「畑で育てたエキナセアのフレッシュハーブティー」編集部のこぼれ種#71

植物と一緒に暮らしているLOVEGREEN編集部の、何気ない出来事や発見、雑談などなど……日々の一部をふらっとのぞいてみてください。今日は、畑で育てたエキナセアをフレッシュハーブティーに使ってみたお話です。
撮影協力/アグリス成城

4月にエキナセア・プルプレアの小さな苗を畑に植えました。

エキナセアは、キク科エキナセア属の宿根草。近年、様々な鑑賞用の品種が流通していますが、エキナセアの基本種はハーブ（薬用植物）に分類されます。園芸店で売っているエキナセアはほどんどが観賞目的の園芸用で、飲食には向きません。ハーブとして飲食用に使うエキナセアの種類は、プルプレア（purpurea）、アングスティフォリア（angustifolia ）、パリダ（pallida）とされています。

今回は、ポタジェガーデンさんの苗を使っています。ポタジェガーデンさんに確認したところ、品種はプルプレアであることを教えてくれました。品種を確認すると、安心してハーブとして使うことができますね。

7月になると次々に花が咲き、地味になりがちな畑のフォーカルポイントとして大活躍！

エキナセアは暑さ寒さに強く、初夏から秋まで次々と花が咲き、本当に丈夫で育てやすい花だなと思います。

8月になり、美しいので切ってしまうのがもったいないなと思いつつ、せっかくなのでフレッシュなままハーブティーに使ってみることにしました。花は、ほのかにフルーティーな甘い香りがします。

エキナセアは、葉、茎、花、根を使うことができるハーブです。根の部分が一番効能が強いと言われますが、今回は葉、茎、花を使いました。ハサミで小さくカットします。

ティーポットにエキナセアと熱湯を入れ、ふたをして3分ほど蒸らしてからカップに注ぎます。

味は、残念ながら花のフルーティーな香りはしませんが、くせがなくて飲みやすいです。

エキナセアは免疫力を高める作用があり、風邪やインフルエンザなどのウィルスや細菌による感染症の予防に効くとされています。毎日飲むというよりは、免疫力が下がっているときに飲むと良いそうです。以前、メディシナルハーブのレッスンに参加したときに先生に教わりました。そのときは乾燥させたエキナセアを試飲したのですが、自分で育てたエキナセアでフレッシュハーブティーを飲むことができる日が来るとは。ちょっと感動しています。

エキナセアにハーブティー用の乾燥したハイビスカスを加えると、お茶の色がルビー色に赤くなり、酸味も増して味の変化を楽しめます。ハイビスカスティーはクエン酸を豊富に含み、疲労回復効果もあると言われています。エキナセアにはローズヒップもよく合います。ローズヒップもビタミンCやカルシウム、鉄分、食物繊維などを豊富に含むのでいいですね。

残りのエキナセアは乾燥させて保管し、風邪っぽいときにハーブティーにして飲みたいと思います。

ハーブは薬用植物なので、効能が期待されると同時に注意すべきことがあり、効能と一緒に副作用などを理解したうえで使う必要があります。

エキナセアについては、免疫系に作用する物質が含まれているため、進行性の全身性疾患の方には、使用禁忌とされていることもあるそうです。

また、疾患をお持ちでない方でも、多量に摂取すると吐き気やめまいを起こすことがあったり、エキナセアはキク科の植物なので、キク科のアレルギーの方やアレルギー体質の方はまれにアレルギー反応を起こしてしまう場合があるそうです。小さなお子さん、妊娠中、授乳中の方も注意が必要です。

古くから大切にされてきた「緑の力」を、楽しみながら生活の中に取り入れて活用していけたら素敵ですね。

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グリーンアドバイザー、ハンギングバスケットマスター、野菜ソムリエ、家庭菜園検定２級。園芸業界で植物全般を幅広く学び経験してきました。LOVEGREEN編集部では主に寄せ植えやリース作り、ボタニカルピープルなどの取材を担当。人が植物と心地良く暮らし、その幸せの連鎖が世界中に広がっていくことを願います。趣味はママさんサッカー。都大会優勝を目指して日々練習しています。