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ヤマモモ|花と実の特徴、食べ方、庭木にするメリット、デメリット

ヤマモモについて、花と実の特徴や季節、食べ方、庭木にするメリット、デメリットを紹介します。ヤマモモは旬の季節にしか食べられない果物です。

目次

ヤマモモとは?基本情報

ヤマモモとは?基本情報

  • 植物名:ヤマモモ
  • 学名:Myrica rubra
  • 科名・属名:ヤマモモ科ヤマモモ属
  • 分類:常緑高木

ヤマモモの特徴

ヤマモモは、ヤマモモ科の常緑高木。日本の暖地や中国、フィリピンなどに自生しています。初夏に熟す果実は甘く、食べられます。ヤマモモという名前ですが、バラ科のモモとは別種の植物です。

樹高は5~10m、大きなものは20mにまでなる高木で、雌雄異株です。葉は5~10cmで長細く、表面に光沢があり、冠状に広がります。花は茶色く、地味であまり目立ちません。咲いていても気づかないほどです。

ヤマモモは個人のお庭のほか、公園や街路樹としても植えられている、身近な場所で見かける樹木です。ただし、公園や街路樹などで植えられているものは雄株が多いのか、実をつけない木をたびたび見かけます。

ヤマモモの花言葉

ヤマモモの花言葉

ヤマモモの花言葉は、「ただひとりを愛する」「一途」「教訓」です。

地味な花を咲かせるヤマモモらしい花言葉です。

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ヤマモモの花の咲く季節と特徴

ヤマモモ 花

ヤマモモの花の咲く季節

ヤマモモの花が咲くのは、4月~5月です。桜の開花が終った頃に、濃いグリーンの葉の間から小さな茶色の花を咲かせます。

ヤマモモの花の特徴

ヤマモモは雌雄異株なので、雌株には雌花、雄株には雄花が咲きます。

雌花は長さ1cm程度、雄花は2~3cm程度で、色は茶色や赤茶色、尾状花序という花びらのない穂のようなフォルムをしています。

花びらがなく色も地味なことから、咲いていてもあまり気づくことはありません。ヤマモモの下を通ったときに、落ちている花を見て気づくという具合です。たまに虫と見間違えてドキッとするような花です。

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ヤマモモの実の旬の季節と特徴

ヤマモモの実の特徴

ヤマモモの実の旬の季節は、初夏の6月下旬~7月。葉の間に丸く赤い実を数個まとめて実らせます。ヤマモモの実は直径1cm程度の核果で、外側の果皮はツブツブとしたフォルム。中心の硬い種の周りに柔らかく水分の多い果肉がついています。完全に熟して食べられるようになるのは、黒ずんだ赤になってから。瑞々しく甘酸っぱい味を楽しめます。まだ鮮やかな赤のうちに食べると固くて酸味が強く、あまりおいしくありません。

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ヤマモモの食べ方

ヤマモモの食べ方

ヤマモモは生(フレッシュ)がおすすめ

ヤマモモのおすすめの食べ方は、何と言っても生です。

用意するもの

  • ヤマモモ 食べたいだけ
  • 塩 適宜

食べ方

  • 摘んできたヤマモモはボウルに入れ、上からザルなどで重石をして、1時間くらい水に浸けておく(水に浸けておくことで虫がいても窒息して浮いてくる)
  • 流水でよく洗い、ザルに上げて水気を切る
  • お皿に盛り、塩を振って、種に気をつけながらぼりぼりかじる

子供の頃、祖母の家の近くに大きなヤマモモの木があったので、よく摘んで食べていました。鮮やかな赤い実はまだ酸味が強く、黒ずんだ赤まで熟したものが甘くおいしかったことを覚えています。

親戚が集まるときには、叔父の一人が木の上の方まで登って、たくさんの実を取ってきてくれました。叔父たちは、塩をふったヤマモモをお酒のおつまみにしていました。塩はスイカに振るような感覚で。塩を振ることで、甘味が増しておいしくなります。

冷やし過ぎると甘味を感じなくなってしまうので、流水で洗っただけが一番おいしく感じる温度です。

気をつけてほしいのが、ヤマモモは種が大きいということ。あまり勢いよくかじらないようにしましょう。歯に衝撃が走ります。

ヤマモモのコンポート

材料

  • ヤマモモ 食べたいだけ
  • 砂糖 ヤマモモの重さの1/4~1/5
  • 水 ひたひたになる程度
  • レモン汁 少々

作り方

  • ヤマモモをボウルに入れ、上からザルなどで重石をして、1時間くらい水に浸けておく(水に浸けておくことで虫がいても窒息して浮いてくる)
  • 流水でよく洗い、ザルに上げて水気を切る
  • ヤマモモを鍋に入れ、ひたひた程度の水と砂糖、レモン汁を入れて弱火で20~30分煮詰める
  • 粗熱が取れたら保存容器に入れて、出来上がり

砂糖の量はお好みで調整してください。冷蔵庫で保存して2週間程度を目安に食べきりましょう。

赤い色がきれいなコンポートです。ちょっと甘いものが欲しいというときにあると嬉しいおやつになります。少なめの水で煮詰めて、種を裏ごしすればジャムにもできます。砂糖の量はお好みで調整してください。

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ヤマモモを庭木にするメリット、デメリット

ヤマモモを庭木にするメリット、デメリット

ヤマモモは常緑で、食べられる実もなる樹木。これだけ聞いたら庭木にしない手はありません。ヤマモモを庭木と迎えるために、知っておきたいメリット、デメリットのお話をします。

ヤマモモを庭木にするメリット

  • 常緑樹なので一年中グリーンを楽しめる
  • 葉の密度が高いので目隠しになる
  • 初夏には食べられる実を楽しめる

ヤマモモを庭木にするメリットは、目隠しになる上に食べられる実がなることです。真赤に色づいた果実は、見た目にも美しいもの。家族みんなで楽しめるシンボルツリーにもおすすめです。

ヤマモモを庭木にするデメリット

  • 高木になる
  • 常緑で葉の密度が高いので日の光を遮ってしまう心配がある
  • 雌株にしか実はならない
  • 落ちて潰れた実の掃除が手間

ヤマモモを庭木にする一番のデメリットは、大きくなるということ。適宜剪定が必要です。葉の密度も高いので日差しを遮ってしまい、周囲の植物へ影響が出る心配もあります。

また、魅力の一つである実は、雌株にしかなりません。さらに、上の方の枝になった実は収穫が難しいので下に落ちて潰れてしまい、掃除が大変になるという手間がかかります。

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ヤマモモの育て方

場所・用土

日当たりの良い場所、通気性と保湿性のある土壌を好みます。

水やり

根付くまでは表土が乾いたらたっぷりと水やりをします。根付いてからは、夏の乾燥が続く時期以外は降雨にまかせて問題ありません。

肥料

収穫後と2月~3月頃に有機肥料を施します。

病害虫と対処法

特に目立った病害虫の被害はありません。

剪定

3月~4月頃に軽く樹形を整える程度の剪定をします。混みあった枝を整理する透かし剪定もこの時期に行いましょう。7月の収穫後に樹形を整えるための剪定を行います。高さを抑えるための剪定もこの時期です。

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ヤマモモについて、気になる食べ方から育て方までのお話でした。子供の頃から大好きな実だったので、今でも木の上になっている実を見ると登ってかじりたくなります。甘酸っぱく懐かしい味のヤマモモの魅力が伝われば幸いです。

 

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