イロハモミジとは?育て方や剪定のコツ、庭木におすすめの花や紅葉の魅力
山田智美
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イロハモミジについて、どれくらい知っていますか?イロハモミジの魅力は秋の紅葉だけではありません。イロハモミジの特徴、花や種、紅葉、育て方、気になる剪定のコツまで。イロハモミジについて詳しくご紹介します。
目次
- イロハモミジとは?イロハモミジ基本情報
- イロハモミジの高さ
- 知ってる?イロハモミジの花
- イロハモミジの葉や種の特徴
- イロハモミジの株立ちとは?
- イロハモミジは庭木やシンボルツリーにおすすめ
- イロハモミジの育て方
- イロハモミジの剪定のコツ
- イロハモミジは鉢植えで育てられる?
イロハモミジとは?イロハモミジ基本情報
- 植物名:イロハモミジ(イロハカエデ)
- 学名:Acer palmatum
- 科名、属名:ムクロジ科、カエデ属
- 分類:落葉高木
イロハモミジ特徴
イロハモミジは、ムクロジ科の落葉高木です。春には若葉と小さな花、夏は青葉、秋には紅葉と、四季を通じて美しい姿を見せてくれる庭木です。日本庭園には欠かせない庭木と言っても過言ではなく、「モミジ」といえばこのイロハモミジを指すくらいです。
イロハモミジの高さ
イロハモミジの樹高は5m以上。庭木として見かけるものは、5~7m程度です。15mを超す高木になることもあります。
イロハモミジは高木ですが、生長速度がゆっくりなので、庭木にも向いています。
知ってる?イロハモミジの花
イロハモミジの花を知っていますか。イロハモミジは、春に花を咲かせます。とても小さな花なので、咲いていることに気がつかない人も多いようです。
春、まだ寒い3月頃からイロハモミジの花は咲き始めます。見るからに柔らかそうな萌黄色の新芽の間に、ぶら下がるように小さな赤い花が咲き出します。枝の先にちらちらと咲くイロハモミジの花は、春の太陽を受けて光を反射するような美しさです。
イロハモミジの葉や種の特徴
イロハモミジの葉には大きく切れ込みが入っていて、人の手のひらのような形をしています。赤ちゃんの手を「モミジのよう」と例えるのを聞いたことはありますか。イロハモミジの葉はその通り、赤ちゃんの手のひらのような形をしています。
イロハモミジの紅葉の魅力
イロハモミジは秋になると見事なくらい真赤に紅葉します。真赤に紅葉したイロハモミジの葉は、日本の秋の代名詞です。
イロハモミジの紅葉には気温が関係しています。
▼紅葉の謎について、詳しくはこちら
イロハモミジの種の特徴
イロハモミジの種を知っていますか?タケコプターのような形をしています。あるいはプロペラのような形です。
両側に一対の翼のようにサヤがあり、その中に種子が入っています。風が吹くとそのサヤをプロペラのようにして、遠くまで種を飛ばす仕組みです。
イロハモミジの種は、指で軽くつまんでくるくると回しながら息を吹きかけるとふわっと飛んでいきます。夏の終わりから秋にかけて、イロハモミジの種を見つけたら、ぜひ遊んでみてください。
イロハモミジの株立ちとは?
自然樹形が美しいイロハモミジ。一株でも十分に美しいのですが、株立ちにはまた違う美しさがあります。
「株立ち」とは、地面から3本以上の幹が出ているものを言います。株立ちでも3本くらいのものとたくさんの本数のものとは姿形(樹形)がまったく変わってきます。
株立ちのイロハモミジは、株元から細い幹が数本伸びているので、風の通りが良く、涼し気で見映えが良いのが特徴です。また、生長が遅いので管理が楽になるという利点もあります。
イロハモミジは庭木やシンボルツリーにおすすめ
イロハモミジは自然樹形で整いやすく、比較的手入れも楽なので、育てやすい庭木です。風を感じさせるような細かな葉、新緑から紅葉まで1年を通して楽しめます。
周りの植栽にも調和しやすい優しい雰囲気の高木なので、シンボルツリーにおすすめです。
イロハモミジの育て方
植え付け、場所
日当たりの良い場所を好みます。株元は日陰になるような場所でも良く育ちます。
用土
水はけ、保水性共に良い土壌を好みます。
水やり
庭植えのイロハモミジは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。降雨に任せます。鉢植えのイロハモミジは、表土が乾いたら鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりします。
肥料
あまり肥料を必要としません。冬の落葉期に穏効性肥料を与えるくらいで十分です。
病害虫の被害と対処法
カミキリムシの幼虫(テッポウムシ)に注意しましょう。木の下におがくずのようなものが落ちていたら幹の中に侵入している証拠です。
イロハモミジの剪定のコツ
イロハモミジは自然樹形が美しい庭木です。剪定は徒長枝や混み合った枝を整理する程度にしておきましょう。
鉢植えや、限りのあるスペースのイロハモミジは、むやみに枝を短く切り詰めるのではなく、大枝に小枝を残して剪定するようにしましょう。自然な樹形が維持されます。
イロハモミジの剪定のコツは、剪定時期と切り口の保護です。
イロハモミジの剪定のコツ|剪定時期
休眠期の11月~2月の上旬までに行います。イロハモミジは、目覚めると春に向けて準備に入ります。目覚めたイロハモミジは、急に水を吸い上げるようになるので、この時期に剪定を行うと、枝の切り口から水が垂れてくることがあります。掃除の手間がかかる上に、イロハモミジにとっても負担になってしまうので、剪定時期には気をつけてください。
イロハモミジの剪定のコツ|切り口の保護
大きな枝を剪定した際には、切り口に油性ペンキや接ぎろうなどを塗布し、雑菌が入るのを防ぐようにしましょう。市販の癒合剤でも問題ありません。
イロハモミジは鉢植えで育てられる?
イロハモミジは、鉢植えで問題なく育てられます。大きくなる庭木なので、適宜剪定をして大きさを管理するようにしましょう。
イロハモミジは乾燥が苦手なので、表土が乾いたらたっぷりと水やりを行ってください。特に気温の上がり始める初夏からは注意が必要です。
夏は鉢の温度が上がり過ぎないように棚の上に置くなどして、風通し良く管理しましょう。
日本庭園だけでなく、洋風のお庭にも馴染むイロハモミジ。四季を通して美しさを楽しめるのも魅力です。イロハモミジの魅力を知って、自宅で育ててみませんか。
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