家庭菜園「私だけの育苗」のすすめ | エディブルガーデン12月
古幡真恵
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種を取り寄せてでも育苗して育てたい魅力的な野菜たち
野菜を育てることに精一杯で、品種について考える余裕なんてなかった方も、1年間家庭菜園を経験すると少し自信がついてくるものです。
自分にとってワクワクできるような野菜や魅力的な品種を見つけて育ててみると、きっと何倍も家庭菜園が楽しくなるはずです。皆さんが思わず育てたくなるような野菜を紹介します。
伝統野菜・固定種
画像:中島巾着なす(新潟)
日本各地で長い間育てられてきた伝統野菜は、スーパーであまり見かけないからこそ、家庭菜園で育てて欲しい品種です。
住んでいる地域の伝統野菜の品種は園芸店で手に入ることがありますが、離れた地域ではあまり見かけないかもしれません。
例えば、一般的なナスは手のひらに乗るくらいの大きさの濃紫色のものがスーパーで見かけますが、まん丸い吉川丸茄子や巾着みたいな長岡(中島)巾着茄子、白色の白丸茄子や埼玉青大丸茄子などはなかなか手に入りません。
キュウリも太くて丸い形をした加賀太胡瓜や、イボが黒い聖護院きゅうりなど、同じ野菜の種類でも品種によって、形や色、食味が違うということに感動します。伝統野菜は、その野菜の歴史にもロマンを感じるのです。
▼伝統野菜のことならこちらをご覧ください。
エアルーム
画像:エアルームトマト”Dragon’s Eye”
エアルーム(Heirloom)(またはヘリテージ(Heritage))とは、代々受け継がれていくものという意味があり、育てられた土地の環境に適応した固定化した品種のことで、先ほど紹介した日本の伝統野菜と同じような意味を持っています。
エアルームには、トマトやカボチャ、トウモロコシ、マメなど多くの種類がありますが、今私が育ててみたいのが「エアルームトマト」です。
エアルームトマトの品種には、直径7〜9mm程度の小さいものから、両手でようやく持てる位のずっしりと重みのあるものもあります。
色も赤、オレンジ、黄色、緑や黒などカラフルなだけでなく、表皮の色がゼブラ模様の2色のバイカラーだったり、表皮が赤色でも果肉の色が白いことからピンク色に見えたり、形も楕円形や卵型のほかにも、バナナのような形をしたものやひょうたん型、タコ足のように尻の部分にたくさんの割れ目が入ったもの、いちご形やハート、プリーツ形のエアルームトマトまであります。
イタリア野菜
画像:ロマネスコ
人気のイタリヤ野菜は、色もカラフルで本当におしゃれです。
例えば、フラクタル形状の「ロマネスコ」はフォトジェニックな野菜です。小さい花蕾ができたときから、渦をまくように大きくなる生長を見守るのが楽しみな品種でした。
▼ロマネスコなどおしゃれな野菜の育て方ならこちらをご覧ください。
ズッキーニもスーパーで購入できるようになりましたが、実はもっといろんな種類があります。ゴルフボールみたいな「ズッキーニ・パッローネ」や星型の断面で花ズッキーニとしても収穫できる「ズッキーニ・ステラ」なども収穫が楽しみになります。
▼ズッキーニの育て方ならこちらをご覧ください。
葉脈が白く葉身が赤紫色の食べるとほろ苦い味が特徴の「赤ラディッキョ」はチコリの品種群です。今年初めて育ててみましたが、緑色と赤紫のコントラストがとても美しいので、家庭菜園がガーデニング感覚で楽しめます。
▼チコリの育て方ならこちらをご覧ください。
エディブルフラワー
画像:エディブルフラワー”キンセンカ(カレンデュラ)”
エディブルフラワーとは「食べられる花」のことです。
病害虫がつかないように農薬を使用する園芸用の花と違って、エディブルフラワーは野菜のように食べることを目的に育てられているので、無農薬で育てているところがほとんどです。なかなか苗が手に入らないので、種から育ててみてはいかがですか。
▼エディブルフラワーのことならこちらをご覧ください。
ナスタチウムのように花だけでなく葉も食べられる品種があるので、サラダにも大変おすすめです。
▼エディブルフラワー”ナスタチウム”の育て方ならこちらをご覧ください。
<おまけのコーナー>エディブルフラワーを料理に取り入れよう!
〜エディブルフラワーのスコーン〜
<材料>8個分
- 薄力粉 100g
- ベーキングパウダー 1g
- 砂糖 10g
- バター 10g
- 牛乳 50ml
- お好みのエディブルフラワー
(お好みでシナモン 10g、ドライフルーツ 適量)
<エディブルフラワーの下準備>
1. ボウルに水をはり、エディブルフラワーをゆするように優しく洗います。
2. キッチンペーパーの上にエディブルフラワーをのせて、水を吸い取ります。
<作り方>
1. 薄力粉とベーキングパウダー、砂糖をボウルに入れ、よく混ぜ合わせます。
2. 1にバターを入れ、粉に混ぜ合わせるように手でそぼろ状にします。
3. 2に牛乳を加え、ザックリと生地を合わせます(こねすぎないのがポイント!)
4. 均等に生地を丸く成型します。天板にオーブンペーパーを敷き、生地を並べます。
5. ボウルに残った生地に少量の牛乳を加えて、エディブルフラワーを生地につけるためのつなぎを作ります。
6. 5のつなぎを4に塗り、エディブルフラワーを貼り付けます(生地にしっかり貼り付けることでエディブルフラワーが焦げづらくなり、綺麗に焼き上がります)。
7. あらかじめ170℃で予熱しておいたオーブンで20分焼いたら完成です。
料理にエディブルフラワーを使ってみると、野菜や果物にはない色合いが料理を華やかに演出するので、見違えるようになります。野菜並みにたくさんは食べませんが、実は栄養価にも優れているエディブルフラワーを、きれいなビタミン剤感覚で楽しんでください。
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