ラズベリーとは?育て方や種類、収穫や食べ方、キイチゴとの違いまで

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山田智美

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ラズベリーを育ててみませんか。真赤な可愛らしい果実が実るラズベリーについて、育て方、剪定方法、種類、食べ方、キイチゴとの違いや外国語の名前など。ラズベリーについて詳しく紹介します。

目次

ラズベリーとは?

ラズベリーとは?ラズベリー基本情報

  • 学名:Rubus idaeus(ヨーロピアンラズベリー)、Rubus strigosus(アメリカンラズベリー)
  • 科名、属名:バラ科キイチゴ属
  • 分類:落葉低木

ラズベリーの特徴

ラズベリーとはバラ科キイチゴ属の1種です。果実はケーキの彩りにもよく使われています。ラズベリーの実は小核果が集まった集合果といって、小さな粒が集まって一つの果実の形を成しています。

一般にラズベリーと呼ばれて流通している赤い実のなるラズベリーは、ヨーロピアンラズベリー(Rubus idaeus)か、アメリカンラズベリー(Rubus strigosus)、あるいはこの2種の交配種です。この2種の他にもブラックラズベリーや紫ラズベリーなどが存在します。

ラズベリーは、昔からヨーロッパや北米で盛んに栽培されてきました。赤く瑞々しい果実は果物としておいしいだけでなく、見た目の美しさも相まって、日本でも人気の果樹となっています。

ラズベリーの季節

ラズベリーの花が咲く季節は4月~5月、実が熟す季節は6月~7月です。まだ暑くなる前の初夏に収穫します。ラズベリーには1年に2回実がなる二季なり性の品種もあり、こちらは9月~10月にもう一度収穫できます。

ラズベリーの花が咲く季節は4月~5月、実が熟す季節は6月~7月です。まだ暑くなる前の初夏に収穫します。ラズベリーには1年に2回実がなる二季なり性の品種もあり、こちらは9月~10月にもう一度収穫できます。

 

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ラズベリーとキイチゴの違いは?

ラズベリーはキイチゴの1種です。バラ科キイチゴ属(Rubus)の仲間の総称をキイチゴといいます。つまりラズベリーとキイチゴの違いというものはありません。ラズベリーもキイチゴの仲間だからです。

ラズベリーはキイチゴの1種です。バラ科キイチゴ属(Rubus)の仲間の総称をキイチゴといいます。つまりラズベリーとキイチゴの違いというものはありません。ラズベリーもキイチゴの仲間だからです。

キイチゴ属(Rubus)には他にブラックベリーやデューベリーと呼ばれるグループもあります。日本に自生するモミジイチゴやナワシロイチゴ、クサイチゴなどもバラ科キイチゴ属(Rubus)の仲間です。

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ラズベリーの種類

ラズベリーの種類を紹介します。

ラズベリーの種類を紹介します。

ヨーロピアンラズベリー

  • 学名:Rubus idaeus

赤い実がなるラズベリーです。名前の通りヨーロッパ原産です。直径1~2㎝程度の小さなツブツブとした半球形の実が可愛らしいラズベリーです。

アメリカンラズベリー

  • 学名:Rubus strigosus

赤い実がなる北米原産のラズベリーです。ヨーロピアンラズベリーと同じく直径1~2㎝程度の小さな真赤な実がなります。

ラズベリー・ゴールデンクイーン

  • 学名:Rubus idaeus cv.Golden Queen

オレンジ色の実がなるラズベリーです。ヨーロピアンラズベリーの園芸種になります。

ブラックラズベリー

  • 学名:Rubus occidentalis

黒い実がなるラズベリーです。果実の形は、小さな粒が集まって、楕円体のような形を成しています。

実の色からブラックベリーと混同しそうですが別種です。ブラックラズベリーは、赤い実のラズベリーと同じように、実の内側が空洞になっています。対してブラックベリーは、詰まっているので見分けがつきます。

ラズベリー

  • 学名:Rubus × neglectus

紫色のラズベリーです。果実が熟すにつれ赤い実が紫がかっていき、完熟すると黒っぽい紫色になります。

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ラズベリーの育て方

ラズベリーの育て方

ラズベリーはトゲも少なく、手間もかからないので栽培が容易な果樹だと言われています。ただし、高温多湿に弱く寒冷地向けでもあるので、風通しが良く、蒸れにくい場所で育ててください。

植え付け、用土、場所

日当たり、風通しの良い場所を好みます。用土は水はけの良い土壌を好むので、植え付け前に赤玉土と腐葉土を混ぜ込んでおきます。

鉢植えのラズベリーは、市販の園芸用培養土で問題なく育てられます。

水やり

庭植えのラズベリーは、根付いてからは特に水やりの必要はありません。降雨に任せます。

鉢植えのラズベリーは、表土が乾いて白っぽくなったら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷりと水やりします。

肥料

2月、6月、9月に有機質の肥料を与えます。

剪定

一季なり性は冬・夏の年2回、二季なり性は冬季のみです。ラズベリーは、翌年伸びた新しい枝に果実を実らせます。

夏の剪定

7月頃の収穫が終わった枝は冬になると枯死しますので、早めに基部から切除しましょう。

一季なり性のラズベリーは、1年目に伸びたサッカーやシュートに翌年果実をつけるので、1年目は切らないように注意しましょう。2年目に実をつけたあとは枯れてしまうので、収穫が終わったらすぐに切り取るようにします。

二季なり性のラズベリーは、1年目に伸びたサッカーやシュートに実をつけ、枯れずにまた翌年果実を実らせるので剪定しないようにしましょう。

冬の剪定

冬季剪定は、12月から2月に前年枝(2年枝)を根元から70〜80cmのところで切ります。この残した枝の側芽が伸びて、翌年果実が実ります。

誘引

ラズベリーは根元から新しいシュートを伸ばしてきます。これを支柱やフェンスなどに誘引します。このシュートから伸びた枝が、翌年の花や実が付く枝となります。

ラズベリーは、根元から新しいシュートを伸ばしてきます。これを支柱やフェンスなどに誘引します。このシュートから伸びた枝が、翌年の花や実が付く枝となります。

ラズベリーは、垣根やフェンスなどに誘引して楽しむことができます。できるだけたくさん日光に当てて、より多くの果実を収穫するためにも、枝と枝が重ならないよう、枝を横に引き延ばすようにして誘引しましょう。

病害虫と対処法

風通しが悪いと灰色カビ病が発生します。風通し良く管理しましょう。他にハダニやアブラムシの被害にあうことがあります。見つけ次第捕殺します。

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ラズベリーの鉢植えでの育て方

用土

市販の培養土で問題なく育ちます。

置き場所

ラズベリーは、日当たり、風通し共に良い場所を好みます。夏の高温多湿が苦手です。夏は照り返しや蒸れを避け、風通しが良く、午後の強い西日を避けられるような場所に移動させるとよいでしょう。

肥料

鉢植えのラズベリーは、収穫後剪定のタイミングで、有機肥料を株の周りに適宜まくようにします。

植え替え

ラズベリーの植え替えは、冬の休眠期に行います。根を傷めないよう、根鉢を崩さないように注意して、1〜2回り大きな鉢に植え替えます。

何年も同じ鉢に植えたままにしておくと、土が瘦せてしまう他、根詰まりを起こしてしまいます。2〜3年に一度は植え替えるようにしてください。

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ラズベリーが増え過ぎたら?育て方のコツ

ラズベリーは、地下茎で増えていきます。ラズベリーが増え過ぎたら、株分けして周りの人に分けてあげましょう。

4〜5月くらいに出てくるサッカー(地下茎から出てくる枝)を付け根から切り取りポットに植え付けます。乾かないように明るい半日陰で管理し、根が出てきたら鉢に植え替えます。

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ラズベリーの食べ方

ラズベリー

ラズベリーをフレッシュで

摘み取ったばかりのラズベリーは、何とも言えない花のような芳香がします。酸味も少なく食べやすい果実です。

ラズベリージャム

ラズベリーは、たくさん収穫したらジャムにもできます。作り方は他の果物と変わりません。お砂糖とレモン汁で煮詰めるだけ。ラズベリーが収穫出来たら試してみてください。

ラズベリーリーフーティー

ラズベリーリーフティーとは、名前の通りラズベリーの葉を乾燥させて煮出したお茶のことを言います。ラズベリーの葉(リーフ)だからラズベリーリーフティーです。

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ラズベリーを外国語で

ラズベリーの外国語を紹介します。

  • 学名:Rubus idaeus
  • 日本語:キイチゴ、ラズベリー
  • 英語:Raspberry(ラズベリー
  • フランス語:Framboise(フランボアーズ)
  • ポルトガル語:Framboesa(フランボエサ)
  • スペイン語:frambuesa(フランブエサ)
  • ドイツ語:Himbeere(ヒンビーエ)

日本でのラズベリーという呼び名は、英名そのままでした。フランボアーズというフランス語もケーキなどの名前に使われているので馴染みがあります。

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ラズベリーは、樹高1.5〜2mと小さな果樹です。花も可愛らしく、初夏の果実の収穫も楽しめます。夏の多湿に気をつければ、育てやすい果樹だと言えます。ラズベリーを自宅で育てて、フレッシュの味と香りを楽しんでみませんか。

 

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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