が咲き終わると、だんだん花柄が伸びて羽毛状になっていきます。
その後、スモークツリー特有のふわふわした姿に変わります。不思議ですよね。
スモークツリーは、切り花としても人気があります。フラワーベースなどに水を入れて生ける時は、枝の下の部分をハサミで縦半分に割って中の綿を取ると水を吸い上げやすくなります。
水を入れないで飾るとそのままドライフラワーになり、インテリアとして長く楽しむことができます。
スモークツリーは花も可愛いですが、葉っぱも美しい特徴があります。ころんと丸い形をしていて、葉色は紫がかった銅葉色やワインレッド、茶系のグリーン、グリーン、ライムグリーンなどがあり、花が咲いていない時期も存在感のあるカラーリーフとして楽しめます。秋には紅葉も見ることができます。冬は葉を落としますが、春に再び芽吹きます。
日なたと水はけの良い用土を好み、暑さ寒さに強い樹木です。
生長が速く、植え付けてから放任すると大きな樹形になりますが、最近は樹高50~60cmくらいでも開花する品種も登場しています。横に広がって生長するので、どちらかというと地植えが向いています。移植が難しいので、植える前に環境が合っているかしっかり確認してから植えましょう。
また、根が深く張るタイプではないので、強風を受けると根元がぐらついて枯れてしまうことがあります。しっかりと支柱を立てて倒れないようにすると安心です。
落葉樹の剪定は、葉を落としている時期に行うのが基本なのですが、翌年も花を楽しみたい場合は花後すぐに剪定するのがよいと言われています。アジサイと同じで、来年の花芽ができてから大きく剪定してしまうと花が咲かないのです。花を咲かせる場合は、花が終わったら7月末くらいまでに剪定しましょう。剪定した枝は切り花として飾ったり、ふわふわした花柄はドライフラワーにすることもできます。
花よりも葉や樹形を楽しむ場合は、落葉期に剪定します。細い枝や込み合った枝、古い枝を中心に剪定し、日当たりや風通しが良くなることを意識して、樹形がまとまるように整えましょう。
ウルシ科のため、切り口からヤニが出ます。素手で触れるとかぶれることがあるので、剪定作業の際は手袋をするのがおすすめです。
スモークツリーは、植え付け方や剪定のちょっとしたコツをつかめば、簡単に育てる事ができる樹木です。ふわふわの花柄と美しい葉が魅力で、近年、おしゃれな花木としてとても人気があります。スモークツリーがお庭にあったら素敵ですね。
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