ミニバラとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ミニバラ
- 学名
Rosa
- 英名
- Miniature rose
- 和名
- 薔薇
- 科名
- バラ科
- 属名
- バラ属
- 原産地
- 北半球の亜熱帯から寒帯にかけて広く分布・アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカの一部
ミニバラの特徴
本来ミニバラとは、ロサ・キネンシス‘ミニマ’(チャイナ系オールドローズ)の小型の性質を受け継ぐバラのことだと言われますが、実際のところその区別は困難で、一般的には花が小さかったり生長してもそれほど大きくならない系統のバラのことを総称してミニバラと呼ぶのが一般的です。最近では母の日の贈り物にもよく使われ、大きなバラを育てるスペースが無くても室内の窓辺などで気軽に花を楽しむことができるため人気があります。
秋には大苗、春にはポット植えの新苗が出回り、小さな鉢に数本の枝を挿して開花させた挿し木苗はオールシーズンお店に並びます。ミニバラは、品種によっては屋外でも室内でも楽しむことができ、基本的に鉢植えが向いていますが、地植えでも育てられます。花が終わるまでの一年草(草花)として扱われることがありますが、本来は木なので上手に育てると何度も花を咲かせてくれます。
ミニバラは大半の品種は四季咲き性で、一年に何回か花が咲く落葉性の低木です。その多くは葉や茎にトゲを持ちます。
ミニバラの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
耐寒性 | 基本的に耐寒性はあるが品種によって異なる |
耐暑性 | 普通 |
花色 | 赤、白、ピンク、黄、オレンジ、複色など |
開花時期 | 4月~11月頃 |
ミニバラの種類
トゥルーブルーム・レッドキャプテン
日本の環境に適していて暑さにも強く、連続開花性に優れ、春から晩秋まで長い間花を楽しむことができます。
姫バラ・ワンダーファイブ
冬期はピンク、夏期は白へと花色が変化します。極小輪のミニバラです。開花後、強い剪定を繰り返すと年間4~5回花を楽しめます。
グリーンアイス
四季咲きで花もちがよく、開花後に緑色になるミニバラです。半日陰ではより緑色になります。耐病性が強く、育てやすいです。
ミニバラの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 |
ミニバラの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い場所を好みます。
用土
水はけと水もちが良く、空気をほどよく含んだ有機質に富んだ土が適しています。市販の草花用の培養土に、赤玉土小粒を2割程度混ぜるとよいでしょう。バラ専用の培養土も販売されています。
ミニバラの育て方のポイント
水やり
地植えの場合は、しっかり根付いてからはそれほど水やりの必要はありませんが、真夏に雨が降らない日が続いてひどく乾燥する場合は水やりしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。水やりするときは、なるべく花や葉に水をかけないように株元に水をかけましょう。土がいつも湿っていたり、乾燥しすぎたりしないように注意します。
肥料
定期的に緩効性肥料を施します。花後にはお礼肥、冬には寒肥として緩効性肥料を与えると効果的です。
ミニバラの詳しい育て方
選び方
これから咲く蕾がたくさんついていて、葉に虫や病気がなくきれいな緑色をしてよく茂り、株元がしっかりしている苗を選びましょう。
植え付け
ミニバラは、どちらかというと鉢植えでの栽培が向いているものが多いですが、地植えでも育ちます。普通の薔薇よりも根の張りが浅いので、乾燥に注意しましょう。
地植えする場合は、日当りと風通し、水はけの良い場所に植え付けます。事前に植える場所を掘り起こし、完熟堆肥などを混ぜ込みます。若い挿し木苗は、鉢の中に根がしっかり張っていないことがあるため、根を傷つけないようにして植え付けましょう。大苗の植え付けは11月~2月頃、新苗の植え付けは5月~6月頃が適期です。
剪定・切り戻し
ミニバラは新しく伸びた枝の先端に花が咲くため、次の花を咲かせる枝を伸ばすためと、コンパクトなサイズを保つために切り戻しが必要になります。基本的に、花後に半分くらいの高さまで切り戻しましょう。
植え替え・鉢替え
地植えの場合は、特別植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合は、はじめの花が全体的に終わったら半分くらいまでの高さに切り戻して、一回り大きい鉢に植え替えましょう。新しい土を使って、なるべく根を傷つけないように植え替えます。植え替えの適期は11月~2月頃ですが、根を崩さなければ真夏以外のいつでも植え替えできます。その後は、株が育って鉢が窮屈になってきたら、さらに一回り大きな鉢に植え替えましょう。
花
ミニバラは四季咲き性のタイプが多く、4月~11月頃に何度か花を楽しめます。
夏越し
ミニバラは日光を好みますが、真夏の強すぎる直射日光が一日中当たると株がくたびれてしまうことがあります。暑さが厳しいときは、鉢植えを半日陰になるような場所に移動させましょう。
トゥルーブルーム・レッドキャプテンという品種は、日本の環境に適していて暑さにも強いと言われ、オリンピック2020花壇のおもてなしガーデンでも使われていました。
冬越し
ミニバラは基本的には耐寒性がありますが、茎が細いため全体的に普通のバラよりは寒さに強くありません。品種によっては、寒さが厳しい地域では冬の間室内に取り込む必要があります。
寒さに当たると落葉して茎だけになりますが、春になると再び芽吹きます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ミニバラは、挿し木で増やすことができます。挿し木の適期は、5月下旬~6月下旬、10月下旬~11月上旬です。