ミニトマトの育て方 〜抜き取り編〜
LOVEGREEN編集部
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皆さんが育てているミニトマトの収穫は一段落つきましたか?
そろそろ秋が近づいている気配を感じながら、いつミニトマトの苗を抜き取っていいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
誰かが抜き取ったから抜き取るのではなく、ご自身で育てているミニトマトの状態を観察しながら、抜き取る時期を判断していきましょう。
目次
ミニトマトの抜き取る時期は自己判断!
ミニトマトはアメリカ大陸原産の生育適温が20~25℃の植物です。苗さえ元気であれば秋以降も生育を続けますので、育てているミニトマトの様子を見ながら、抜き取り時期を判断しましょう。
どのように抜き取る時期を判断して良い?
例えば、梅雨明け以降sana gardenのミニトマトの苗はハダニにかなり侵されてしまいました。このように、病害虫に侵されてしまった元気のない苗は抜き取ってみてはいかがでしょうか。
反対に、まだまだ収穫できそうな元気に生育している苗は栽培を続けてみて下さい。収穫量は落ちますが、関東地方なら12月頃までミニトマトの実を付けた状態で育てることが可能です。
ミニトマトの抜き取り
さて、抜き取ることが決まったら、さっそく作業を始めましょう。
大きく生長したミニトマトの苗を適当な大きさに分けて切っていきます。
これで、抜き取り完了ですが、ゴミ袋に入れて破棄する前に、必ず見て欲しいところがあります。
抜き取ったミニトマトの根の観察
抜き取ったミニトマトの苗の根をよく見てみると、上の画像のように太い根と細い根があります。どちらの根も表面に凸凹のない、きれいな根をしています。
アップで見るとよくわかります。このように根の表面がきれいな根であれば、抜き取るだけで問題ありません。
ネコブセンチュウ
上の画像をご覧ください。根の部分に大小のこぶのようなものが出来ています。
このような根は、ミニトマトやキュウリ、ナスなどのナス科に発生しやすい「ネコブセンチュウ」かもしれません。
ネコブセンチュウとは?
土の中に生息する1mm以下のセンチュウで、植物の根の養分を吸います。その被害部分が大小のこぶのような形になります。
センチュウに侵された根は、充分な水分や養分を吸収することができず最後には枯れてしまいます。
センチュウの大きさが1mm以下のため、肉眼で早期に発見することは難しいため、このように作物を抜き取るタイミングに、しっかりとセンチュウの存在を確認する必要があります。
ちなみに…マメ科の根のコブは根粒菌!
ちなみに、上の画像は枝豆の根の部分です。
こぶのようになっている個所は、ネコブセンチュウではありません。
マメ科特有の根粒菌というものです。
根粒菌とは
この粒の中には根粒菌という微生物が存在しています。この根粒菌の働きは、大気中の窒素からマメ科の作物の中に植物の三大栄養素のひとつである「窒素」を取り入れる働きをするものです。
つまり、根粒菌はマメ科の作物へいい影響を与えるものです。ネコブセンチュウとは全く異なりますので、注意しましょう。
もしも、ネコブセンチュウだったなら
皆さんが抜き取ったミニトマトの苗はいかがでしたか?
ネコブセンチュウだった方は、思い返してみて下さい。生育期間中も、何だか調子が悪いと感じていませんでしたか?
その原因は、ネコブセンチュウの仕業だったかもしれませんね。
ネコブセンチュウの除去
①被害を受けた根の除去。
レーキや土ふるいで、被害を受けた苗の根を全て取り除きましょう。
②太陽熱で消毒。
被害を受けた土を透明ビニール袋に入れ、水分を含ませ、封をします。
直射日光に2~3日ずつ両面に日を当てます。
小さいプランターなら、こんなふうに丸ごとビニール袋の中に入ります。
秋冬野菜の準備
抜き取った後の作業
抜き取りが終了したら、秋冬野菜に向けて準備を開始しましょう。本格的な土壌改良は、来年の春夏野菜の植え付ける前にしますので、今回は軽く整えるような作業になります。
1 プランター内の土をほぐす
2 有機石灰を入れる
有機石灰をおすすめする理由
有機石灰とは、牡蠣殻などの貝殻化石を原料とする石灰肥料のことです。使用されるものによってアルカリ分が異なります。
消石灰や苦土石灰よりもアルカリ分が少なく、効果も穏やかなため速効性はありませんが、有機石灰を撒いた後すぐに種まき・定植ができるため石灰を使い慣れていない初心者の方にはおすすめの石灰です。
また、有機石灰は、土が酸性に傾くと、土中に溶けて中和しますが、中性であればそれ以上溶けることはありませんので、入れすぎの場合も安心して栽培を続けられます。
3 元肥投入
これで準備は終了です。安心して秋冬野菜を植え付けられますね。
ミニトマトの栽培は楽しかったですか?
甘いミニトマトでしたか?それとも酸っぱかったですか?
品種の選び方、仕立て方、育て方など試行錯誤を重ねて、毎年チャレンジしても飽きない奥深さがあるミニトマト。来年のミニトマトが今から楽しみですね♪
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