エディブルフラワー|ビオラの病害虫にまけない育て方
LOVEGREEN編集部
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種まき・育苗 | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
開花 |
画像提供:日本エディブルフラワー協会
エディブル(Edible)とは、「食用に適する」という意味の英語です。エディブルフラワーとは、食べられる花を意味します。食卓に彩りを加えるために使われるものを指し、ブロッコリーやカリフラワーなど花の部分を食用にするもの全てを含みます。
花が食べられるなんて、なんだかワクワク素敵な気持ちになりませんか?エディブルフラワーはレストランなどでも取り扱われるようになり、ますます私たちの生活に身近な存在になっています。
今回は食べられるからこそ気を付けたいビオラの病害虫にまけない育て方についてご紹介します。
目次
食べられる花エディブルフラワーのビオラ
科・属 | スミレ科スミレ属 |
和名 | ビオラ,三色菫(サンシキスミレ) |
英名 | viola |
学名 | Viola×wittrockiana |
原産地 | ヨーロッパ・西フランス原産 |
育てやすさ | ★★★☆☆ |
ビオラはヨーロッパ、西フランス原産の一年草で、世界中の温帯地域に500種ほど自生しています。ご家庭のガーデニングによく用いられ、観賞用のお花としてもよく知られています。
形の良く似ているパンジーとの定義の区別はかなり曖昧で、花径5cm以上をパンジー、2~4cm以下をビオラと判別されることが多く、見た目が大きく豪華な方がパンジーで、かわいらしいのがビオラとされており、かなり主観的な分け方になっているようです。
草丈は10cm~20cmで、花色も紫・白・黄・橙・赤・桃と品種も豊富です。
ビオラはパンジーに比べて開花期がやや短いですが、その分強く、栽培が比較的容易とされています。豪華さよりも可憐な印象で冬から春の庭を彩ってくれます。
食べられる花~エディブルフラワーとしてのビオラ
画像提供:日本エディブルフラワー協会
最近食べられる花「エディブルフラワー」としても人気のあるビオラです。実際に食べてみると、香りと味はごく繊細で、際立った主張もないため、食べやすいお花として、お料理にもスイーツにもどちらにも合うお花です。栄養も野菜と同じようにあります。繊維質が豊富でβカロテンはなんとトマトの4倍もあるそうです。可愛らしくて、栄養も豊富フルーツでは出せない色合いが楽しめるため、ぜひ食卓に食べられるビオラを取り入れたいですね。
食べられるビオラの種まきから苗の植え付け
ここで注意することは、「食べられる花~エディブルフラワー」としてビオラを育てるということです。というのも、園芸用のビオラは育苗中に人体には使用できない量の農薬を使って栽培しているからです。このように食べられる花としてビオラを栽培する際は、種はオーガニック種子(ネット販売有)、用土は野菜用のものを使用することをおすすめします。
ビオラの種まき
ピートバン、平鉢などにバーミキュライトを入れて種をまんべんなくまき、日陰の風通しの良い場所で、用土を乾燥させないように管理します。
ビオラの発芽適温は20~25℃です。30℃以上になると発芽しなくなってしまうので、8月中旬~9月末に種まきをしましょう。2週間ほどで発芽します。発芽後はよく日に当てて、表面が乾くのを待ってから水やりを行ってください。
本葉が2~3枚になったらやセルトレイに一つずつ仮植えをします。その後本葉が4~6枚になったら、ポットに植え替えますので、予めそのまま植えられるセルトレイを使うと便利です。
ビオラの用土
水はけのよい土に植えつけます。市販の野菜用の土をお使いください。エディブルフラワーを扱う農家さんの商品として、専用の土と肥料もあります(ネット販売有)。
食べられるビオラの苗について
苗から始めたい方は、必ずエディブルフラワーとしてのビオラを取扱っている生産者さんからお取り寄せをしてください。通常の園芸用の苗と同様に、エディブルフラワーの苗も10~11月が植え付けの適期です。10月よりも前に植え付けてしまうと、気温が高いことから枯れてしまう恐れがあるので気をつけましょう。
苗の植え付け
ビオラは密植すると、とても蒸れやすくなり病気にもかかりやすくなります。株間は20~25㎝は間隔で、風通しの良い環境つくりに心がけましょう。鉢植えの時は、15㎝ほどの鉢に対して、1苗を基準に植え付けましょう。
食べられるビオラの育て方
植え付けが完了したら、日々の管理の仕方に十分注意します。
水やり
ビオラは秋から冬、春にかけてが栽培期間になります。水を与えるタイミングは、土の表面が乾いたらたっぷりとが基本です。
肥料
植え付けた後から冬の期間は、寒さのため植物が栄養を吸収することが出来ないので、肥料を与える必要はありません。
花が咲いてきたら2週間に1回与えましょう。ビオラの花はたくさん咲くので、肥料切れすると花つきが悪くなります。ただ、与えすぎると今度はアブラムシが付きやすくなるので気をつけましょう。
花がら摘み・黄葉とり
種ができると、花つきが悪くなるので、しぼんだ花はすぐ摘み取り、苗の疲労を防ぎましょう。
黄色くなった葉は枯れていくだけです。黄葉をそのままにしておくと株元が蒸れる環境になり、病害虫も発生しやすくなりますので、取り除きましょう。
収穫
育苗せずに畑に種をまいた状態ですと春に開花します。室内で育苗し、11月頃から畑に移植すると冬に開花します。花つきを良くするためにも、花が咲いたらすぐに収穫してお料理やスイーツに取り入れましょう。
食べられるビオラの病害虫にまけない対策
エディブルフラワーは、食べられるものですから、口に入れるものです。安心安全のためにも、こうやって種から育てていますので、病害虫が発生したときに、むやみに薬剤をまくことはできません。
無農薬でエディブルフラワーを育てている生産者の方なら、万が一アブラムシなどの害虫が発生したら、筆で綺麗に落とすほど大切に育てられています。そのため、病害虫になる前の予防が一番大切です。
ビオラにつきやすい害虫
新芽や葉の裏にアブラムシやアザミウマがつくことがあります。また、雨の日や葉が込み合い蒸れている環境下ではナメクジが発生します。
▶︎アブラムシがつく原因
・風通しの悪い環境で発生しやすい
・窒素肥料の与えすぎ
・日当たりが悪い
・株自体が弱っている
▶︎アブラムシ対策
・風通しの良い環境作り
・肥料の与えすぎに注意し、適度な量を施す
・日当たりの良い環境で育てる
ビオラのかかりやすい病気
画像提供:日本エディブルフラワー協会
・菌核病…茎が黒くなり枯れてしまう病気。
・うどんこ病…葉が白い粉に覆われ枯れてしまう病気。
▶︎病気になった後の対策
被害にあってしまった部分をすぐに取り除きます。ひどい時には株ごと抜き取って処分しましょう。被害が広がらないようにすることが重要です。
食べられる花エディブルフラワーのビオラの育て方|まとめ
・ビオラの発芽適温は20~25℃
・日当りと風通しのよい環境で育てよう
・食べられる花~エディブルフラワーは種から育てよう
・食べられる花~エディブルフラワーの苗から育てる場合は、必ず専用の苗を使用
・花が咲いたらすぐ収穫、こまめな花がら摘みを心がけよう
・アブラムシなどの害虫の予防に日ごろから木酢、ニームを塗布しよう
いかがでしたか?
ビオラの花は彩りも豊富で小さくて可憐です。しかもそのビオラが食べられる花だなんて素敵ですね。エディブルフラワーの代表格であるビオラを育てて、日々の暮らしの食卓に彩りを加えてみませんか?
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