パクチー(コリアンダー)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- パクチー(コリアンダー)
- 学名
Coriandrum sativum
- 英名
- Coriander
- 別名・流通名
- 香菜(シァンツァイ)
- 科名
- セリ科
- 属名
- コエンドロ属
- 原産地
- 中東、地中海沿岸、北アフリカ、南西アジア
パクチー(コリアンダー)の特徴
パクチー(コリアンダー)は、香菜(シァンツァイ)という名前でも有名なセリ科のハーブ。最近は流通量が増え、スーパーの野菜コーナーでも販売される野菜となりました。
独特な香りと味は癖になり、好きな人はたまらなく好きで、どんな料理でもパクチーを乗せて食べたいと言う人もいるほど。最近ではパクチー(コリアンダー)専門の料理店もあります。
英語で「コリアンダー」、タイ語で「パクチー」、ポルトガル語では「コエントロ」、フランス語では「コリアンドル」と、それぞれの国よって様々な名前で呼ばれています。エスニック料理の印象が強いパクチー(コリアンダー)ですが、世界中で昔から使われてきたハーブです。葉を始め、根や花など余すことなく食べることができます。種はコリアンダーシードとしてスパイスになり、料理やピクルスなどの隠し味になります。
パクチーは、初夏にセリ科の花らしい白い花を咲かせます。葉を収穫するのが目的なら、花は咲かせない方がよいですが、花がかわいいハーブなので野草として庭で咲かせても素敵です。花もエディブルフラワーとして食べることができます。
パクチー(コリアンダー)の詳細情報
園芸分類 | ハーブ |
---|---|
草丈・樹高 | 40~60cm |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白 |
開花時期 | 5月~6月 |
パクチー(コリアンダー)の使い方
収穫したパクチー(コリアンダー)の葉っぱを刻んでサラダやスープ、お肉やお魚料理にトッピングしたり、刻んだパクチー(コリアンダー)の葉とみじん切りのニンニク、レモン、塩、オリーブオイルで野菜を和えるだけでもおいしいマリネになります。ここにパプリカパウダーを加えると、突然中東の味になります。
パクチー(コリアンダー)は、根っこも美味しいハーブです。捨てずに刻んでスープに入れると、しっかりした野菜のお出汁が取れます。種子は乾燥させて料理に使うことがほとんどですが、生で食べてもナッツのような風味があります。
パクチー(コリアンダー)の保存法
日持ちはあまりしないパクチー(コリアンダー)の保存方法をご紹介します。
パクチー(コリアンダー)の花言葉
パクチー(コリアンダー)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
開花 |
パクチー(コリアンダー)の栽培環境
日当たり・置き場所
パクチー(コリアンダー)は、日当たりと風通しの良い環境を好みます。ただし、極端に強い日差しは苦手なので、真夏は半日陰程度になるような場所がよいでしょう。
温度
パクチー(コリアンダー)の発芽適温は、17~20℃程度です。
用土
蒸れに弱いので、水はけの良い土が適しています。
鉢植えは、ハーブ用の培養土で栽培可能です。
パクチー(コリアンダー)の育て方のポイント
水やり
地植えは、根付いてからの水やりの必要はありません。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたら鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与えます。
パクチー(コリアンダー)は水を好むので、土をあまり乾燥させないように気をつけて管理しましょう。雨が当たって、葉などに泥がつくと病気にかかりやすくなります。土の表面に藁を敷いておくと泥はねが防げます。
肥料
葉が黄色くなった頃が追肥のタイミングです。
病害虫
葉が大きくなると、ガの幼虫で夜に活動し、植物の葉や実を食べてしまうヨトウムシ(夜盗虫)やアブラムシの発生が見られる場合があります。
パクチー(コリアンダー)の詳しい育て方
選び方
葉の色がきれいでしっかりとした苗を選びましょう。
基本種のほか、細葉タイプのナリーパクチーなどもあります。こだわりのある方は、種から栽培するとよいでしょう。
種まき
パクチー(コリアンダー)の種まき適時は、春から初夏と秋です。
発芽率を上げる方法
パクチー(コリアンダー)の種は、殻の中に2つの種が入っています。一般的なハーブより発芽率が低めなのは、種が硬い殻に覆われているからです。そのため種の殻を軽く潰して数時間から一晩水につけてから種をまくと発芽率がよくなります。
パクチー(コリアンダー)の種のまき方
「すじまき」「点まき」「ばらまき」いずれかの方法でまきましょう。少量の苗でよい場合は、ポットに種をまき、良い芽を残して育苗するのが手軽です。
種は「好光性種子」のため、発芽に光を必要とします。種の上の覆土の必要はありません。発芽したら、少しずつ間引きながら栽培します。
植え付け
パクチー(コリアンダー)は、直根性で移植を嫌う植物です。ポット苗から植え付ける時は、根を触らないように植え付けます。
花
パクチー(コリアンダー)は、5月~6月頃に白い花が開花します。花を咲かせると種をつけることにエネルギーを費やすため、どんどん摘み取ると、新しい葉を出します。花を楽しむ株以外は咲かせないようにするとよいでしょう。
収穫
パクチー(コリアンダー)は初夏から秋まで、葉が元気なうちは基本的にいつでも収穫ができます。
パクチー(コリアンダー)の葉は、2つの収穫方法があります。
外葉収穫
葉が20cm程の草丈になったら、外葉から摘み取ります。茎が固くなる前に収穫するのが、美味しさのポイントです。
パクチー(コリアンダー)は春夏だけでなく、秋冬も栽培することができます。特に春夏に種をまいたパクチーは、花芽が付きやすいので花芽ごと収穫しましょう。
株ごと収穫
株ごと収穫するときは株間を広く取り、大きく育てて花が咲く前の状態で収穫します。
パクチー(コリアンダー)の種の収穫
種を収穫したい場合は、花がらを摘まずにそのままにしておくと実が膨らみ種が実ります。茶色くなるまで育ててから収穫します。
夏越し
パクチー(コリアンダー)は、夏の日差しを浴びすぎると葉が硬くなるので気を付けましょう。
冬越し
温暖地では、霜に当たらなければ露地で越冬します。ある程度の耐寒性はありますが、藁やバークチップなどを敷くと霜よけと防寒になります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
パクチー(コリアンダー)は、種で増やすことができます。