月下美人の挿し木での増やし方や育て方
峰亜由美
このライターの記事一覧
月下美人という植物をご存知でしょうか?この詩的な名前からもわかる様に美しい花が夜に咲きます。
夏の夜に半透明の真っ白な花びらの大きな花は香りも素晴らしく、香水になる程の人気です。
その香りはジャスミンに似た甘くスッキリした香りで周囲10mにも届きます。今回は育て方や挿し木での増やし方、月との関係をお話します。
目次
月下美人ってどんな植物?
■学名 Epiphyllum oxypetalum
■和名 月下美人
■別名 月来香
■サボテン科クジャクサボテン属
■常緑多肉植物
■原産国 メキシコの熱帯雨林
月下美人は、サボテンの仲間ですが森林性サボテンといって熱帯雨林に自生するサボテンです。
葉は昆布のようなひらたい形をした茎をしていて長さが1m~2mに達すると花芽をつけ始めます。
真夏の夜に2時間ほど神秘的で美しい花を咲かせます。
花は大きく(20cm~25cm)存在感があり純白の少し透けた花びらをしています。
香りはジャスミンに似た甘くすっきりした香りで10m離れた場所まで香りを漂わせ咲いた事を伝えます。香りは辺りにいる動物達に伝わり、自生地ではフルーツを食べるコウモリを誘い受粉をさせて、個性的でショッキングピンクの皮で実は真っ白な果実を実らせます。
月下美人の花言葉
「はかない恋」「艶やかな美人」です。
月下美人と月の関係
「月下美人」の美しく、まるで詩のような名前は印象的で神秘的です。
この文字を目にしただけでも、一体どんなお花を咲かせる植物なのだろう?と興味がわいてきます。
その名前の印象からか、いつしか月下美人は1年に1度だけ満月の夜になると花を咲かせる、或いは新月の夜に花を咲かせて、数時間で儚く萎んでしまうというお話が広まった様です。
美人薄命を思わせる儚いイメージがついてまわりますが、何だかロマンチックで愛おしいお話ですね。
しかしながら、実は満月の夜に咲くとか新月の夜に咲くというのは俗説で、夏の夜、その日が満月ではなくても咲きます。
それから1年に1度ではなく、その株の状態やお手入れが行き届き条件があうと、1年に2~3回花を咲かせる株もあります。
月下美人の蕾は小さいうちは下を向いていますが咲き始める頃に近づくと、だんだんと蕾が膨らみ上を向いてくるので、そろそろ咲いてくるのかなぁと、花の先が空に向いてくる様子を見ながら花が咲く日を、まだかな、まだかなと待つ楽しみもあります。
華麗な名前を持つ月下美人、満月の夜に咲く姿を静かに眺めてみたいですね。
あたりに漂う月下美人の甘い香り
月下美人は別名の「月来香」からも伝わるように、ジャスミンに似たスッキリと甘い香りを夏の夜に漂わせます。
月下美人はその香りの魅力は香水にされるほどの芳香です。花の蕾は5時間~6時間かけて咲き、満開に咲いた時に急に香りを漂わせて辺りに咲いた事を伝えます。開花はその香りも美しさも2時間ほどで満開をむかえて萎んでしまいます。
萎んだ花は乾燥させて、お茶として楽しむことも出来ますよ。
温度がポイント! 月下美人の育て方、挿し木での増やし方
置き場所
原産地が熱帯の地域の為、極端な寒さには弱い植物です。
7℃以下だと枯れてしまいますので、冬の寒い季節11月頃から4月上旬までは室内で育てるようにしましょう。冬の間は暖かい場所に置くと、5月から10月までのあいだは直射日光の当たる場所に置くと良く育ち花を咲かせます。
管理
春から開花までの季節の成長を良くするためには、冬の間も暖かい場所に置く必要があります。室内の温度を上げる加温をするとより、うまく成長します。
水あげ
原産地が熱帯雨林の多肉植物の為、砂漠地帯のサボテンのような極端な乾燥を嫌います。土の表面が乾いたらたっぷりと与える様にしましょう。
用土
鹿沼土や赤土など、水はけがよい用土がてきしています。
肥料
肥料は種類が重要で、株を育てる為にカリウムやリンが多い肥料を成長期の4月~10月に2ヶ月に一度あたえましょう。
増やし方
月下美人は挿し芽(挿し木)によって増やす事が出来ます。
1.葉を30cm程、カットしてカットした表面をかわかします。
2.植木鉢に土を準備します。土は細かめの赤土か鹿沼土などの水はけが良く吸水性の良い土を準備します。
3.その土に水を含ませて、植木鉢内を安定させます。その土へ1cm程埋め込みます。
病気と害虫
カイガラムシが付きやすく、月下美人は1度虫がつき、ダメージを受けた部分は回復しない為、カイガラムシが付かないように消毒をして予防しましょう。ついてしまった場合は取り除き、損傷部分を早めにカットしましょう。
▼編集部のおススメ
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「月下美人の挿し木での増やし方や育て方」の記事をみんなにも教えてあげよう♪