雑草の種類を知って、お庭の芝生の除草対策。
LOVEGREEN編集部
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時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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発芽抑制剤適期 | ||||||||||||
茎葉処理剤適期 | ||||||||||||
春雑草手取除草 | ||||||||||||
夏雑草手取除草 | ||||||||||||
多年性雑草手取除草 |
「雑草」と一言でいっても、本当にたくさんの種類があります。
草だけのものもあれば、綺麗な花を咲かせるもの、食べられるものまで様々です。
雑草は言葉としても使われます。よく表現として使われる「雑草魂」という言葉は、重要視されないがたくましく、しぶとく生き抜く強さの表現として使われます。
実際にお庭や菜園の雑草は抜いても抜いても生えてくる…本当にしぶとく、やっかいな存在ですね。
そんな雑草の種類や対処方法についてご紹介します。
目次
雑草って…?
雑草とは
カタバミ
雑草の一般的な定義として、私たちの生活する範囲に私たちの意図にかかわらず、自然に繁殖する植物のことを指します。農業の立場からみても、作物に害をもたらし、生産を減少させる存在です。
又、海藻を食べる文化のない国では海藻も「seaweeds(海の雑草)」と言われます。必要とされないと雑草になり、ワカメなど日本人のように必要とされると植物の名前として認識される。つまり、意味を持たせれば雑草というものは存在しないものなのです。
雑草の種類
雑草は種子で増えるものと地下茎で増えるものに分類できます。
種子で増える雑草
種子は雨・風・動物などによって運ばれ、発芽から数か月程度で種子を作る種類もあり、繁殖力は非常に強く 一株で数十万の種子を生産するものや、種子の寿命が数十年あるものまであります。通常、雑草の生えていない土地でも 土中に数万個の種子が存在すると言われており、環境さえ整えばすぐに発芽・生長しだします。そのため雑草の種子の飛来侵入を防ぐことは、密封されない限り実質不可能とされています。
雑草は一般的に小さければ小さいほど除草が簡単です。雑草が小さいうちに手取り除草、もしくは雑草が発芽する前に土壌処理剤(発芽防止剤)を使って対策するために、春雑草、夏雑草の種類を把握しましょう。
春雑草
タネツケバナ
生育期間が10~6月の雑草で、秋から翌年の初夏にかけて冷涼期に生育する雑草のことをさします。
【代表種】カラスノエンドウ、ホトケノザ、ハハコグサ、オランダミミナグサ、タネツケバナ、スズメノカタビラ、ハルジオンなど
夏雑草
エノコログサ
生育期間が4~10月の雑草で、春から夏の高温期を中心に生育する雑草のことをさします。
【代表種】オヒシバ、メヒシバ、エノコログサ、コニシキソウなど
種子で増える雑草の除草における注意点
雑草の種付け後や、穂がついてしまった後の刈り込み除草は、種子を拡散させてしまいます。なるべく手取り除草で静かに抜き、拡散させないようにしましょう。
地下茎で増える雑草
ヒルガオ
種子で増えるものとは違い、地下茎で増える種類の雑草のことをさします。そのため、 地上部が枯れても地下部は生き残り、時期が来るとに再生・発芽します。このように地上部のみ刈り取っても地下茎が残っていればすぐに再生するため、 抜いても抜いても雑草がすぐ生えてくるとても厄介な雑草の形態です。
地下茎だけでなく、種子も飛ばして繁殖するセイタカアワダチソウなどは、除草もお手上げの強力な雑草です。
【代表種】ヒルガオ、スギナ、シロツメクサ、ヨモギ、ヤブカラシ、ドクダミ、セイタカアワダチソウなど
地下茎で増える雑草の除草における注意点
地下茎はとても繁殖力旺盛です。耕すなどして細かく刻まれると、その数だけ増殖する特徴があります。耕転による雑草対策をする際は、地下茎で増える雑草の種類に気を付けて行ってください。
除草の選び方
雑草の種類が分かったところで、今度は除草方法の選び方を考えてみましょう。重要なのは、ご自分にあった除草方法を選ぶことです。
雑草を抑えたい広さ
狭い | 広い |
手取除草 | 防草シートや砂利敷き、コンクリートやレンガ等、除草剤 |
作業
安全性重視 | 効率性重視 |
手取除草 | 除草剤(農薬登録の有無) |
ガーデニングの景観
ナチュラル | デザイン |
手取除草、除草剤 | 防草シートや砂利敷き、コンクリートやレンガ等 |
除草場所
菜園 | ガーデン |
手取除草 | 防草シートや砂利敷き、コンクリートやレンガ等、除草剤(農薬登録の有無) |
日頃のお手入れ時間
毎日 | 週末ないし、月末 |
手取除草 | 防草シートや砂利敷き、コンクリートやレンガ等、除草剤 |
いかがですか?ご自分にあった方法はみつけられましたか?
除草方法
手取除草
ご家庭の除草方法として一般的な方法です。時間はかかりますが、無害でお金もかかりません。食べられる雑草もありますので、除草の後に天ぷらやお浸しなどのお料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。
必ず根ごと抜き取るのが原則です。雨の日の翌日に行うと抜きやすいので、お試しください。また、生長すると細根がぎっしりと生えるため、幼いうちに抜き取ることが効果的です。
除草剤
除草剤には、水田や畑で使用可能な農薬登録があるものと、農耕地での使用が不可なものとがありますので、必ず確認の上ご使用ください。
また、雑草の生育段階によって使用される除草剤が違います。
雑草が発芽する前に土壌処理する除草剤を発芽抑制剤といい、主に3,10月に適期とされています。
反対に、雑草が発芽後生長してから処理する除草剤を茎葉処理剤といい、こちらは3,5,10月が適期となっています。
具体的にどのような方法かというと…スギナを例にあげてご説明いたします。
スギナは多年生雑草で、2~3月ツクシとして発芽します。この時胞子を放出して子孫を増やします。これに加えて、3~4月に地下茎から地上茎が伸びてスギナが発芽、生育を開始します。このため、地上部分だけでなく地下茎も枯らす除草剤(=茎葉処理剤)を使用します。適期はスギナ最盛期の5月頃です。地下茎以外に春にツクシが胞子を出すので、複数年除草剤を散布し続ける必要があります。このようにスギナ全体が弱っていくようします。
ここで注意することは、耕転による雑草防止をしてはいけないということです。切断された地下茎が個々に新しい個体として繁殖活動を開始するので逆効果!!今までの除草作業が水の泡になるので注意しましょう。
防草シートなど
防草シートには「不織布」と「織布」の2種類があります。
不織布防草シートは 繊維を織らずに絡み合わせた物で、長所としてどの方向から引っ張られても強度が均一で、隙間が出来にくいため強力な雑草をかなり抑えることが出来ます。短所として、値段が高いため予算との兼ね合いが出てきます。
織布防草シートは、基本的に安価のためコストパフォーマンスに優れ、広い場所などの防草に最適です。短所として、一度ほつれると穴が広がりやすいため、シートの隙間から芽を出すこともあるため効果は薄いでしょう。
防草シート同様に、砂利敷き、コンクリートやレンガなども予算との兼ね合いになります。
雑草のアレロパシー
セイタカアワダチソウ
アレロパシーとは、根から周囲の生長を抑制する科学物質のことで、周囲の植物の生長を阻害するものです。しかし、このアロレパシーが自らの生育も阻害し、セイタカアワダチソウのように繁殖も抑えるといった作用もあります。
タネがその辺に落ちるだけという雑草は、多くがアレロパシーを持ちます。これは、一面に繁茂して共倒れするのを抑えるために、自主的に間引きする目的とされているそうです。
逆に、種が風で飛んだり、動物に運ばれたりするものは繁殖させるのに手間や労力がいる分、アレロパシーを持つものは少ないといわれています。こういった側面からも、自然のもつ奥行きの深い繁殖能力に感心するばかりです。
こう考えてみると、除草というのは人間のちっぽけな抵抗のようですね。
だからこその美しさの追及ですので、自然の偉大さに負けないで、皆さんのライフスタイルにあった除草方法で心地よい生活を送りましょう。
雑草|まとめ
・雑草の種類を知ろう。
・季節の雑草を知ろう。
・雑草の繁殖の仕方を知ろう。
・除草剤の用途の違いを知ろう。
・雑草の種類に合った方法で除草しよう。
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こちらの情報を参考に、ぜひ素敵なガーデニング生活を楽しんで下さいね♪
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