初夏に出回る人気の果樹! ブラックベリーの育て方
金子三保子
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初夏はたくさんの果樹苗が出回る季節です。
果樹の中でも人気のブラックベリーは、日本では果物としての出回りはあまりないので、育てないと食べることのできない果物です。
ブラックベリーの育て方や成長の様子をご紹介します。
ブラックベリー・ Rubus fruticosus
ブラックベリーは、バラ科キイチゴ属の落葉性のツル植物。
丈夫で育てやすく病虫害にも強いこと、鉢植えでも地植えでも栽培が可能なことから、とても人気がある果樹です。
ブラックベリーの購入
初夏に実つきの鉢ものやポット苗として出回ります。
鉢ものは行燈仕立てのものが多いです。
ブラックベリーの植え替えの時期は12月~2月ですが、3号ポット(9cm)で購入した苗は、すぐに植え替えます。
ブラックベリーはツル植物
ブラックベリーはツル性の植物なので、フェンス、トレリス、オベリスク、行燈など、茎を這わせる何かが必要です。
ブラックベリーは、お日様が好きな植物です。日当たりのよいところと悪いところだと、花の数が格段に違います。花の数が違うということは、日当たりによって実つきに違いがあるということなので、出来るだけ葉に日が当たるような方向に誘引をします。
ブラックベリーの実のなる仕組み
ブラックベリーは今年伸びたツルに来年実がなるというリズムで実がなるので、実がなるまでに1年がかかります。
今、実っている実は去年伸びたツルで、実がついた茎は枯死していきます。実が終わった茎はカットしますが、本当に切ってよいものか分からない場合は、そのまま放置しておいて、初冬に枝が茶色く枯死したのを確認してからカットするのがおすすめです。
ブラックベリーの成長の様子
5月
ピンクの花が開花します。
花びらが落ちると、中心部分がぷっくりと実になっていきます。
花びらが落ちた状態
6月
最初の実の色は緑。
緑~くすんだ赤~赤へと変化していきます。
食べごろは実が真っ黒になってから!
ブラックベリーは生で食べてもおいしいです!
実を触っても取れない時はまだ食べごろではありません。
すっぱいと感じた場合は、食べごろが少し早かったのかもしれません。
実を触ってぽろっと取れるくらいが甘くておいしい食べごろです。
実はいっぺんに色づきません
6月ごろから徐々に色づき始め、最初の実が黒くなるのが6月下旬ごろ。
そこから1か月間くらいが収穫期間です。同じ房につく実でもいっぺんに真っ黒にはなりません。
ベリー類は色づいてからは日持ちがする果物ではないので、ジャムにしたい場合は冷凍庫で保存して、一定量ができるまでストックするとよいでしょう。
6月ごろ、新しいシュートが出てきます
初夏になると、株元から新しいシュートが出てきます。
この茎が来年の実がなる茎なので大切に育てます。
左側の緑の茎が新しいシュート。
あっという間に身長より伸びたシュート
茎が元気が良すぎて伸びすぎると茎先が枯れたりすることがあるので、伸びすぎたらカットします。
カットするとそこから脇芽がでてきます。とにかく丈夫な植物なので、茎が折れてしまっても、そこから脇芽がでてきます。おおらかに育てることのできる果樹です。
茎が伸びてほしい方向に誘引して、ひもやワイヤーで所々を固定します。
鉢植えでも栽培可能です
育て方は地植えと同じですが、鉢で育てる場合は、少しずつ大きな鉢に植え替えていきます。
植え替えは数年に1回、12月~2月ごろに行います。
大きめな鉢だと、鉢植えでもたくさん実が楽しめます。
ただいま実つきの苗が出回り中です。ブラックベリーは、もともとはとげがある植物なのですが、最近出回っている品種は、とげなし品種がほとんどで誘引も簡単です。
育てやすいベリーなので、お庭やベランダに迎えてみてはいかがでしょうか。
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