野菜は文化!日本の伝統野菜 | エディブルガーデン10月

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古幡真恵

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家庭菜園で育てよう!おすすめ伝統野菜

ホームセンターや園芸店でも伝統野菜の種や苗が販売されているので、一般的な野菜と同じようにお庭やベランダで育てることができます。
中でも下記の3つの伝統野菜の種や苗は、比較的手に入りやすいものです。実際に育ててみましたが、初心者の方でも気軽に始められる品種です。

金時人参の育て方

ニンジン、家庭菜園、育て方

一般的なニンジンと色味が異なる、深みのある朱色が和食によく映えます。関西地方では、お正月のお雑煮に金時人参を使います。

発芽さえしてくれれば一安心。その後は、大きく育てるために間引きを忘れないこと。まだ株が小さいうちは、キアゲハの幼虫などに葉を食べられないように注意してあげましょう。生育中期以降は、大きくなるのを待つだけなので、栽培がグンと楽になります。

金時人参の特徴

土の中に障害があると根が変形するので、あらかじめ小石などは取り除いておきましょう。
生育適温は18〜21℃、種まき時期を逃さないようにしましょう。
生育後期に乾燥した状態から、一変して降雨などによって土壌が多湿環境になると、水分を急激に吸収することによって、金時人参が割れてしまうことがあります。畑で栽培するときは、予め保水性、排水性のバランスのとれた土壌に改良しましょう。

1. 種まき

・条間20cm位のすじまき

<時期>
・7月中旬〜9月上旬

<発芽させるコツ>
・発芽適温:15〜25℃
早ければ5〜7日で、遅ければ10日以上発芽までに時間がかかるときもあります。
ニンジンは好光性種子なので、種をまいた後の覆土は少なめにして、発芽するまで種を乾かさないように管理しましょう。

▼種のまき方や好光性種子のことならこちらをご覧ください。

<間引き>
間引き菜は捨てずにサラダなどに使用します。
・双葉が開いたら3cm位の間隔
・本葉2〜3枚のころは倍の6cm間隔
・本葉5〜6枚のころさらに倍の12cm間隔

2. 栽培管理

<水やり>
生育初期は土が乾燥しないように気をつけます。比較的乾燥に強いので、畑で育てる場合は降雨のみでも育ちます。
プランターでは、土が乾いたら底から水が出てくるくらいまで水を与えます。

<追肥>
2回目の間引きから追肥を開始します。
プランターでは、2週間に1度位を目安に、畑では月に1度くらいの間隔で与えます。
生育後期に肥料を多く与え過ぎると、水やりと同じで急に肥大してニンジンが割れてしまうことがあるので、追肥は生育の中期ごろまでにしましょう。

▼収穫時期が冬の野菜の追肥や水やりについてはこちらをご覧ください。

3. 収穫

<時期>
・12〜1月

種をまいてからおおよそ120日くらいで収穫することができますが、冬の間の生育はゆっくりなので食べるときに収穫してもOK!
葉は天ぷらにしたり、乾燥または冷凍にしてパセリのように使いましょう。

▼ニンジンの育て方ならこちらをご覧ください。

日野菜の育て方

小型の大根のような形をしていますがカブの仲間です。
家庭菜園で無農薬で育てているカブは、白い可食部分を必ずと言っていいほど害虫に食べられてしまいますが、この日野菜は通常のカブよりも害虫の被害が少ない育てやすいカブだと思います。

日野菜の特徴

日野菜の生育適温は20〜25℃、根が20〜25cmほど伸びるので深めに土を耕します。土の中に障害があると根が変形するので、小石などは取り除きましょう。

1. 種まき

・条間15cm位のすじまき
・株間10cmほどの間隔をあけて2〜3粒を点まき

<時期>
・8月下旬〜10月上旬

<発芽させるコツ>
・発芽適温:20〜25℃
2〜3日で発芽します。30℃を超えると発芽は難しいので、寒冷紗などを使用して発芽を助けましょう。

▼寒冷紗のことならこちらをご覧ください。

<間引き>
間引き菜は捨てずにサラダなどに使用します。
・本葉1〜2枚のころに込み入った箇所を間引く
・本葉3〜5枚のころに5cm間隔
・本葉6〜7枚のころさらに倍の10cm間隔

2. 栽培管理

<水やり>
金時人参と同じように、生育初期は土が乾燥しないように気をつけます。比較的乾燥に強いので、畑で育てる場合は降雨のみでも育ちます。
プランターでは、土が乾いたら底から水が出てくるくらいまで水を与えます。

<追肥>
2回目の間引きから追肥を開始します。生育後期に肥料を多く与え過ぎると、水やりと同じで急に肥大して割れてしまうことがあるので、追肥は生育の中期ごろまでを主流に与えます。
プランターでは、2週間に1度位を目安に、畑では月に1度くらいの間隔で与えます。
カブは肥料が多過ぎると、茎葉ばかりが大きくなり肥大しなくなるので、与え過ぎないように注意しましょう。

3. 収穫

<時期>
・10月中旬〜12月下旬

種をまいてから50〜55日程度で収穫時期になります。根径2~3cm、根長が20〜25cmほどで収穫しましょう。

▼カブの育て方ならこちらをご覧ください。

九条ネギの育て方

九条ネギは種からでも、苗から、そして干しネギ苗から育てることができます。
家庭菜園の初心者さんは、一番簡単な干しネギ苗から育ててみましょう。

九条ネギの特徴

九条ネギは、軟白処理のために土寄せをする根深ネギと違い、青い部分を食するネギですが、ある程度土寄せを行うことで、白い部分を作ることができます。

1. 植え付け

・枯れている葉を取り除いて植え付ける

<時期>
・8〜9月上旬

<植え付け>
1. 深さ10cmほどの溝を掘る
2. 株間5cmほどあけて、九条ネギの苗を並べる
3. 倒れない程度に根元に軽く土を被せて苗を支える

2. 栽培管理

<水やり>
植え付け後すぐに水を与えると腐ってしまうことがあります。4〜5日は水を与えず、苗の発根を促しましょう。
その後の水やりは、お天気に任せてもOK!
プランターの水やりは、土が乾いたらプランターの底から水が出てくるくらいたっぷりと与えます。

<追肥>
九条ネギの根が土に活着して、新芽が出始めたら月に一度の追肥を開始します。追肥のたびに軽く土寄せを行い、風雨で倒れないようにします。
また、九条ネギは土寄せを行うことにより、根深ネギのようにある程度白い部分を作ることができるので、お好みの加減で土寄せをしましょう。

3. 収穫

<時期>
・10月中旬以降

<収穫の方法>
草丈が50〜60cm位に生長したら収穫可能です。苗ごと抜き取るか、根元から5cm位をカットして順次収穫して、また新芽が出て草丈が50〜60cm位になったものを適宜収穫します。

▼ネギの育て方ならこちらをご覧ください。

歴史のある、由緒正しい野菜ですが、家庭菜園でも育てられる気さくな一面もあります。
まずは、地元の伝統野菜を知って、食べるところからスローフードを始めてみませんか。

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古幡真恵

農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務、エディブルフラワー事務局を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。

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