早春にたくさんの花!「クレマチス・モンタナ」の管理ポイント
金子三保子
このライターの記事一覧
クレマチスは系統によって、花の形、開花時期、剪定方法が違います。加えて、ツル性が多いですが、木立性のものもあったり、落葉性もあれば常緑性のものもあります。多種多様すぎるところ、これがクレマチスの特徴だとも言えます。今回は、春に咲く「クレマチス・モンタナ」をご紹介します。
目次
クレマチス・モンタナ系とは
原産地 | 中国、ヒマラヤ |
開花タイプ | 旧枝咲き |
開花時期 | 4月~5月の一季咲き |
花色 | ピンク、白 |
剪定 | 弱剪定 基本的には必要がないが、花後、花がらを摘む。 |
耐寒性・耐暑性 | 寒さには強いが、暑さは苦手 |
私がモンタナ系のクレマチスをはじめて見たのは、蓼科にあるガーデンのエントランスのアーチ全面に絡まって開花しているクレマチス・モンタナの写真を見たのが最初です。それはそれはきれいで、すぐに苗探し!
クレマチス・モンタナは、ツルが長く伸びるタイプのクレマチスです。長く伸びたツルからたくさんの花を咲かせる多花性で、アーチやトレリスに這わせると見事です。
クレマチスのモンタナ系は、花が控えめで小さめなサイズなので、たくさん咲いていてもうるさい感じでなく、他の花とも調和するのもよいところです。
クレマチス・モンタナ系は品種が豊富で、新品種も毎年発売されています。
モンタナ系のクレマチスの花色はピンクや白が多いです。花のサイズが小さめでかわいらしい花姿、多花性ですが、一面に咲き広がっても圧迫感のない清楚な花です。つぼみの時もかわいらしく、うつむくような姿をしています。
こちらは白のモンタナ系のクレマチス
モンタナ系のクレマチスは鉢植えでも栽培可能ですが、長く伸びるので地植えにするとより見事な光景になります。
ずいぶん前のある年の春。
ツルがどんどん伸びて杏の木に絡まり、気付いた時には取れないところにまで伸びてしまいました。そして開花。たくさんの花が木に絡まって素敵な光景でした。
その翌年。枯れてしまったようで、ツルが出てきませんでした。
クレマチス・モンタナ系はクレマチスの中では寿命が短く、たくさんの花を咲かせた翌年に終わることが多いとも言われています。そのため、私も何年かに一度、新しい苗を植えこんでいます。
ただ、5年、8年と枯れずに毎春花を咲かせている方もいるので、置き場所や夏場の管理の仕方の工夫次第で、長く咲かせることはできると思います。
クレマチス・モンタナ系の育て方のポイント
モンタナ系統の剪定
モンタナ系のクレマチスの剪定は弱剪定なので、終わった花の花がらを摘み取る程度にします。
植え付け後何年かして株が充実してきたら、風通しをよくするために混んだツルを間引く意味合いで整理した方が寿命が延びます。
モンタナ系のクレマチスの花の咲く仕組みは旧枝咲きです。旧枝咲きとは、去年の伸びたツルに今年花が咲く仕組みです。今年伸びたツルを切ってしまうと、来年花が咲かないので注意しましょう。
植える場所(置き場所)
モンタナ系のクレマチスは、標高が高く寒い土地で自生する植物のため、寒さには強いですが暑さは苦手です。高温多湿、夏の乾燥が苦手です。夏場に直射日光が強すぎる場所だと寿命は縮まります。お日様は必要な植物ですが、夏場の直射日光のことを考えた植え場所を選びましょう。
クレマチスを地植えにする際の注意
1年生のクレマチスの苗(ポット苗)を買った場合は、いきなり地植えにしても根付かない可能性が高いので、まずは鉢植えで1~2年育てて株を大きくしてから定植します。
モンタナ系のクレマチスはツル性なので、這わせるもの(トレリス、オベリスクなど)が必要です。ツルが伸びてきたら、誘引して這わせる作業が必要です。
クレマチスは直根で移植を嫌うので、植え付けの時に根を傷つけないように注意します。直根性なので、地植えのクレマチスは生長してからの植え替えは難しいと考えて、植え付ける場所は最初によく考えて決めましょう。
クレマチス・モンタナ系の花つきの鉢は、3月~4月に出回ります。モンタナ系でも色々な品種があるので、花が咲いている時期に買うのはおすすめです。気に入った方は、探してみてくださいね!
▼クレマチスの関連記事
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「早春にたくさんの花!「クレマチス・モンタナ」の管理ポイント」の記事をみんなにも教えてあげよう♪