シラーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
シラー
学名

Scilla

別名・流通名
オオツルボ
科名
キジカクシ科(ユリ科、ヒヤシンス科とされることもある)
属名
シラー属
原産地
ヨーロッパ、アジア、アフリカ

シラーの特徴

シラーは秋に植えて春から初夏に花を咲かせる球根植物です。100種類以上が存在し、種類ごとに開花時期などの特徴が違います。ベル型の小花を俯くように咲かせるタイプ、小花の集合した花を放射状に咲かせるタイプ、小花を穂のように上に向かって連なるように咲かせるタイプなど、咲き方も種類によって違います。

シラー・ペルビアナ オオツルボ

多くの種は、秋に球根を植え付けると春から初夏に開花し、夏は休眠に入ります。耐寒性があり丈夫なものが多く、水はけが良い場所なら数年間は植えっぱなしで管理できる手入れが楽な植物です。分球し年々花数が増えるので、庭や花壇、落葉樹の株元などに植えると春から初夏の庭の彩りになります。

 

シラー

シラーといえばこの種をイメージする方も多い人気のシラー・カンパニュラータ(球根つりがね草)は、現在はヒアシンソイデス・ヒスパニカ(Hyacinthoides hispanica)として分類されています。ただし、流通上はシラーとして販売されていることが多いようです。

シラーの詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 10~50cm
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色 白、青、青紫、紫、ピンク
開花時期 3月~5月

シラーの種類

シラー・ペルビアナ

シラー・シベリカ

scilla siberica

春に釣鐘状の小さな花が開花し、草丈は低め。花色は青紫と白。

シラーの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花
植え付け

シラーの栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりと風通しの良い場所が適しています。

地植えにするなら夏は日陰で冬には明るい陽射しが株元に当たる落葉樹の足元が向いています。

用土

水はけの良い土を好みます。すでに一般的な草花が咲いている土なら、そのまま植え付け可能です。土が酸性に傾いている場合は、事前に有機石灰などで土壌を改良しておきましょう。

鉢植えは、草花用か球根用の培養土で栽培可能です。

シラーの育て方のポイント

水やり

地植えは、植え付けたらたっぷりと水を与え、その後は降雨に任せます。

鉢植えは、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするようにします。過湿になると球根が腐るので、水のやりすぎに注意します。花の開花後、葉が枯れるまでは水やりをし、葉が枯れてきたら夏場は断水します。秋になり芽が動き出したら水やりを再開しましょう。

肥料

地植えは、すでに草花が問題なく咲いている肥沃な土なら無肥料でも育ちます。与える場合は、花後に緩効性肥料を株元に置きます。

病害虫

目立った病害虫の害はありません。

シラーの詳しい育て方

選び方

シラーは球根か芽吹いた状態の苗で出回ります。球根は夏の終わりから秋の初めにかけて、芽吹いた苗は冬から春に流通します。

球根は張りがあってカビが生えていないものを選びましょう。傷がついている球根は、芽吹かずに終わってしまうことがあるので避けましょう。

シラーはたくさんの種類があり、草丈や開花時期などに違いがあります。確認して好みのものを選びましょう。

植え付け

10月~11月が球根の植え付け時期です。近年は10月になっても夏日になることがあるので、植え付け時期は朝晩の気温が下がり、紅葉が色づきだした頃を目安にするとよいでしょう。

植え付けの深さは、地植えは5cm、鉢植えは3cm程度が目安です。品種によっても変わるので、球根についている説明書きを確認しましょう。

数年は植えっぱなし可能な球根植物です。分球していくので株間は20cm程度あけましょう。鉢植えは5~6号鉢に1球が目安です。

剪定・切り戻し

花が終わったら花茎を付け根でカットします。残った葉は自然と枯れていくまでそのまま残します。こうすることで光合成を行い、球根に栄養を蓄えることができます。

植え替え・鉢替え

地植えは植えっぱなしで分球して増えるため、数年は植え替えの必要はありません。花が少なくなってきたら、地中部分で球根が混み合っている可能性があるため、掘り起こして植えなおします。

鉢植えは根詰まりを起こすと咲かないため、2~3年に一度、秋になり芽が動き出したら植え替えるとよいでしょう。

canva シラー・シベリカscilla siberica

シラーの花は品種によりますが、3月~5月が開花時期です。

収穫

シラーの花は切花として楽しむこともできます。庭のシラーがたくさん咲いたら、摘んでお部屋に飾ってみてください。

夏越し

夏は休眠期で地上部分はなくなります。水はけが良い場所なら植えっぱなしで管理可能です。

鉢植えは、葉が枯れたら雨があまり当たらない風通しの良い軒下などに移動し断水します。

冬越し

耐寒性があるので戸外で栽培可能です。ただし霜には弱いため、寒冷地ではマルチングなどをして霜対策をすると安心です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

分球で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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